ヒヨコ帝国

乙一著、講談社刊


名探偵ロイズはぼくらのヒーロー！
はたして名探偵ロイズは、怪盗ゴディバをつかまえることができるのか！？


乙一、最高！



久しぶりの乙一さんの新作、しかも長編という事で
じっくり大事に読みました。
まず、挿絵と装丁が素敵！！
一体どれだけの子供の心にトラウマが残ってしまうのか。
ミステリーランドは装丁が綺麗な事で有名だったので、
やっと手にする事が出来て感無量です。


キャラクターの名前にチョコレート会社名を持ってくるあたりが
乙一さんらしくて憎い演出でした。
それもキャラクターのイメージにぴったり当て嵌まっているし。（音の響きが）
でも知らない会社名も結構あって己の無知を嘆きました。
チョコレートは明治の人間なのでまぁ仕方無い。（ロッテも美味しい）
スートーリーも子供向けというオブラートに包まれつつ
しっかりまとめてあって読み応えがありました。

以下はネタバレを含むので反転して下さい↓

因みに、ゴディバの正体はモロゾフさんが怪しいと睨んでいました。
地図を盗んだ犯人も、てっきりディーンかと。
私の考えが浅はかだった…

そして今回もまた冴え渡る罵詈雑言の数々。
外反母趾にやられました。これはファンサービスですか。
ドゥバイヨルは良いキャラ過ぎます。大好きです。

ちょっと気になったのが、
乙一作品で初めてキスシーンが出てきた事。
結婚とは何か関係あるんでしょうか。

話が逸れますが、『乙一ＦＡＮ！』での
乙一さん結婚宣言にはかなり衝撃を受けました。
そろそろ適齢期かな～、
子供生まれたらビデオとか撮りまくるかな～、
とは思っていましたが、まさか今来るとは思っていなかったので。
しかもそれをさらっと流してしまう所が、
流石乙一さんという感じです。
でも結婚したら“乙一”での執筆活動を止めてしまわないか心配です。
ただの杞憂であれば良いのですが。


リンツ、ゴディバ、ドゥバイヨル。

チョコレートは食べる宝石だ！