『ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団』
何を今更って感じですけど、不死鳥の騎士団を読みました。この肌寒い季節になると何故かハリー・ポッターが頭に浮かんできて、しかも四六時中ルーピン先生の力無い笑顔が頭の隅にチラついていて、『アズカバンの囚人』のDVDを借りてきて観たけど満足出来なくて、その映画を観て面白かったからとその巻だけは原作を読んでいたけど他の映画化された作品は特に好きだとも思わなかったのでまだストーリーを知らない『不死鳥の騎士団』を手にとって、そんなに気になるのなら読んでみようじゃないかと頁を捲ってみたワケなのですが、結論として、私が間違っていました。私はハリーの事をただのいい子ちゃんだと誤解していた。映画の印象だけで判断していた自分が悪かった。ハリー、全然いい子じゃなかった。寧ろ共感を覚えるくらいだった。もっと早くにこの事実に気が付いていたらと思います。そしたらちゃんと1巻から順番に読んだのに。(複線が所々分からなかった)やぁ~、面白かったです。個人的にはルーピン先生とシリウスと双子が沢山出てきたので嬉しかった。彼等に台詞が回ってくる度にニヤニヤしてしまって怪しい人になっていましたよ。ネタバレになる様な事はあんまり書きませんが、シリウスがこんなに可愛い奴だとは思ってませんでした。それがゲイリー・オールドマンってのを考えると更にイイ。スネイプ先生も相変わらず+αで大好き。歯が浮く程嫌いだったガマガエルにも最後には制裁が加えられたのですっきりしました。そしてダンブルドア先生は何でこうも安心感を与えるのでしょうか。だいたいこのテのお年寄りキャラには涙させられます。あとは、私の脳味噌恐怖症はまだ完治してないようでした。あのシーンは絶対映像化して欲しくない。ナメクジよりも嫌。やっとこさハリー・ポッターの面白さを理解出来たので、余裕があれば全巻読んでみたいと思います。最近推理小説ばかり読んでいて「何でこいつらはこうも度々事件に巻き込まれてやがるんだ!?えぇ!?」とそれが物語の構造上やむを得ないと承知しつつもゴタゴタ文句を付けだす様になっていたので、ここらでファンタジーというのも調度良い気分転換になるやもしれません。目の前にある綾辻行人とか京極夏彦とか宮部みゆきとかの本の山を見る度にため息が出そうにならないでもないですが。