竹の香り
風がないと香りが残る。近所の農道を歩いていると、前から軽トラックが走ってきた。軽トラは長い青竹を20本ほど積んでいた。竹は運転席の屋根から荷台を経て、地面にまで達していた。軽トラは竹の束をアスファルトにこすりつけながら走行していた。すれ違ってから竹の焦げた甘い香りがした。香りは道の上に条痕とともに残っていた。軽トラの運転手は80歳ほどの男性だった。このまま走り続け、バックミラーを確認する習慣が欠落しているとすれば最後は発火するかもしれない。それは走行中かもしれないし、駐車後に起こるかもしれない。何としても後ろを確認しないとすれば、軽トラが走った道沿いの枯草や森林、家などが次々と燃え上がるかもしれない。あるいは車から降りて、お茶をすすりつつ相撲中継を見ているときに起こるのかもしれない。散歩に出ると、いろいろなことが目に入る。今日も私は更新されました。おしまい※香りをふりまいて走る車があれば楽しいだろうか。焼き芋、焼きそば、焼き鳥などおいしい香りをふりまいて走る。※排気ガスなどを沈下させるような薬剤をまいて走るとか。空中に舞っているチリや花粉を吸収して地面に落とす。そんなことができれば楽しいかも。