Heart　of　sprouts 　　　

雨が降り続くじめついた季節は好きだ

汗ばんで張り付く髪が気持ち悪いだけで

雨の音は酷く心地好い

真っ暗な部屋で雨音だけが響く

時計の秒針は嫌いで壊してしまった

じくじくと傷口が治りの悪く

掻けば血が滲む

僕の腕は切り刻まれて肉片のようだ

食べてみたら旨いのだろうか

きっと不味いだろうな

それでも一度沸いた興味が収まらない

少しだけナイフで肉を抉って食べてみよう

雨音に混じって血の滴る音が部屋にこもる

生暖かくて血生臭い

歯触りも悪くて酷く不愉快な肉だ

嘔吐成分の含まれる血液に目眩がする

興味や好奇心がいつも僕をおかしくする

他者からみたら僕はきっとおかしい人間なんだろう

でもそんなことはどうでもいい

知らないことが多いより

知っていることが多い方が

僕のためになるのなら

自分が嫌いで仕方ないくせに

自分を守ることで必死な僕は酷く滑稽だ

血が溢れて止まらない傷に蓋をする

じめじめとじわじわと雨と血が混ざる