埋もれ火のアンソロジー

せまいながらもたのしいわがや～～～♪


かつて
満州国大連で一財産を築いた祖父であったが
敗戦とともに
棄民、引揚者というレッテルをはられ
妻であるツナのふるさとに定住した

３人の娘
２人の息子に恵まれた祖父清吉は
そのうち４人を肺結核で亡くした
また
最初の妻も肺結核で・・・
生き残ったのが父ヒコタだった

これは
「百二十五年物語」で詳しく？書く予定である




核家族は
本当の意味で家族ではない
やはり
丸い座卓を囲んだ家族
祖父母
両親
子供
孫
などが雑多にいることが
家族のような気がしてきている

俺は
琴音のおかげで
そういうことを考えはじめているのかもしれない

祖父清吉と俺の写真は
今
俺と琴音の姿になっている
これが
家族の歴史のようなものなのかもしれない




貧しかったが豊かであった
バラの垣根
八朔の木
ダイダイの木
庭梅
百日紅の木
路地
すずめのたまご
ボンタンアメ
貧しさの中に豊かさはあり
豊かさのなかで豊かさは感じ取れないのかもしれない

財産、資産が「しあわせ」につながるとはかぎらない
貧しさ、苦難が「ふしあわせ」につながるとはかぎらない

負け犬の遠吠えだと思って読んでくれ

俺は
十代の頃から
負け犬
落伍者
デカダン
ニヒリズム
そういう空気にあこがれてきたわけであって
今
そういう環境を構築しつつあるのかもしれない