我食べる、故に我あり ～ 中国の故事 （嘘）

あぁ、今日も…


今夜は十五夜らしい。
子供の頃は、月の見える窓辺にススキを飾り、芋や団子を供えてまん丸い月を愛でたものであるが、今やそんな家がどのぐらいあるのだろう。


残り蚊に食われたのか、両腕にぽつりぽつりと小さな赤い斑点がいくつかできていて痒い。


昼は、金春（こんぱる）湯の近くに（たぶん）新しくできた葱屋平吉という名の店に入ってみた。
定食類は特に葱が強調されているようには見えない。
生姜焼きとかそんなものだったように思う。
注文は葱鶏味噌煮込みうどん。

小鉢が付いていて、葱と油揚げのお浸し。
なかなか悪くないが、葱の味は期待したほどには前面に出てこない。

うどんは中華風？土鍋に入って出てきた。
麺は木訥な感じのする少し硬めのもの。
汁は思ったほど濃いものではなく、飲み易い。
全体として美味しいと言って良いが、残念なことに葱と鶏の影が薄い。

葱は刻んだものしか入っていなかったが、葱屋と名乗るのだから、３～４センチ程度の筒状に切って堪能させてもらいたいものだ。
鶏も味噌に負けない濃厚な味わいの肉など巷に溢れているだろうに。

よその店にはない特徴を葱に求めたのなら、とことん葱をフィーチャーした料理で客を唸らせてもらいたい。

今後に期待。


因みに、金春湯。銀座に辛うじて残った銭湯である。



満腹、満腹