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以前こんなことがあった。 借上げ社宅の老朽化が進んだため、会社は賃貸借契約を更新せずにそこを廃止することとし、代わりに別な場所に建築中のマンションを1棟借りして、新しい社宅にすることにした。 新築だし、前よりも交通の便もはるかによくなるため、社宅の住人たちは当初は喜んだのだが、やがて室内の設備が明らかになると様子がおかしくなっていった。 社宅の一部の奥さん連中から不満の声が上がったのだ。 別の社宅に比べて設備が劣るというのが理由である。 社宅はいくつもあり、それぞれ築年数も広さも交通の便も設備も違う。 新しい社宅は新しい分だけ平均よりずっと恵まれているのだが、奥さん連中は同時期にできるもうひとつの社宅の設備より劣るのが我慢ならなかったらしい。 奥さん連中は素早く行動を起こした。 設備の改善を求めて署名運動をはじめたり、新社宅の建築現場に出掛けて建築業者に仕様の変更を求めたり、大家を調べて直接掛け合ったりもしたという。 会社の社宅担当者は激怒した。 社員である夫たちを呼んで、怒りをぶちまけた。 「新しい社宅が気に入らなければ出ていけ! 君らの奥さんたちはいったい何様のつもりで、業者や大家に要求してるんだ。 どれほど会社に恥をかかせてるか分かってるのか。 これ以上続くようなら、君たちに責任を取ってもらうことになる(怒)」 社宅担当者の言うことは至極当然だ。 奥さん連中は、平等意識や権利意識を掲げて行動を起こしたわけだが、そもそも彼女らにはそんな要求をする権利などありはしないし、平均より恵まれている以上は要求の根拠もない。 社員である夫が社宅の改善要望をするならまだ分かるが、それだって要望先は会社であって業者や大家ではないし、権利行使などではなくあくまでも要望が関の山だ。 物事を進めるには、然るべき人が、然るべき相手に、十分な根拠を示して働きかけねばならない。 外野が浮足立って騒いだのでは混乱するばかりだし、相手を怒らせることにもなる。 普天間基地の問題で、社民党や国民新党の議員が訪米して議会関係者に働きかけたり、国内の自治体を訪れ移転受入れを求めたりしているという報道を耳にした。 普天間の問題は、日米の政府の権限ある人間同士の交渉以外は意味がないのであって、だからこそ、外相と国務長官が会談したのではないのか。 与党幹部とはいえ権限を持たない人たちがあちこちに出掛けて思いつきで話をしたところで、事態は好転するどころか状況は悪くなる一方でしかない。 どうしてそういうことが分からないのだろう。 今の政府や与党には、まともな感覚を持った実務家は一人もいないのだろうか? などとぐだぐだと書いていたら、ニュースが飛び込んできた。 ついに検察が与党幹事長の元秘書だった代議士を逮捕した。 いよいよ面白くなってきたな。 今日のランチ話は割愛。 満腹、満腹 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年01月15日 23時59分28秒
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