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カテゴリ:昔話
昨日ほどではないまでも、今日もまた暑かった。 犬の散歩から戻って、昼にかつ丼を食べながら、ノンアルコールビールを一缶、グビッと飲み干した。 時々思うのだけど、ノンアルコールビールは清涼飲料水だから、職場で飲んでも構わないのだろうか? アルコールが入っていないということは、お茶やコーヒーやコーラと区別する理由はないはずだ。 だけど、やっぱり職場で飲むのはどうにも気が引ける。 ま、美味しいノンアルコールビールがまだないので、そんなものを飲むぐらいならコーラなどの炭酸飲料で十分だと思うけど、この先ますます暑くなってくると、たまには外出から帰ったらグビッと行きたい気分の時もあるような気がする。 職場で飲まなくとも、ランチの店で出せばこれからの季節は大ヒット間違いないと思うのだけどなぁ。 というような話で、昔話を二つ思いだした。 ある時のことだ、残業をしていたら、夕食に出ていた同僚が缶ビール片手に職場に戻って来て、パソコンに向かいながら飲み出した。 かなり夜も更けて回りもいなくなった職場で一人か二人で残業していて、「今日はそろそろ引き上げるか」という場面なら「ちょっとここで一杯やっていくか」というのもありとは思うが、周りにはまだまだ人が残っていて、それほど遅い時間でもなかった状況でのその行為は、私も首をひねらざるを得なかった。 案の定、生真面目な上司が見咎めて、「何やってるんだ!ここは職場だぞ」と怒鳴り、同僚はやれやれという顔をしながらも「すみません。どうにも飲みたい気分だったんで」ともごもごと言い訳をしたのだが…。 そう言いながらも、同僚はなぜか飲むのをやめない。 缶を開けてしまった以上は飲み干そうと考えたのだろうか? 上司は真っ赤な顔をして「俺が言ったことが聞こえなかったのか?飲むなら今すぐ帰れ!」と叫んだのだった。 さすがに同僚はビールの缶を片手に席を立ち、しばらく姿を消していた。 それよりもさかのぼること数年前のことだ。 無能な上に仕事をせず課長のごますりばかりしている上司がいた(さっきの上司とは別人)。 仕事をしないならさっさと帰ってくれればいいのだが、なぜか帰らない。 まだまだ残業が続きそうな部下たちが夕食に行こうと席を立つと、「俺も一緒に行くよ」とついてくる。 私たちは夕食を簡単に済ませて、さっさと職場に戻り、その分少しでも早く帰宅したいと思っているのに、その上司は「社員食堂じゃ味気ないだろ」と言って、別な店へと皆を引っ張っていく。 そして、「みんな毎日遅くまでご苦労だね。偶には息抜きしなきゃ。ビール一杯ぐらいなら仕事に響かないだろ」と言って、無理やりビールを注文するのだ。 ビール一杯で済めばまだ文句はない。 ビールが2本、3本と空き、「次は何にする?日本酒にするか?それとも焼酎のボトルでも貰おうか?」とエスカレートしていくのだ。 そして、結局2時間以上も飲んでしまえば、職場に戻っても仕事にはなるはずがない。 本人はいたってノー天気で、「俺はさ、飲んでも全然仕事に差し支えないんだ」なんて言うが、茹でダコみたいな顔をしてフガフガ鼻息荒く、結局は夕刊各紙を隅々まで読んだら、居眠りして、目が覚めると「じゃ悪いけど先に帰るよ」というのだから、開いた口がふさがらない。 元々パフォーマンスが低かったから、酒を飲んでも変わらないというのは、まんざら嘘でもないのだけど。 しかも、これが偶にのことではなかった。 それから毎日のようにこんなことが続いたので、さすがに誰も夕食を食べに行かなくなったのだ。 「あれっ?どうしたの?今日は誰も食べに行かないのか?」 「えぇ、仕事が溜まってるんで、食べてる暇がないんです」と皮肉たっぷりに部下たちが次々と言うのに、全然皮肉が通じない。 そのうち、上司は同じ部の同年代の独身者を見つけて、二人で夕食を食べに行くようになり、私たち部下は救われた。 いや、救われたと言っても、2時間後に茹でダコ状態で職場に戻ってフガフガしているのは変わらなかった。 ホントにひどい上司だった。 あの時代にノンアルコールビールがあっても、事態は変わらなかっただろうな。 満腹? お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010年05月22日 21時15分05秒
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