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パート1: なるほどね Nikkei BPのウエブサイトのコラムを読んでいて、深く肯いてしまった。 小田嶋隆という人が3人の大臣の会見に対する印象を書いていた。 まずは、枝野官房長官。 ・これだけ中味のない会見をして、それでも無能に見えないのは見事。 ・「心配ないけど気をつけてくれ」という意味のことを言わされている。 なんと気の毒な。 (抜粋。以下同じ) 次は、菅総理。 ・このヒト、喋り方のベースが街頭演説なんだね。説明でも会見でも質疑 応答でもない、モロな演説。一方的に自分の宣伝したい情報だけを繰り 返して、動員した支持者にのみ訴える話し方をしている。 最後は、蓮舫節電大臣。 ・要するにアレだね。表情の作り方が、高校の演劇部の赤毛芝居そのまん まなわけだ。それも新入部員の不器用な勘違いスター気取りの。 久しぶりに笑わせてもらった。 いずれも言い得て妙だ。 パート2: ババ抜き 2日間の休憩をはさんで、東電株を巡るババ抜きが続いている。 今日のところはストップ安で終わった。 そして、あいも変わらずYahooの東電株の掲示板はかまびすしい。 ぎりぎり正気を保っているババ抜きの参加者や茶々を入れる観客たちによる、虚々実々ないまぜのおしゃべりが止まらない。 しゃべっていなければ、頭がおかしくなりそうだと言わんばかりだ。 書いている本人たちには他のプレイヤーを惑わしてやろうという意図もあるのかもしれないが、その内容はちょっと確認したり知識があれば間違いだとわかる情報が山ほどある。 例えば、「場が閉まった本日15時に東電が無配を発表」という書き込みだ。 これが本当なら、適時開示が必要だからTDnetに掲載されていなければならないが、どこにもない。 おそらくは、先週の配当を未定とした発表を今頃知った誰かが書いたのだろう。 書く方も書く方なら、こんなのに釣られる方も素人だ。 重要情報の開示はTDnetで確認するのは、株に投資する者のイロハのイである。 それから、「今朝の大口の売りは東電の社員持株会によるもの」という書き込みだ。 これには反応する者が多く、社員に対する罵詈雑言が続いた。 しかし、これだって多少の知識があれば流言飛語の類いだとすぐにわかる。 そもそも、社員持株会は運用を目的としたものではないので、株を市場から定期的に買い付けるだけであって、損切りのために売ることはしない。 それから、社員が持株会の株を売っているというようなことも書いてあったが、これもない。 持株会の株は、一旦引き出して自分の名義に書き換えてからでなければ売れないし、時間が掛かる。 あれはもう10年ほど前のITバブルの頃の話だ。 当時勤めていた会社もITバブルのあおりで株価が高騰した。 わずか数か月で株価は倍になった。 そして、金儲けに目がくらんだ持株会の会員である社員から、持株会担当部署に毎日何件も電話が掛かってきたのを、隣の部署にいた私は日々見聞きしていたのである。 その時の持株会担当者は、まだ入社数年目で現場から本社にやってきたばかりの若者だったのだけど、見た目の凡庸さに似合わずこいつがなかなか豪胆な男だった。 「今すぐ全株売ってくれ」と言ってきた社員に対して、彼はすっトボケているのか天然なのか分からないが、「へっ?お間違いじゃないでしょうか?」とのんびりした口調で答えるのだ。 そして、こんな会話が続く。 社員:持株会の事務局だろ。俺の株を全部今すぐに売りたいんだ。 担当:あのー、持株会では株は売れません。株を売りたいんでしたら、証券会社に電話してください。 社員:どこの証券会社に電話すればいいんだ。 担当:そりゃ、あなたが取引されている証券会社ですよ。 社員:俺は持株会しかやってないから、証券会社と取引がないんだ。 担当:えっ、それでは自分名義の株はお持ちじゃないんですか? 社員:全部持株会に預けてある。 担当:それではその持ち分を引き出されるか、持株会を退会する手続きをお願いします。 社員:分かった。今すぐそっちに行く。 担当:あ、急ぐ必要はないですよ。今から手続きをされても、今月末に申込みを取りまとめて、株をお渡しするのは来月末になりますから。 社員:ふざけるな!来月まで今の株価が続く保証なんてないだろ。俺の株を今すぐ返せ。 担当:持株会の規約でそうなっているものですから。それに、持株会の株はあなたの株じゃないですよ。あなたは持ち分を持っているだけですから。 こんな会話が日々繰り返されていた。 きちんと会社勤めしてそれなりの給料をもらっていても、目の前のあぶく銭に惑わされて自分の評判を落としてしまう人間が少なくない。 もって他山の石とせよ パート3: 水の中を歩く 今夜は早めに退社して、仕事帰りにスポーツクラブに寄った。 ロッカールームにはそこそこ人がいるのだが、誰もが帰り支度をしていて、これから一汗かこうというのは私だけだ。 ん?もしかして節電のために営業時間を短縮しているのだろうか? でも、それなら受付嬢が一言言ってくれるよな。 不安になりながらも水着に着替えてプールに向かったのだが、いつもは明るい通路の先が薄暗い。 プールに入ってみると、照明が半分以上間引かれていて、寂しいような却って幻想的なような不思議な光景だ。 プールには私も含めて5人しかいなかった。 ひとり1レーン貸切状態である。 そして、私はグイグイと歩いた。 泳ぐのが苦手なこともあるが、水中歩行は楽しい。 なにが楽しいって、考えながらできるのがいい。 私はプールを歩きながら、ひたすら考えている。 その日の仕事や見聞きしたこと、プライベートなこと、政治や経済のこと、通勤電車の中で見た不愉快な光景、気になったコラムetc. 次から次と考えながら歩く。 考えをまとめることもあれば、途中でふと別なことに考え移してそのまま忘れてしまうこともある。 少し滑る水底のタイルを10本の足の指でぐっと踏ん張りながら、大きく手を振って大股で力強く歩く。 そうやって、頭の中に引っかかったあれやこれやを消化していくのだ。 街中や会社の中で考え事をして歩くと、人や障害物にぶつかったり、なにかにつまずいたり、時には階段から転げ落ちる危険があるが、プールを歩く分には心配はいらない。 とても安全にこれだけ集中して物を考えることができて、その上、一日のデスクワークで凝り固まった身体もほぐすことができるのだから、一石二鳥というものだ。 あぁ、すっきりした。 それにしても、どうしてあんなにロッカールームと浴室ばかりが混み合っていたのだろう? 地震と何か関係があるのかな。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年03月28日 22時28分11秒
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