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銀座の表通りを歩いていると、「がんばろう日本」「ガンバレ日本」の垂れ幕や看板がいたるところに溢れている。 おそらくは、銀座だけでなく、日本中の繁華街がそうなのだろう。 でも、それでいいのか? かつて部下がうつ病一歩手前になったときに会社の産業医から聞いた話でも、読んだ本に書いてあったのも、「がんばれ、負けるな、期待している」は絶対に禁句ということだ。 それを一番わかっているのが患者本人であり、でもそれができない自分にますますプレッシャーを感じて押し潰されてしまう。 今、家を失い、家族を失い、仕事を失い、つまりは日常すべてを失って途方に暮れている人たちは、計り知れない精神的ストレスにさらされているのだと思う。 その人たちに向かって、がんばろう、がんばれということが、本当に良いのだろうか? もちろん、日本全国からの励ましに奮い立つ人たちも少なくないだろうけれど、そういう人たちは強い人たちだ。 弱い人たちを追い詰めはしないか心配だ。 もしかしたら、底流でつながっている話かもしれないが、最近テレビを見ていてすごーくいやーな気持ちになるのが、著名な芸能人が次々出てきて「見上げてごらん夜の星を」や「上を向いて歩こう」を歌う某飲料メーカーのCMである。 どうして嫌なのかと聞かれても理由をうまく説明できない。 生理的に受け付けないとしか言いようがないのだ。 両曲とも嫌いな曲ではない。 ただ、商品の宣伝をするでもなく芸能人が代わる代わるあの曲を歌っていき、最後に静かに会社のロゴが出るあの構成に、なんとも言えない後味の悪さを感じずにいられない。 伝統的に宣伝の旨い会社なのに。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2011年04月14日 22時28分49秒
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