我食べる、故に我あり ～ 中国の故事 （嘘）

ひと月ほど前からダイエットを始め、最初は調子よく体重が落ちてきていたのだが、2Kg余り落ちたところで足踏みが続いている。
ダイエットといっても、昼か夜のどちらかで調節することにしていて、夜に飲みに行く日は昼を控え、夜に控えられる日の昼は普通に食べている。
あと大きいのは家で酒を飲むのをやめたことだろう。
日記を書いている今だって、カロリーゼロのビールテイスト飲料を飲みながら、茎ワカメを齧っている。
以前は、夕食を食べながら缶ビールを１本、それから缶チューハイを飲んで、エンジンが掛かってきたところでウィスキーに切り替える。
つまみには、カシューナッツなどのナッツ類やせんべいを食べることが多かった。
それがノンカロリー飲料と一袋食べても80kcalほどしかない茎ワカメや酢昆布に替ったわけだし、食事も低カロリーになっているのだから、1日当たり1000kcalぐらいは摂取熱量が減っていると思う。

それなのになぜか体重の減少は踊り場にある。
おかしいなぁ？どうして減らないのだろう。
体重を計った後に、そうつぶやいたら、妻が「ダイエットと言いながら昼に揚げ物を食べるからよ」と言い、それを聞いた娘が「えーっ、信じられない。真面目にダイエットする気があるの？」とダブルアタックを受けた。

そんなわけで、今日は揚げ物をやめようと思っていた。
そば屋か和食の店にしようと心に決めていたはずなのに、昼前になってちょっと事情が変わった。
詳しくは書かないが、長居できる店に行く必要が生じた。
ということは、食後の飲み物が付いている店が好ましい。
それからもう一つの条件は携帯が通じる店だ。
最近は地下の店でも電波が入る店は多い。
しかし、地下にあっても間違いなくここは入ると自信を持てる店が思いつかない。
そうして、たった１店選択肢として残ったのは、ライオン七丁目店である。

ライオンのメニューは高カロリーばかりなんだよな。
ま、仕方ない。
そう思って店に入り、少しでもカロリーの低そうなものにしようと思ったのは一瞬だった。

メニューの最初のページに「カキフライ」が掲げられていたのだ。
ちょっと早い気もするが、気が付けば既にRの付く月に突入していた。
これはもう素通りなんてできるわけがない。

まったくクセのない香りの弱い牡蠣だったけど、熱々を頬張りながら今年もまた牡蠣の季節が巡ってきた喜びを噛みしめたのだった。


明日から必ずや揚げ物を食べるのをやめよう。
但し、カキフライはこの限りでない。