我食べる、故に我あり ～ 中国の故事 （嘘）

ごく稀にマグロを食べたいと思うことがある。
食べたいと思わなくても、宴会で刺身が出てくれば、大抵はマグロが入っているので、時折食べることになる。
だが、旨いマグロに出会う機会は多くない。
高級店だと旨いトロが出てくることはあるが、旨い赤身となるとなかなか口にすることがないのだ。
旨い赤身がないから、マグロを食べたいと思わなくなった。

我が故郷は、津軽海峡に面した寿司の街だ。
もちろん、看板は烏賊だが、マグロも天下一品である。
日本ー旨い烏賊を食べ、流れの速い津軽海峡で鍛えられたマグロが旨いのは当然だ。

マグロは赤身が一番旨い。
小学生の一時期、寿司と言えばひたすら鉄火巻ばかり食べていた。
他の魚介の握りを諦めてまで、鉄火巻を食べ、そして満足していた。

時々その頃が思い出されて、マグロが食べたくなる。

で、今日は某店でマグロのブツを食べたのだが、満足するに至らなかった。
どこかの寿司屋で鉄火丼にすれば良かったのかもしれない。