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テーマ:よしなしごと(638)
カテゴリ:がらくた箱
このあたりの用水の取水口が開くのは存外遅く、5月半ば頃。5月下旬に用水路清掃、6月頭から順次田に水が入り、6月中旬には田植えがほぼ終わる。
今はまだひよひよとした苗が水面からちょこんと顔を出している程度なので、これから7月上旬ぐらいまでは夜になると田の水が月や道路の明かりや車のライトを照り返し、夜の暗さに田んぼだけがうっすらと明るい不思議な光景が見られる。 かえるの声が賑やかで、時折野太いウシガエルの声が遠く混じって聞こえる。 梅雨の中休み、日中は暑くても夜はまだ涼しく、夏至間近で夜は短い。子供でなくなって久しいが、それでもこの時期の気持ちのいい気候は夏休みを待望する子供の頃の記憶にリンクし、何となく明るい気分になる。 梅雨の無い北海道とよく言われるが、何かの拍子で長雨が続いて肌寒い日が何日も続く年が時々ある。そういう年は残念ながら冷夏になることが多かった。高校生の頃だったか、ひと夏ついに半そでの服を着る機会が無かった年があった。あの年は農作物にもずいぶん影響が出たと記憶している。 6月の本州が梅雨の時期、北海道で天気も良く暖かい日が続くと、夏らしい夏(とはいえ真夏でも熱帯夜になったことは無かった)が期待できて何だかうきうきしたものだった。 寒冷地に住んでいると夏は貴重な季節だった。旧盆が明けると太陽の高さが低くなり秋の気配が一気に濃厚さを増して2学期が始まる。 昨今の日本の暑さはずいぶんえらいことになっているのは重々承知しているけど、それでも夏が近づくとつい楽しい気持ちになってしまうのは元道民だからなんだろうか。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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