空想世界と少しの現実

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  恋人に言えなかった事

  タクシーを降りて、彼の左腕を肩に回し右腕で腰を支える。泥酔した人間を送ってくるのは、いつも自分の役割だからそんな人の扱いは慣れていた。彼を寝かせたらまた店に戻らないと。マンションの部屋の鍵を開けながら考える。朦朧とした表情を浮かべている浄瑠璃ちゃん。全くお酒飲めない下戸だったんだね。ごめんね。ベットに身体を横たわらせ、心の中で謝罪しながら靴を脱がす。「白雅・・・」小さな呟き声。顔を覗き込むと、起きていたのか潤んだ半眼の瞳で僕を見つめている。「大丈夫？」髪を撫でると頷いて、心地良さそうな表情をして口元で微笑む。「ごめんなさい・・・ももちゃん。一瞬、白雅とももちゃんが、だぶって見えました」小さな声で謝罪する彼。白雅同様、華奢な体の僕。もしも同じ髪形で同じ髪色だったなら、後から見たら見分けがつかないくらい体型が似ている。彼の恋人だったなら、嫌でも想い出してしまうよね。「おやすみ、浄瑠璃・・・」彼に布団を被せた後、髪を撫でながら額に小さなキス。母が幼い頃にしてくれたような、慈愛を込めて。そしてゆっくりとベットから立ち上がった。「行ってしまうんですか・・・」瞳を閉じたまま彼の問いかけ。「仕事だからね、戻らないと」ゆっくり瞳を開いて、大きな潤んだ瞳で真っ直ぐ見つめる。綺麗で純粋な瞳。そこには打算も計算もないように感じられた。ただ解かるのは、苦しさから解放して欲しいと望む、彼の願いだけ。再びベットサイドに腰を下ろして、彼の柔らかな髪を撫でる。「浄瑠璃。自分を大事にしなきゃ。苦しくても簡単に人の心に縋っては駄目。そうする事が結果的に自分をもっと追い詰めてしまうよ。ももだって同じことで沢山失敗してきたの。浄瑠璃には、同じ過ちをして欲しくないよ」見つめる瞳から、みるみるうちに大粒の涙が溢れ出る。解かってる、１人で耐える事がどんなに苦しいかなんて。少しの葛藤の後、身体をベットに滑り込ませて彼を抱きしめる。「抱かないよ、でもね心を抱きしめてあげる。人の温もりって心地いいでしょ？」囁きながらシャツのボタンに手を掛ける。耳元での静かな囁きに涙が止まらない。もし育ての母が生きていたなら、失恋の痛みを相談していただろう。でも自分には・・・誰もいない。心に寄り添ってくれる慈しみを与えてくれる存在が。いつも奪われることしか知らない僕。抱かれる側ばかりじゃ苦しくて苦しくてたまらないのに。ももちゃんの仕草は、慈愛に満ちていて心を癒してくれる。快楽とは異なる、力を与えてくれるような優しさを感じ取る。「浄瑠璃は男の子なのに経験が無いんだね。奪われるばかりなんて悲しすぎるよ。慈しみはね与えて、そして与えられるもの。もう君が、与える側になったっていいんじゃないの？ももちゃんの囁き。「与える側？」「そう不公平でしょ、一方的じゃ。白雅とは、そういう愛し合い方してこなかったの？」彼に問い掛けると瞳を伏せて首を振る。「じゃあ、ももが浄瑠璃の初めての人になってもいい？」なんてストレートに囁くんだろう！驚いて顔を凝視すると、微笑んで見つめ返す。「君は男の子なんだよ浄瑠璃。いつまでも女性のように受身でいなくたっていいんだから。本当は誰かを、抱きしめる側にずっとなりたかったんじゃない？それがももじゃ役不足？」本心を見透かされたようで戸惑う。「素直だね浄瑠璃は」頭を撫でて小さく笑うももちゃん。手馴れた様子で、服を脱がす仕草に困惑する。小さく溜息をついて、瞳を閉じ彼の仕草を受け止める。酔いが少し残る頭で心の中で呟く。これでおあいこだよ白雅。もう僕も君を非難できる立場にない。「もう我慢しなくてもいいんじゃないの。そろそろ本音で生きてみたら。ずっと抑圧されていた想いをこいつにぶつけてみれば。せっかく、受け止めてくれるって言ってるんだからさ」君ですか。それもいいかもね。恋人にも言えなかった想い。僕は男なんだ、いつまで女性役でいなくちゃいけないの。本当は抱きしめて慈しむ側になりたいってずっと想っていたんだ。朱砂様にも、常に女性役である事を強いられ、抵抗すれば手錠でベットに縛り付けられる。「いいか！俺に逆らったらこうなるぞ、浄瑠璃！」強い力で髪を掴まれ、無理やり抱きしめられるんだ。激昂した赤い瞳に見つめられると、今でも怖くて竦んでしまう。自身の髪を右手で触れる癖は、朱砂様が僕の髪を掴むのを阻む為。逆らえば逆らうほど乱暴に扱われる。いつしか抵抗する気力も無くなり、自身から人を求めることも出来なくなった。僕はラグドールだから、本心とは裏腹に、そう思い込む事によって心を押さえつけてきたんだ。優しい笑みを浮かべてキスをする。「ももが浄瑠璃の心を受け止めるよ。もう苦しまなくっていいんだから。白雅にも言い出せなかった本音をももが受け止めるから、心を抱くように優しく慈しんでね」耳元での囁き掛けると瞳を閉じ涙が頬を伝う。「浄瑠璃は泣き虫なんだ。君のほうが一つ年上なのにね」彼は小さく耳元で囁いた。生きる糧へ

  2008/01/17

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  飲めないお酒

  ももちゃんに、背中を優しく押されながら着いた先は、港から程近い、地下に店を構える小さなショットバー。道路に置かれた小さな黒板には、店名LOVE GAME。チョークで手書きされたOPENの文字。照明を落とした狭い階段を、左肩を抱かれてゆっくり踏みしめるように降りていく。「此処はね、もものお姉ちゃんがやっている店なのよ！お姉ちゃんといってもオカマちゃんだけどね！((藁´∀｀)) 本当の兄弟なのよ！」ゆっくりと降りながら傍らの浄瑠璃ちゃんに話し掛ける。白雅はこの店に、浄瑠璃ちゃんを伴って一度も足を運んだ事がない。独占欲と警戒心の強い彼は、可愛い恋人を誰にも取られたくないから。でも君、はこのかわい子ちゃんを手放してしまった。お酒を全く飲まない浄瑠璃ちゃん。酒を飲ませたら誰が考えたって、へべれけになるなど容易に想像がつく。階下に降りた僕達。木製の木枠に、すりガラスがはめ込まれたドアを手前に引くと、ドアに取り付けられたベルがカランカランと音を立てた。中からママである兄の声が聞こえる。「いらっしゃ～いっ！！((藁´∀｀)) あらっ！！ヮ(ﾟдﾟ)ォ!もも、浄瑠璃ちゃんと同伴出勤なのっ！！」「たまたま近くで会ったから、無理に誘っちゃった！((藁´∀｀)) カウンターでいいかしら～！座って！ママ、浄瑠璃ちゃんお酒飲まないの。ウーロン茶とかのほうがいいわよね？」スツールに彼を座らせて、カウンターの中に入りながら問い掛けると、「お酒でいいです。これでも男ですから」首を横に振り、真っ赤な目をして、カウンター上を見つめたまま呟いた。「でも浄瑠璃ちゃん・・・」おしぼりを彼の前に置いて、続きを言おうと口を開くと、ママがももを見つめて首を振る。「好きにさせてあげなさいよ。私達が責任を持って、浄瑠璃ちゃんを見守ってあげればいい事よ」「ママ・・・」少し俯いて思案する。「うん・・・解かった」棚からオーヘントッシャン１０年を取って、ソーダ割りを作る。彼の前に静かに置くと「ありがとう」と小さく呟いて礼を言う。おしぼり手で丁寧に自身の手を拭った後、じっと目の前のグラスに視線を注いでいる。暫くして少しの間瞳を綴じた後、ゆっくりと目を開く。意を決したように、グラスを握りしめ一気に煽った！「！！それ、ソーダ割りよっ！！」ヮ(ﾟдﾟ)ォ!ママとももが叫ぶのは同時だった！案の定、気管に入ったのか咽て苦しそうに咳き込む！慌ててカウンターから飛び出して彼の背中を擦った。「大丈夫？浄瑠璃ちゃん・・・」「ももちゃん新しいおしぼり」「うん」ママが差し出してくれたおしぼりを、彼に手渡すと頷いて受け取った。咽ながら彼の横顔に涙が伝い堕ちる。なんだか切なくて、見続けていられなくて視線を逸らす。店にいた数人の客も、浄瑠璃ちゃんを見ないように、黙ってそれぞれのウイスキーを味わっていた。みんな同様の苦しみ、切なさを味わって大人になってきた。好きな人を忘れられず、飲めない酒を飲んでは涙を流す姿。皆やってきたんだ。苦しいよね・・・人を好きになるのって。それでも人は心を寄り添わせる存在を求め、恋に身を焦がすなんてね。背中を擦り続けながら、心で彼に話し掛ける。白雅、今この浄瑠璃ちゃんを見たら、どんなふうに感じるの？孤独の中で、必死に寂しさに耐えようとしているこの子の姿を見たら？心を掻き毟られる様な苦しさを感じるんじゃないの？白雅に対するももの非難なんだから！可愛い浄瑠璃ちゃんをこんなに泣かせて、君ってほんと罪深い男だよ！みんなの優しい心が、自身に流れ込んでくるようで、涙が止まらない。お酒で、感情が更に高ぶってしまったんだろう。このまま心を酒に溺れさせたまま、何もかも忘れたいのに。飲めば飲むほど白雅を想い出す。君の存在の大きさが、これほどまでとは想像もしていなかったよ。一口、口に含んでは涸れる事のない涙を流し、募る想いをかき消そうと試みても、到底無駄な努力なんだ。頭がぐるぐる回りはじめる感覚がする・・よ・・いつの間にか、カウンターの上で突っ伏してうたた寝を始めた。やっぱり彼に、お酒は無理だったね。涙の痕が残る頬を見つめて髪を撫でる。「ママ、浄瑠璃ちゃん送ってくる」話し掛けると、黙ったまま首を縦に振る兄。「もも、今日私は店に泊まるわ！彼氏も来るし。どこに住んでいるのか知らないんでしょ？私達の部屋に泊めてあげなさい」僕は小さく頷く。彼を、ももと２人で両側から身体を支え階段を登る。前以って呼んでおいたタクシーに、乗り込んだのを確認し彼らを見送った。仕方ないわよね。あの２人がくっついたとしても。今の浄瑠璃ちゃんには、支える存在が必要なんだから。深く溜息をつく・・・恋人に言えなかった事へ

  2008/01/16

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  ももちゃんの本音

  今頃は日本で仕事をしながら、姉と過ごしているんでしょうか？白雅。切なくて心が痛いです。仕事帰りに港町を歩きながら、君を想い出していた。ウォークマン携帯で、SQUEEZEのPlayを聞きながら逢魔が時の港町。切ない時にはとことん落ち込んでしまおう。そうすれば、あとは這い上がるだけなんだから。無理に気分を上昇させようとしたって、また心は堕ちていくんだから。「ちょっと～！浄瑠璃ちゃんじゃないの～！((藁´∀｀)) あたしよあたし！ももちゃんよ～！」ｧ'`，、'`，、(ﾉ∀｀*)'`，、'`，、すれ違った人物に肩を叩かれる。俯いて歩いていたから全然気が付かなかった。その人物は、白雅の親友のももちゃんだった。「久しぶりね～！白雅とは上手くいってるの～！((藁´∀｀)) 貴方達仲いいもんね～！」「彼とは会っていません」俯いて小さく呟く。白雅、親友のももちゃんにも話していなかったんだ。親友に話す事も出来ず、心の中に秘めたまま痛みに耐えているんだろうか？でも君には支えてくれる姉がいるでしょう。僕には誰もいないのに！不意に堪えていた感情が湧き上がり、涙が頬を伝い落ちる。ヾ(;´Д`●)ﾉぁゎゎ「どうしたの浄瑠璃ちゃんっ！！」白雅の恋人浄瑠璃ちゃん。何が２人の間にあったのかしら！とても仲が良かったのに(´ω｀ι)「これから出勤なの！よかったらお酒飲みにいらっしゃいよ！浄瑠璃ちゃんと、同伴出勤出来るなんて光栄だわ～！」((藁´∀｀)) 努めて明るく話し掛けるとゆっくり頷く。「素直な子って好きよ！いらっしゃい！」背中に手を添えて歩き出す僕達。ももちゃんの手が、まるで白雅の手のひらのように感じ、涙が止まらない。こんなにも白雅が好きだったんだ。押さえつけてきた感情が、一気に噴出して心がコントロール出来なくなっていた。「泣きたい時には沢山泣いていいの。大人ぶって我慢なんてしなくていいの。泣くとすっきりするのよ人ってね。店の中に入れば子どもみたいに大きな声で泣いたって、誰も浄瑠璃ちゃんを笑ったりしないわよ。店までもうちょっとだから、少しだけ我慢してね」ももちゃんの優しさに心が温かくなる。誰かに縋れたなら、ももちゃんのように優しい人がいい。大きく心を包み込んでくれるような、包容力のある人が側にいてくれたなら、白雅の不在を忘れさせてくれる気がする。「甘えちゃえよ、浄瑠璃。お前本当は寂しいんだろ！誰かに縋りたいと想っているんだろ？お前は本心では白雅を非難していたじゃん。染姫に逃げるなんてずるいって！あたしはちゃんと気がついていたよ！」またもう１人の自分が出てきて、心に直接話し掛ける。いつの頃からだったろう。自身に現れるようになった別人の僕。感情を押さえ込んでいるのが普段の自分だとしたら、この内なる女性の僕は本音なんだろう。現実から目を逸らすなといい続け、常に本音を吐き出す存在。今日は君の勝ちですね。今の僕に、君に抗うだけの精神力はないですよ。素直に負けを認めます。白雅・・・僕が君を好きでも、やはり孤独という寂しさには耐えられそうにない。可哀想に。ぽろぽろ涙を流しちゃって。本当はね、白雅と破局したって噂とっくにももの耳に入ってた。港町には僕達のような人間も多くって、気に入ったかわい子ちゃんを見つけては口説き落とし、一夜を共にする。みんな白雅が浄瑠璃ちゃんと付き合っていると、口には出さないけど、暗黙の了解で知っていたんだから。浄瑠璃ちゃんはホテル・タウンズウェルのバトラー。僕達のような人間達のアイドル的存在。誰が口説いても全くなびかない。「好きな人がいます」その一言で、背を向けてしまうそっけない一途な子。馬鹿だね白雅。君の手放した浄瑠璃ちゃんと、付き合いたいと想っている人間なんて、この港には沢山いるんだから。もちろん僕もその１人。いくら君と親友だからって、こんな大きなチャンス逃すはずがないじゃない！パパと別れてからの寂しい孤独感を、浄瑠璃ちゃんと埋めてもいいよね！君は彼を捨てて女に走ったんだから。浄瑠璃ちゃんとももの非難なんて出来ないんだから。店に向かいながら、心の中で白雅に呟く。飲めないお酒へ

  2008/01/15

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  命と引き換えに

  厳、この男性は何て言っているの？通訳して！私を見つめて翠嵐が促す。彼は・・・・・・・・・・・・・・・やっぱり愚かだわ、この人奥様の心全く理解していないのよ。女はね、好きな人の為ならどんな事だって受け止められるの。たとえ許しがたい犯罪を犯したとしても、最終的に受け止めてあげたいと思ってしまうのよ。世間がどんなに批難しても罵倒したとしてもね。俯き加減で呟く翠嵐。その言葉が、俺自身に向けられているように感じるのは自惚れだろうか。やはりお前はファーストレディーに相応しい女だ。人を護り支えたいというお前の強い覚悟を感じ取り、勇気づけられる。この男性に伝えて！今すぐ奥様に電話してって！彼女はきっと貴方からの連絡を待っているはずって！この男性は携帯電話持っていても電源を切っているか、家にわざと置いてきているんじゃないかしら。奥様の声を聞いたら心が揺らぐから。もう１人の男性もきっと同じよ！私は彼女の言葉を日本語に通訳して男達に話す。ニット帽の男は慙悸の念を浮かべ項垂れて下を向く。１０分程だったろうか、深い溜息とともに男が頭を上げ・・・わかった・・・あんたの携帯電話貸してくれ、女房に電話する。小さい声で呟いた。道路に車を停車させてポケットの中の携帯電話を男に渡す。礼を言って受け取ると後部座席のスライドドアを自ら開けて外に出る。会話を聞かれたくないのだろう。男の虚勢っていうやつだな。多分泣いているわ、二人共会話をしながらね。静かに呟く翠嵐。そうだな、沢山の試練があって夫婦の絆は強くなっていく。この夫婦も世間の中傷に負けずに乗り越えていって欲しいものだ。あんた達は結婚するのか？弟の問いかけ。私はそのつもりだが彼女はどう思っているか解からない。５０過ぎるとな、パートナーがいないほうが楽だったりするからな。プロポーズもまだしていないし。ふーん。俺は出逢いが無くってな、付き合っている女いないんだ。縛られるのは勘弁だけど、やっぱりパートナー欲しいって思うよ。苦しい時に支えて寄り添ってくれるパートナーが。兄貴のところはさ仲が良くって独身の俺には羨ましい。出会いはあるさ。その気になればいくらでもな。微笑んでルームミラーから彼を見ると、同じように微笑んで見つめ返した。もう手荒な事はしないだろう、様子で察する。だがこの男達から開放されるまで油断は出来ない。もう少しの辛抱だ翠嵐、想いを込めて見つめると優しく微笑んで見つめ返した。私は大丈夫よ！貴方が側にいるから。厳の瞳に浮かぶ堅固な意思。命に代えても私を護ろうとしてくれているのでしょう。私もそうよ、貴方を命がけで守り抜きたい。瞳を交差させて心の中で彼に呟く・・・スライドドアを開けて車に乗り込む男の瞳は真っ赤だった。ルームミラー越しで一瞥して小さく溜息をつく。妻を亡くした晩の私もこんな瞳をしていたんだろう。妻の亡骸を抱え焔を避けながら秘密の地下水路で逃げた遠い過去。今でも夢に出てきては心が締め付けられる。女房が高速使って俺の後を追っていたらしい。草津にいるって言ったらこっちに向かうって。後一時間ほどで高速を降りるそうだ。そうか。瞳を伏せたまま答えると男が話し掛けてくる。なぁ、あんたさ何でそんなに落ち着いていられるんだよ。普通こういう時ってあんまり喋ったりも出来ないと思うんだけど。いくら訓練受けているからって落ち着き過ぎだろ？知りたいのか？(｡-∀-) ﾆﾋ♪知りたいね！もしも私自身に命を落とす事態に巻き込まれたならば、体の中に埋め込まれた生体反応のセンサーが反応して信号を衛星を使い自国に送る。ふんふん！信号を送られたら一斉に各軍はスクランブル体制に入り、私が命を落とした国に攻撃を始めるというわけだ。たとえ命を奪ったのが日本人ではなくてもな。(｡-∀-) ﾆﾋ♪！！((( ；ﾟДﾟ)))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ凄い理不尽っ！！そんなのありかよっ！！理不尽ではないだろう！ヮ(ﾟдﾟ)ォ!そもそも人の命を奪う事自体間違っているんだから。各国の代表は皆その事を知っているからな、私には攻撃を仕掛けてはこないんだ。自国に戻ればこの機能は解除されるから、自国の軍によって滅ぼされるという事態も無いしな。手を出さないでよかったな！(´∀｀*))ｧ'`,､ 我々は誇り高き民族だ！やるからには徹底して戦いを仕掛けるさ！ド━━Σ(llﾟ艸ﾟ(llﾟ艸ﾟll)ﾟ艸ﾟll)━━ン!!!本当に手を出さないでよかったぜ・・・(>д

  2008/01/15

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• 犯人との会話

  兄貴・・・あぁ・・・話を聞いてもらっても何の解決にもならないだろうけどな。俺とこいつは親父の後を継ぎ小さいが重機を扱う会社を経営している。俺達の代になって５年程だ。だけどよ従業員達は、自分らよりも若い俺が社長だってことに不満があるらしいんだよ。何かと理由をつけて仕事を断ったり、今までやっていた整備も怠けるようになっていった。それがどれ程怖ろしい結果をもたらすか、頭のいいあんたなら容易に想像つくだろう？あんなでかい重機が道路で止まったり現場でぶっ倒れてみろ、甚大な被害を引き起こすんだ。だから俺達は根気よく不満を持つ従業員達と会話をし宥め、気持ちよく仕事が出来るように事務所の設備も整えてきたし要望も叶えてきた。彼らともようやく意思の疎通が出来るようになってきたと感じ始めた矢先だったんだ・・・･････････････････････････････････････････････・・・・・・・・・・・・・・・社長っ！！大変ですっ！！６０ｔが・・・顔を真っ青にして電話の受話器を握りしめる事務員の女性！ただならぬ様子に不安を抱きながら電話を取る。もしもし・・・とんでもない事をしてくれたよ、お前のところのオペがな・・・現場所長からの怒りと悔しさの滲む声。所長、一体何があったんです・・・お前のところのオペがな、リミッター勝手に解除したんだよっ！！こっちの指示も仰がず！６０tが現場で横転事故を起こし建設中のマンションはめちゃくちゃだ！この責任は取ってもらうからなっ！！今すぐ現場に来い！電話口で激しい罵倒の言葉を吐いて一方的に電話が切られる。マンション現場で６０ｔが横転事故・・・そんな・・・あれほどリミッター解除をするなと、安全会議でも現場の朝礼でも徹底して指導していたのに・・・事故を起こしたのは親父の代から働いているｵﾍﾟﾚｰﾀｰ。一番難癖をつけて人の話を聞かない人間だった。恐れていた最悪の事態になってしまった・・・心が絶望へと堕ちていく・・・･･･････････････････････････････････････・・・・・・・・・・・・・・・それでどうなったんだ。ぶっ倒したオペは解雇。大きい現場だったからその会社からの仕事は出来なくなった。永久的に出入り禁止になっちまったよ。仕事の７割がそこの会社との付き合いだから仕事の殆んどを失ってしまった。営業を掛けてもこの業界悪い噂はあっという間に噂が広がるからな。殆んど断られる。単価を安く見積もってもだ。経営はどんどん苦しくなるから自身の持っている持ち家も売ったよ。積み立てていた貯蓄も全て使い果たしてしまった。それでも従業員を養っていかなければならない。それが事業者としての責任だから。苦肉の策が自身の子どもを使って銀行強盗を働いたという訳さ。失敗だったけどな。・・・・・・・愚かだな。そして浅はかだ！事情があるとはいえ同情などしないぞ。乳児を人質にして強盗を働こうなどと言語道断だ！声に怒りを込め批難する！解かっているさ、どれだけ愚かな事をしてるかなんてさ。女房は必死で俺を励ましてくれたのに、俺は無理やりあいつに離婚届けにサインさせ子どもと共に実家に帰した。保育園には離婚した事話していなかったから、代わりに迎えに行ったフリをしてそのまま弟と強盗を働いたという訳さ。その女に説明してやってくれよ。・・・・・・翠嵐・・・この男はこう話したんだ・・・・・全てを聞き終えた時彼女は小さく怒りを堪えて呟いた。！！Well,I never! That's no excuse. You're impossible!女は何て・・・そう尋ねる男の声は不安そうだった。お前のした事に対して呆れたと言っている！いい訳にならないし救いがたいとさ！随分はっきりものを言う女だな。(>д

  2008/01/14

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  klavierオーナーの白雅

  「これらの作品を、シンディ様に受け取っていただきたいのです。身に着けて着心地や肌触り、どこが良い点でどこが悪いのかを、判断していただきたいと考えています」真剣な眼差しで、真っ直ぐ私を見つめる白雅。彼の左に腰掛ける、染姫の瞳は懇願する少女のようだ。ゆっくり目を閉じて思案する。若い２人の真剣な思い。白雅は、自身の指し示したデザイン画と試作品を製品ではなく、作品と呼んだ。そこに若き彼らの、職人としてのプライドが滲み出ている。面白いじゃないか。きっと彼らはいずれ、もっともっと広い世界へ羽ばたいていくだろう。その基盤になれるなら喜ばしい事だ。若き彼らを、自身を超えるような人物に、育て上げていくのは容易ではない。だがこの青年達には、可能性を見い出す事が出来そうだな。少し嬉しそうに微笑んで、腕を組んで俯く国主厳様。一言も発せず熟慮する様子に、次第に不安が心を支配し始める。傍らの染姫も、不安そうな横顔をして国主を見つめている。「・・・・・・・・いいだろう。シンディに話を通そう」静かに吐き出された国主の言葉に、染姫と顔を見合わせて微笑み合う！やったっ！！心の中でガッツポーズ！歓喜の表情で互いを見つめる様子に、微笑ましい気持ちになる。素直でいいな青年は。未来を担う彼らの今後の活躍に期待しよう。頑張れ！klavierの若きcreator達よ！２人を見つめながら心の中でエールを送る。「私はこれから出かけるから、後は息子とシンディと直接話をするといい。若い者同士のほうが気が楽だし、話しもしやすいだろう！同年代だからな、感覚も合うだろう。部屋に戻り話をするから少し待っていてくれ」そう言って、空になったビール缶を持って立ち上がると、彼らも同様にソファーから腰を上げ、丁寧に頭を下げ礼を述べる。「座ってていいぞ、瞑月とシンディに此処に来て貰うから。ビールとミネラルウォーターありがとうな。残りは息子に渡しておいてくれないか！」にこやかに微笑んでゆっくりと立ち去る。その背中に再び礼を述べて２人で頭を下げた。待つ事１０分位だったろうか。正面から男女二人組が歩いてくる。女性の身体に手を添えて、支えるようにゆっくり歩みを進める男女。厳様の息子、第二皇子の瞑月様とシンディ様だ！慌てて立ち上がると、染姫も弾かれたように立ち上がる！仲の良さそうなお二人の様子に、自然に微笑が浮かんでしまう。夫婦っていいな。いろいろな出来事が、彼らにもあったようだけど共に乗り越えたんだろう。寄り添うお二人は、小さく会話をしながら此方へ歩みを進め、俺達の前で立ち止まった。「初めまして！klavierオーナーの白雅と申します」先に名乗り手を差し出すと微笑んで手を握り返す。「第二皇子の瞑月と申します。白雅さん御高名はかねがね承っておりますよ。お互い年齢が近い者同士です。堅苦しい挨拶は無しにしましょうか」にこやかに微笑みかける表情は、同性から見ても魅力的だった。俺達を気遣ってくれたんだろう。彼の申し出に礼を述べて、微笑んで頷き同意を示す。傍らのシンディ様に視線を注ぐと、優しい笑みを浮かべて手を差し出す。「初めまして寺崎さん。お会い出来てとても光栄です！」TVで見ていた時よりも優しげな表情。本物は凄い美人だ！実像を殆んど知られていない女優さん。視線を合わせただけでも、大きな瞳の美しさに心を奪われるような感覚がしてドキドキしてしまう。挨拶をして手を握ると更に柔和な表情をする。染姫も彼らと挨拶を交わして、俺達はソファーに腰を下ろす。話を切り出したのは皇子だった。「大まかな事情はは父から伺っています。なんでも彼女にマタニティーをデザインして下さったそうですね。ありがとうございます！klavierさんの作品は私も妻も大好きなんですよ！」左に腰を掛けているシンディを見つめて同意を求めると、嬉しそうに微笑んで小さく頷く。「そのように仰って頂き、本当に嬉しいです！報告をしたら従業員一同も、舞い上がって喜ぶでしょう！益々、制作意欲が湧き上がってくるでしょうね！皆認められたくて、日々必死に、デザインにも制作にも全力を注いでいますから。な、染姫？」「はい。一つの作品を作り出すのに、徹夜もしますし残業も多いです。それでも弱音も吐かず、自身の納得のいく作品を作り続けていくのって、とても精神力を使いますから。大好きって仰って頂ける事は、大変な励みになります」指し示されたデザイン画と写真に目を通す。白雅さんの隣に座るブロンドショートヘアーの女性。大きな瞳で真っ直ぐ見つめる様子は、誇り高い表情をしている。根っからの職人なんだろう。「想いを込めた作品は、人の心を捉えますからね。半端に作ったものには、それなりの評価しか世間は与えませんから。お写真だけでなく、是非実物に触れてみたいですね」白雅の弟、正清のデザインは、斬新で古いマタニティーの観念を履ろ返すような、女性が好みそうな明るいパステルカラー。妊娠＝女性。妊娠していても、おしゃれを楽しみたいという女心を反映して、デザインされたマタニティー服。ふくよかになっていくお腹を、目立たせないように上下分かれていて、上着は胸と腹部の境に切り替えがあり、縫い付けられたサテンリボンで、妊娠初期から後期まで対応できるように工夫されている。「色彩は春夏秋冬の日本の四季に合わせ、基本ベース四色に限定生産二色の販売を予定しているところです。華やかな柄と無地両方の生地で作ってみようと考えています。世代や性別を問わず、長く愛される作品が出来たなら本望ですね」そう言って彼は笑った。ももちゃんの本音へ

  2008/01/14

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  息子自慢

  ドアの鍵を閉めるのも、もどかしく感じられる。急く心。こんな事って本当にあるのか！うまく出来すぎている気はするんだけど、まあいいか！袖振り合うも多生の縁だよな！染姫と廊下を出来るだけ足音を響かせないよう、袋に入ったビールを揺らさないように、注意深く走りぬけエレベーターに乗り込む。「国主厳様って日本で女優をしていた、シンディさんの義理のお父様になるんですよね？その関係で来日されていたなんて！しかも同じマンションに滞在されているなんて、なんだか信じられない気分です！」「同感！興奮してさ心臓がバクバクいってるよ。TVで見るより男前だった。それに服を身に纏った途端、威圧するような威厳を感じたよ。なんていうか庶民とは違う、オーラみたいなのを発している感じ！階下に降りていくエレベーターの中で、染姫と交わす会話。音を立てて、エレベーターが二階に到着する。再び走り出す俺達。何処だろう？フロント近くで見回し人影を探す。「あ・・・あの方じゃないですか？白雅？」染姫がフロア一番奥の、暖炉前に座っている、黒いシャツの後姿を見つめる。「そうかも、行こう！」「はい！」真っ直ぐ、彼の座っているソファーに歩みを進める。驚かせないように少し足音を立てながら。彼と１･５メートルほどの距離まで近づいた時、読んでいた新聞をゆっくり閉じる男性。テーブルの上に、新聞を置き背中を向けたまま「来たか、早かったな」小さく声を発してソファーから立ち上がった。「お待たせして申し訳ありませんでした。これ、良かったら飲んで下さい！」彼に袋を差し出すと、中が透けて見えたのか一瞥して苦笑する。「参ったな、私も階下のコンビニで、ミネラルウォーターとビールを購入したところだ。じゃあ折角だから取り替えるか！」((藁´∀｀)) 屈託の無い笑い声につられて笑う。テーブルの上に袋を置いて、「うちの従業員の瀬名川です！」傍らの彼女を紹介する。「初めまして、瀬名川染姫と申します」手を差し出すと、大きく温かい手で握ってくれる。「初めまして。ご両親はお元気ですか？皇子時代、公務で日本に滞在していた時、お父様の工房で染色を学びましたよ。まだ貴女が産まれる前の出来事ですがね」「！！工房を訪問されていたんですか！」「えぇ。お父様と職人さん達と一緒に、写真を撮りました」そう言ってにこやかに微笑む。「そういえば工房に、沢山の人が写っている古い写真が飾ってありました。あのお写真は皇子時代の厳様だったのですね！幼い時に父に尋ねた覚えがあります。覚えていないなんて大変な失礼を・・・お許し下さい！」((藁´∀｀))「 顔を上げなさい。無理はない。あの頃はまだ白黒写真だったし、当時は沢山の職人を抱えていたんだ。個人の顔も、はっきり判らないくらい小さく写っていたんだ。気にする必要はないさ」明るく笑って慰める。小柄な身体を小さくして、申し訳なさそうに身体を竦ませる女性。白雅は驚いた表情をして、私と染姫の顔を交互に見つめている。此処に２人で滞在しているという事は交際しているのか。成る程ね、弟である浄瑠璃とも少し似ているな。心の中で呟く。まさか染姫の実家に、国主が訪れていたなんて！彼女が産まれる前の出来事。俺達が知らない、秘められた繋がりってやつがまだまだあるのかもしれない。心がざわつく感覚がするよ！「２人ともソファーに掛けなさい。早速本題に入ろうか！折角ビール持って来てくれたんだ、頂いてもいいかな？」ウインクをして微笑み掛ける。「すみません！気が回らずに！」慌てて袋からビールを取り出し、彼に手渡すと礼を言って受け取る。ソファーに腰を下ろして、彼に正清のデッサンを見せる。「これが弟のデザインした、マタニティー服です。他にはオーガニックコットンのカバーオール、スリング、パペット、乳児のおくるみ、スタイがあります。これらが試作品の写真です」「オーガニックコットンか、新生児には使ってあげたいね。だがコスト的には割高だ。育てる畑の確保は出来ているのか？」「今弟が中国に飛んでいます。何かと農薬問題で叩かれますが、一部ではきちんと無農薬で綿を育ててくれますから。前金払いの一括買い上げで、コストを落としています」「側近の実父の畑も、klavierの専属契約結んで綿を育てている。良いところと契約したと、喜んでいたそうだ」「そうでしたか！」少し嬉しそうに微笑む白雅。中国に滞在しシンの実家に毎日足を運んで、片言の中国語で、一生懸命に話す青年の話シンから聞いていた。此方は、お前の親父の息は掛かっていないぞ。白雅自身の努力で掴み取った結果だ。「裏で手を回そうとしたら、あいつのほうが早かったよ！なかなかやるだろ！俺の息子も！」自慢そうにマクファイル10年のロックを片手に掲げて、笑った朱砂。なんだかんだ言っても、お前を気に掛けているんだ。時には素直になれ。白雅。息子に頼られるのは男親は嬉しいものなんだから。※厳と染姫の文字の色が同じなので、わかりやすいように色分けしてあります。klavierオーナーの白雅へ

  2008/01/13

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  国主厳と事業者朱砂

  「染姫っ！！ビックチャンスだっ！！」大浴場から戻り、部屋に入るなり大声で叫ぶ彼。その大声にびっくりしてしまうっ！！「どっ！どうしたんですかっ！！」(｡-∀-) ﾆﾋ♪「日本に来て想わぬ出逢いが、大浴場であってな！相手を待たせてある！今すぐロビーに行くぞ！お前メイク落としてないよな！」そう言いながら、冷蔵庫からエビアン２本と、ビール２本をコンビニの袋に慌ただしく入れている。大浴場にまだ行っていなかった私は、メイクも服も昼間のまま。「他に持って行くものはありますか？」「名刺は言わずとも解かるよな。正清の例のデザイン画持って行ってくれ！」「はい！」指示する声が弾んでいる。「白雅？一体何があったっていうんですか？」「知りたい？染姫！」(｡-∀-) ﾆﾋ♪「知りたいですっ！！(>ддд

  2008/01/13

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  車の中で・・・

  美術館前にハザードランプを点けて止められている一台の白いエスティマ。雪が降っている為か人が少なく、目撃者に異常を知らせるのは不可能だな。運転席から１人の男が降りる。緑のニット帽に薄い茶色のコート。どちらが主犯格だ・・・背中を取る男は私より身長が低いようだ。声が低い位置から聞こえる。視線から入る情報が少ない為五感を使って情報を得ようとする。犯人の顔を見ているのは翠嵐だけ。顔を見たか。ハングルで話しかけると見たわ。と返事をする。おい！不必要に喋るなっ！！今何て言ったっ！！背中に強く銃を押し付けられる。彼女に大丈夫かと声を掛けた。怖いって言ってる。くれぐれも乱暴な真似はするなよ。おいおい！そんな事言える立場かよ！銃を突きつけているのに随分冷静じゃねぇか！吐き出される声に苦笑が混ざる。おい！さっさと行くぞっ！！ここは人目に付く。すぐに移動させろ！ああ！そうだな！おい！お前運転できるか？ああ。だが雪道は慣れていない。それでもいいか。構わないさ。積もっているのはこの辺りくらいだ。下って行けば雪は無い。女は助手席に乗れ！俺が運転席後ろから銃を突きつけている事を忘れるな・・・ニット帽の男が翠嵐を助手席に乗るように促し、彼女も素直に従う。一瞬垣間見せた硬い表情は怯えではなく、必ず無事に戻ってみせるという強い意志だ。でも男達の前では恐怖に震えるか弱き女を演じている。やるね・・・翠嵐。心の中で密やかな賞賛を送る。俺の背中から銃を放し先に車に乗り込んでいたニット帽の男に手渡す。背中でのやり取りは目に見えないが、雰囲気で何が行われているかを五感で探る。おそらく助手席の翠嵐に車のシート越しに銃を突きつけているんだろう。乗れ！小さく頷き運転席に乗り込む。！！私のシートの後ろには乳児！卑劣な犯人に憤りが湧き上がるっ！！必死で冷静さを保とうとする。助手席の翠嵐も同様の想いを抱いたのだろう。互いに視線を交わした時の瞳の色には憤怒が浮かんでいた。背中を取っていた男が車に乗り込む事を確認しエスティマを発車させる。雪をグリップするタイヤの感覚。まだ新品のスタッドレスだな。この犯罪の為にわざわざ準備したのだろうか。しかもこのエスティマまだ新車だ。それにABS。ブレーキを踏んでもタイヤがロックしない。いい車だろう！俺の愛車だ！ニット帽の男が話し掛けてくる。少し低い声。さっきの男性でない事が理解した。一つ聞いていいか。何だ。私の後ろの乳児はお前達の子どもなのか。努めて冷静に話し掛ける。俺の子だ。吐き出される静かな言葉には少しばかりの後悔を感じさせた。そうか・・・何処に向かえばいい。まずは草津を出る。高速に乗って東京に向かえ。解かった。たまに休憩させてくれ。人の車は慣れないし緊張する。ましてや女性も乗っているんだ気を使えよ。あんた変なおっさんだな。どういう状況なんだか理解出来てねぇの？普通人質って自分から要求なんてしないもんだぜ！まぁ、変わり者なんだろうよ！どんな状況でも自身の主張は通す主義でな。そう躾けられてきたしこれからも変える気は無い。何だろうこのおっさん。全くこの状況に動じていないようだ。こっちはモデルガンとはいえ精巧な拳銃を持っているんだぜ！何者なんだこいつ・・・日本語英語、そしてハングルを操るこの男・・・もしかしてとんでもない男を人質にしちまったんじゃないだろうか。それに・・・どっかで見た気がするんだ。この男・・・！！あっこいつっ！！解かったよ兄貴っ！！このおっさん、大和韓民国の大統領だっ！！ほらここ！！日経に出てるっ！！ﾄﾞ━━━(ﾟﾛﾟ;)━━ﾝ!! やべぇっ！！マジかよっ！！だからお前はぬけているんだって言うんだよっ！！金持っていそうなアホっぽいセレブ狙えって言ったじゃねぇかっ！！Σ(`oдО´;)だってさっ！！いい大人が雪合戦してるんだぜっ！！アホっぽく思うじゃん！(>ддд

  2008/01/12

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  西の河原で・・・

  アーティスト片岡鶴太郎氏の美術館の近く。翠嵐！ここが西の河原だ！景色のなかで温泉の流れているところだけ雪は無いが、風景の殆んどが雪に覆われていて美しい光景をしている。持ってきていたデジカメを、近くにいた若い観光客に渡して二人の写真を撮ってもらう。ありがとうございました！礼を言うとどう致しまして！と笑った。一瞬顔を凝視されたが、外国だからだろうか。私に気がつく人間はいないようだ。やはりこちらに来て良かった。つかの間でも誰にも気が付かれる事無く過ごせるのバカンスは良いものだな。上の方まで登るか？問い掛けて翠嵐の顔を見つめると少し顔色が悪く見える。もしかしたら・・・帰ろう。彼女の手を握り再びコートのポケットに入れる。悟られちゃったのね・・・私の顔色と手の冷たさで。旅行と重なるなんて想わなかったわ。私と彼の妻だった女性葵菫は自身と体のサイクルが似ていて、月一の現象もほぼ同じに訪れていた。唯一違うのは彼女が妊娠出産した事。私は経験はあっても出産は未経験。子どもを望まない亡くなった主人との結婚生活は、金銭的に豊かでも精神的には最低な生活だったように今でも思う。もしも厳と一緒になれるなら、貴方の子を自身の命に掛けてでも産みたい。年齢的にはぎりぎりのラインだけれど、貴方の子どもを授かりたいと願うのは、厳の立場を省みない我儘なんでしょうね。厳。折角ここまで来たんだもの。行きましょうよ！私なら大丈夫よ！でもお前・・・彼女は握っていた手を離して雪道を歩き出す。とても楽しそうに歌いながらAll I ask of youを歌いながら。クリスティ－ヌが翠嵐ならば私はラウルか・・・悪くないね！緩やかな坂を踏みしめながら彼女の後を追うように登っていく。風景に気を取られて横を向いた時に左肩に軽い衝撃を感じる。！！あ・・・いつの間に作ったのか雪玉を当てられていた。(>д

  2008/01/11

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  ２００００hit御礼

  昨日無事２００００hitを迎えました！ひとえに皆様のお陰でございます！深く感謝申し上げますっ！！人´Д｀*）ぁりがとぉ☆２００００に一番近かった天の字さんに、むははな物を差し上げますわ～！今度は作ったものではありませんわ～！((藁´∀｀)) 明日発送致します。楽しみにしていてねン！ｧ'`，、'`，、(ﾉ∀｀*)'`，、'`，、そうそう！皆様ホッピーってご存知ですかね？焼酎をこれで割るんだよ。アルコール度数２５度の焼酎を先に冷えたグラスに入れて、ホッピーを勢いよく入れるのね。ホッピー自体にアルコール０．８％入っているから気をつけてね。氷は入れちゃだめんよ～！風味が落ちるから。しかも最近ではブラックもあるのね。こんな事を書いていると、私はホッピー愛飲していると思うでしょう！(｡-∀-) ﾆﾋ♪否っ！！絶対違うとわかっているんだけど、なんでか私にはかぶと虫みたいな香りに感じるんだよな。鼻が変なのかな・・・それに正月しゃちょーが飲んでた。ヮ(ﾟдﾟ)ォ!社長が変われば、会社は変わる！この本はホッピーの会社の女性経営者なのね。今ホッピー人気あるんだよ～！自分は苦手だが好きな人は飲んでいるんだろうね～！うちの近所のスーパーにも置いてある。自分はこのレトロチックな瓶が好きだね。下のラジオ可愛いでしょ～！Magno　木のラジオですインドネシアのシンジー・カルトノ氏デザインなんですよ！素敵ですね！楽天では早々に売れてしまったのか・・・一番左上のラジオの価格は１万７６４０円です。極悪～へ

  2008/01/10

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  手の温もり

  歌詞書き溜めてくれていたんだなサンキュー！こっちが俺の分。あんまり枚数書けなかった。手直しする部分合ったら声掛けてくれよ。ああ。俺のは勝手に直しちゃっていいぞ。クリアファイルに挟まれた歌詞を互いに交換し合う。これから逢うのかリザと。うん、夜ね。お前リザの事諦めてないんだろ。顔を背けるお前の表情一瞬嫉妬が浮かんだぞ。口に出せない呟きを心で吐き出す。言葉に出したら俺達喧嘩になる。それほど互いにリザを想っているなんてな。人と争うのは好きじゃない。でもきっかけを作ってしまうトラブルメーカーでもある俺。もう以前のようにバンドを解散なんてさせたくないんだ。大人にならなきゃ。じゃあな！俺これからデートだから。ああ！サンキュー呼び出して悪かったな！立ち去る背中に声を掛けると左手を挙げてどう致しましての仕草。あっさりとした男だな。カイルは。付かず離れずの付き合いを好む男。大切なものには全力を注いでも興味無い事には見向きもしない。人間関係も深く関わろうとしないのは、馴れ合いを好まないからだろう。一匹狼みたいだな。似ている部分があっても和を保とうとする俺とは異なるんだな。小さくなる背中を見つめながら考えていた。予定より時間が余ってしまって、ボーっと時間を過ごすのは嫌だな。そう考えた俺は、近くのコンビニの公衆電話からリザの携帯に電話を掛ける。コール三回で彼女が出る。もしもし、伽です。プライベートでは久しぶりだな・・・簡単な挨拶を交わし予定が早く済んじゃったんでこれから逢いませんか。約束の時間より大分早いけど。貴女のご都合はいかがです？お嬢さん！((藁´∀｀)) いたずらっぽい問いかけ。Oh,that's very sweet of you!と答えるとリザ！俺英語解かりませんっ！！｡･ﾟ･(*ﾉД`*)･ﾟ･。何て言ったの？？嬉しいわって言ったの。私のほうはすぐ出られるぞ。単車で迎えに来てくれるのか？いえ、今日は車です。親父の車借りましたから。１０分くらいで着きますんで実家の前で待っていて下さい。了解！じゃ後ほど。彼女から電話を切るのを確認して受話器を置く。再会できる期待に胸が高鳴る。車に乗り込みながら、やっぱり好きな人に逢えるのは嬉しいもんだなと呟いてみる。時間ぴったりに実家に到着する伽。実家前に車を停車させ、運転席から降りながらにこやかに微笑みかける。久しぶり！リザ！ご両親は？新年の挨拶をしないとね！そう言ってウインクをする。今母が車椅子を押して散歩に行ってる。夫婦の時間を邪魔するなって私は置いて行かれた。((藁´∀｀)) 仲良いっすね！ご両親！そっか・・・それじゃしょうがない。夜送ってきた時にでも挨拶します。それが・・・母に帰ってくるなって言われた(>д

  2008/01/10

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  一瞬の隙に

  よう！無事帰還だな！お帰り伽！((藁´∀｀)) 無事帰って来たぜ！待ち合わせた公園で、俺達は笑って互いの拳を付き合わせ新年の挨拶を交わす。どう？面子集まった？今のところボーカルだけ(>д

  2008/01/10

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  同じ１３翔ヘッド

  やっと櫻戯さんのお写真載せることが出来たわ～！((藁´∀｀)) いやまだまだ沢山画像頂いているんですけどね～！櫻戯さんのところの淑女ロベ様と、浄瑠璃は同じ１３翔君の流れを汲むヘッドなんですよね。メイクとお肌の色でぜんぜん違って見えます。比べようにもちっさくて判らないね～！((藁´∀｀)) ダンシング・オン・ザ・ウォーターは背景の布をビロードにして撮影しているので、光が吸収されて黒い服を着せていると闇と同化しているみたいで面白い。あの・・・どちら様ですか？？私？ももちゃんよ～！宜しくね！いい男ね！ももの恋人にならない？？（むろん男だっ！！）((( ；ﾟДﾟ)))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ心に決めた人がいるんで結構ですっ！！シンのイメチェン別窓開きますシンも久しぶりの帰郷をしているようですね。こっちはこっちでややこしい事になりそうな。２００００hit御礼へ

  2008/01/09

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  湯畑で揚げ饅頭デート

  翠嵐滑らないように気をつけろよ。湯畑に向かう坂道で厳は車道側を歩き、滑らないように右手で腰に手を添えて支えてくれる。護ってくれているって感じがしてなんだか素敵。嬉しくなって自然に笑みが浮かんでしまう。何で笑ってるんだ。真っ直ぐ前を見つめたまま彼の問いかけ。横顔を見つめながら男性にエスコートされるのってそうそうない事だから、嬉しくなっちゃったのよ。((藁´∀｀)) 乙女みたいだな。幾つになっても女は心は乙女なの。男だって幾つになってもやんちゃな少年さ。今でも凧揚げやこま回し、竹馬やけん玉息子達よりも上手いと思うぞ。(｡-∀-) ﾆﾋ♪厳は６歳から日本に行っていたんですものね。日本の遊びのほうが馴染んでいるんじゃない？そうだな。ベーゴマとかメンコもやったぞ。男同士ムキになって。今よりも自然が多かったから、野山を駆け回るやんちゃ坊主だった。毎日くたくたになるまで遊んで風呂入って飯食ってバタンキュー。翌朝になればまた復活してとにかくじっとしていなかった。幼少期に沢山身体を動かして遊んだからな、今でも身体が自然に動くんだ。私と一緒ね。私もおてんばだったし。今でも木登りできる自信があるわ！ｧ'`，、'`，、(ﾉ∀｀*)'`，、'`，、本当にやりそうだお前なら。(｡-∀-) ﾆﾋ♪着いたぞ！此処が湯畑だ！天気が良いせいか人手も多く、家族連れや若いカップルもたくさんいた。お湯の色少しグリーンなのね。ああ綺麗なものだな。草津の湯は日本人なら殆んど知っている名湯だ。昔から文豪や政治家達も此処に足を運んでいたんだ。田中角榮第６４、６５代内閣総理大臣の名も刻まれているな。日本の現在の首相福田康夫氏の実の父、福田赳夫第６７代内閣総理大臣も此処を訪れている。彼はここ群馬の名誉県民だからな。ほらここに彼らの名前が刻まれているだろう？厳が指し示す。湯畑を取り囲む石柵にそれぞれに名前が刻まれている。日本語は解からないけど人の名前だって事は理解できた。そうそう。前以ってネットで調べた美味い揚げ饅頭食おう！((藁´∀｀)) 思い出したかのように突然私の手を握り歩き出す。湯畑のすぐ横の温泉饅頭やさんなんだ！名前は・・・そう！山びこ饅頭だ！引っ張られるようにして店に案内される。食いしんぼね！翠嵐を店の外で待たせてそろそろ瞑月も着いている頃だろう。シンディの分と合わせて揚げ饅頭を４つ購入。揚げたてだそうだ！そう言って彼女に一つ手渡すと礼を言って嬉しそうに微笑む。温泉饅頭に衣を付けて揚げてあるお饅頭なのね。瞳をきらきらさせて好奇心いっぱいの表情をしている。まるで子どもだな。童心に返ったような表情に思わず微笑む。美味しいっ！！衣の食感と中のふわふわのお饅頭が絶妙ね！餡子なのに上品な甘さなのね！うん！美味いな！餡は甘すぎるのは苦手だが、ここのはちょうど良い感じだ！２人で見つめ合って揚げ饅頭を味わう。これが１０代のデートだったらクレープとか食べているんでしょうね！((藁´∀｀)) 女性はなんでクレープってやつが好きなんだ？？俺、あれだけはこっ恥ずかしくて食えないぞっ！！(>дд

  2008/01/09

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  両親

  お正月に実家に帰っていた私は、父を囲んで家族だけの時間を過ごしていた。兄２人はお嫁さんを伴っての帰宅。アルコールを飲めない２人の兄は、新年の挨拶の乾杯一杯で顔が赤くなる。家族だけの穏やかな一時に心が和む。彼らが帰宅した後、後片付けを全て終えて一息つく。正月だけは、少しならお酒口にしてもいいわよあなた。手術してから晩酌を絶った父と母。夫婦２人でマッコリを味わう様子を見つめて、夫婦っていいものだなと考えていた。貴女も飲む？母に勧められて頷き、自分専用のマッコリ杯に注いで貰う。頂きます。父と母に視線を向けて杯を少し上に持ち上げる。頷く父と母。彼らの視線を感じながらゆっくり味わう。美味しいです。薄く微笑むと２人は柔和な視線で私を見つめる。伽君とは逢ったのか。とっくに帰還しているだろう?父の問い掛けに首を横に振る。まだ逢っていません。彼も里帰りしている筈だし、それに伽には親戚が多いようで挨拶回りも大変だって言っていましたから。そうか。新年に挨拶を交わせる親族が多いという事は、彼の家系は親族含め仲が良いという事なんだろう。彼の人柄はまだあまり知らないが、こういった部分で伽君一族達の人柄というものが垣間見えるものだ。そう言葉を吐き出し、父は杯に入ったマッコリを、比較的自由に動かせる左手で持ち上げ口に含む。そうかもしれない。人を笑わせる事で和ませ争いを避けようとする。少し短気な部分があるけれど、そんな欠点を変えようと彼も努力している最中だ。艦から降りた彼は以前より精悍な、海の男の顔に変わっているのだろう。逢うのが楽しみだ。少し微笑んでいる娘の姿に複雑な想いを抱く。大切に育ててきた娘に想い人が出来て、少しずつ自身から離れていくんだな。どんなに大切に育て上げてもいつかは他の男に眼を向けて旅立つ愛娘。寂しいものだ男親ってものは。小さな成長を喜んでいた遠い過去が懐かしい。傍らの妻が小さく笑う。何ですか、リザが帰ってきたら途端に無口になっちゃって！リザよりもあなたの子離れのほうが必要みたいだわ！((藁´∀｀)) (>д

  2008/01/09

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  草津でドッキリ

  マンションに着いてインターホンを鳴らすとシンディが出た。ただいま！俺だよ！久しぶりに聞く妻の声にホッとする。今開けるわね。ほぼ声と同時にガラスの自動ドアがゆっくり開かれた。エレベーターに乗りながら過去に想いを馳せる。２人の想い出の部屋。あの時は夏だったんだよな。車を運転していろんな場所に行ったっけ。あの時はまだ恋人同士で、しかも俺は帰国を控えていたんだよな。眼を綴じて想う。最上階についてエレベーターを降り、部屋に向かう長い廊下の壁に、自身の足音が反射する。部屋に近づくにつれて心が弾む。妻になっても今は離れているんだもの。再会できる喜びに自然に笑みが浮かぶ。ノックを３回すると部屋の施錠が外れる音がする。俺の方に扉が開かれてシンディが顔をのぞかせる。優しい微笑みに心が癒される。お帰りなさい瞑月！ただいま。元気そうだね！早速彼女の唇を奪って優しく抱き寄せる。こちらには初めましてかな！シンディの腹部に触れて声を掛ける。俺の声聴こえるかな、初めまして！おちびさん！(´∀｀*))君は男の子かな女の子かな？君のパパが帰ってきたよ！無邪気な瞑月の様子に笑ってしまう。部屋に入りましょう！彼を促すと頬にキスをして了解の仕草をする。キス魔は相変わらずね！好きな人には沢山キスしたいんだもん！幸せな証拠だよ！(´∀｀*))ｧ'`,､ コートを脱がすのを手伝ってくれるシンディと会話を交わす。彼女のウエストに左手を添えたまま、絨毯の敷かれた廊下を歩く。ガラスのドアを開けて部屋に入る俺達。中はとても暖かく絨毯には床暖房が入っていた。下からじんわりと足元を温めてくれる。親父と翠嵐先生は？湯畑に行ったわよ！２人で仲良く腕を組んで。湯畑で揚げ饅頭食べるんですって！((藁´∀｀)) 翠嵐さんは日本初めてだから、西の河原にも足を運ぶって言っていたわ！シンディは留守番なの？道路に雪が積もっているし、それに貴方ももうすぐ到着するって思ったから待っていたの。サンキューシンディ！頬に小さくキスをして身体から手を放す。懐かしいねこの部屋。床に腰を下ろしながら話しかける。そうね。コート掛けに瞑月のコートを掛けながら話をする。お茶淹れましょうか、それとも貴方はアルコールにする？できれば一杯引っ掛けたいね！((藁´∀｀)) あっちじゃあんまり飲めないから。了解！冷蔵庫からビールを取り出して彼に手渡す。プルタブを引き美味しそうに飲む姿を微笑んで見つめる。妊婦じゃなかったら一緒に飲んでいるのかもね。お湯がたっぷりと入った電気ポットから急須に熱湯を注ぐ。貧血で鉄剤を処方されている私は緑茶以外の飲み物を摂るように言われている。急須の中にはウーロン茶の紙パックが入っていた。湯飲みにお茶を注ぎ入れながら、隣室に置かれたTVのニュースに耳を傾ける。１２月２５日に関西帝都銀行大原支店を襲った、男性と思われる２人組みは白のワゴン車で現在も逃走中です・・・・・・・・・シンディ、このニュースって計画とダブらない？確かに・・・でもこれは関西だもの。此処は群馬よ！高速に乗ればこちらへは来る事が出来ても、わざわざ雪の降っている草津には逃げてこないでしょう。すぐ捕まってしまうもの。しかもこの犯人達乳児を人質にしている極悪人よ！酷い話よね！早く捕まってしまえばいいのに。乳児を人質かよっ！！((( ；ﾟДﾟ)))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ鬼畜だぜっ！！酷い事しやがるっ！！子どもは天からの授かりものだぜ！人質に使うとは捕まえたら極刑だっ！！シンディの計画の俳優達はもう来てるの？来てるわよ！さっき社長と一緒に打合せをしたわ！私の後輩の子達だからきっと上手くやってくれるはずよ！一般の人には申し訳ないけど、規制かけるし道路使用許可も取ってあるから、本当の犯罪と間違えられる事はないわ！そりゃそうだ！ｧ'`，、'`，、(ﾉ∀｀*)'`，、'`，、親父の驚く顔が見たいな！俺達からのサプライズのお返しだね！２人で顔を見合わせてクスクスと笑い合う！最終日に向けてのサプライズ大成功するように一足先に乾杯だ！シンディの湯飲みと缶ビールを当てて成功を誓い合う。両親へ

  2008/01/08

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  補足しておきましょう

  過去のストーリーをたまに読み返さないと、間違いに気がつかない。(´ω｀ι)でも読み返すのにとても時間が掛かるんだ。ヵﾞｸｩ━il||li(っω｀-。)il||li━ﾘ一体何話書いているんだろう。多分トータルでは６００話超えるんだよね。本当に時間がある時じゃないと読めませんね。此処でのストーリーって一話が長すぎちゃうからね。書くほうも読む方も時間が掛かるという難点が・・・((( ；ﾟДﾟ)))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙしかも登場人物ごと台詞色分けしてあるから、それまた時間が掛かるのね。なんだかもう面倒になってしまっているんだがな。途中でやめるわけにもいかないしね。写真も撮り直しして構成の練り直しして、物を作っては撮影。文章で表現できないところは写真でカバー。というより誤魔化しているだけさ。｡ﾟ(ﾟﾉ∀｀ﾟ)ﾟ｡ァﾋｬﾋｬ私は物を言葉で表現する事がとても苦手だ。建物とかもどう表現していいのだか解からない。ライターさんって凄いな～！ってつくづく思うよ。ストーリーで説明しきれないので此処で補足させていただきましょう。瞑月達の国は大和韓民国（たいわかんみんこく）日本と韓国の中間に位置する架空の国であります。母国語はハングル。世襲による君主制であります。いずれかはCOSTA RICA（コスタ・リカ）のように憲法で軍隊を廃止にしたいらしい、厳親父殿です。留学を推奨し自国民をCOSMOPOLITANにして、世界から沢山の物事を学び、知識を自国に持ち帰り国に貢献してもらいたいという思惑がある。ながーいながーい長期に渡る計画なのね。国民性は几帳面で堅実。犯罪率は低め。熱しやすく、過去をしっかり覚えていて、語り継ぐ事はとても重要と考える。家族を大切にしバカンスは主に家族で過ごす。団結心が強くとても誇り高い人々です。日本から訪れる人も多く、飛行機で一時間半ほどの距離。近いんだな・・・((藁´∀｀)) 物価が安いため日本から買いつけに来る業者も多い。だから白雅はこちらにいるんだね。悪い点は横の繋がりが強い為、賄賂や天下りなどが多い。また他国の人間をあまり信用せず疑り深い。侵略された歴史を決して忘れない為なのだろう。国の面積は北海道くらい。あまり大きくはないんだね。自国での食料の生産率を上げる為、農業にかなり力を注いでいるので、職業につかない人間は手っ取り早く農業を始めるようだ。国からの補助金も出るらしい。食は命。小学校で教わるのがこの言葉。朝ごはんを食べないで登校すると、家に帰らされるという厳しい面も。((( ；ﾟДﾟ)))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ血液型は圧倒的にA型が多く続いてO型、B型、AB型とつづく。ちなみに厳と海竜はA型。瞑月、シンディはO型。伽B型リザ、カイルAB型である。ｧ'`，、'`，、(ﾉ∀｀*)'`，、'`，、瞑月しっかりカメラ目線だっ！！ｧﾋｬﾋｬ(ﾉ∀`*)ﾉ彡☆およよ！もうすぐカウンター２００００ではないかっ！！まあまたロボットだろう。もしも楽天の人だったら何か用意するかな。申し訳ないが外部からのアクセス解かりませんので、楽天内でリンクして下さっている方で、ドール趣味をお持ちの方限定でお願い致します。１月１５日にブログ管理画面がワイドになるって書いてあった。また変えるの？？サンプル見た限りだとPRがやたらでかくて何だか邪魔なんだけど。今だって邪魔だって思っているのにな。それより迷惑書きこできないようにしておくれ。まいにちまいにち、うんざりするようなえろサイトのURLのっけたロボが足跡付けていく。間に合ってるよ。第一ネットで出逢いを求めるほど人脈狭くないし。ネットでの出逢いなんて絶対に信用したくもない。私の事はほっとけっ！！自動巡回ロボなんて誰が考えたんだっ！！心底迷惑だね。マネー貰って女とできるなんてあるわけないじゃん。本当に信じているのかね。そういう内容を書き込んでいくロボを扱っている大元はどいつだっ！！きっと本来の目的とは違う形で使われてしまっているんだろうけど、更新の度に変なのが来るからな。ご苦労なことですね。そこまでして自分のサイトに来させたいか。どうせえろい女がうんざりするようなぽーずで写ってるんだろうがっ！！そういうのでぬける男は絶対女にもてないんだろうな。初はマネー払ってプロの人なんじゃないのか？？そういうサイトがあると、今の想像力欠落している未成年が女ってそういう奴ばっかりなんだって思うじゃん。根底が同じでも女は絶対に自身を辱められる事など望まない。あーやだやだっ！！男のビキニへ

  2008/01/08

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  本心は・・・

  「折角帰国したっていうのに、実家に行かなくてよかったのかよ？正月くらい、家族水入らずで過ごせばよかったのに」「いいんです。母とはクリスマスに電話で話したし、今父と顔を逢わせたくないんです」「ふーん。お前もいろいろあるんだな」「そりゃそうですよ。人間なんですから」(´ω｀ι)俺と染姫は草津にいた。エリザは、どうも俺達と別れた後、親父に逢ったらしい。「朱砂とね、よりを戻すかも！」携帯電話に掛かってきた声は、いつも以上に明るくて弾んでいた。「はいはい。それはよかったですね。母上」「ちょっとっ！！皮肉っぽく言わないでよ！」Σ(`oдО´;)「言ってねえっ！！祝福してんだろ！第一、親父とよりを戻そうが俺には関係ねぇっ！！」「全く！貴方はそんなに朱砂の事嫌いなの？」(>д

  2008/01/07

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  想いを馳せて

  素敵なマンションですね。ありがとうございます。購入して大分経つのですが、管理組合もしっかりしているので、たまにしか此方に来なくても、此処で過ごす時間は不自由を感じる事はありません。セキュリティーもしっかりしていますしね。どうぞ此方です！エレベーターで９階に昇り長い廊下を抜け、部屋にたどり着く。部屋の鍵を開けながら話しかける。最上階なので眺めはいいですよ。厳様と翠嵐様は和室をお使い下さい。ありがとうございます。礼を言うとにっこり微笑む。凛とした雰囲気をもつ魅力的な女性だ。しかしどこか悲しげな表情をするのは、沢山の苦労を重ねてきたからなのだろう。代表者としての重責や、女性であるという事での苦労は数え切れない程あるだろうに。皮肉なものだな。立場が上になればなるほど孤立して、自分の本心など打ち明けられる存在が減っていく。大羽社長もそうなのだろう。自身と重ねて彼女を見つめてしまう。一国を率いる人とこんなに近い関係になるなんて、想像もした事などなかった。シンディ、貴女は凄いところにお嫁に行ったのね。瞑月君をうちのプロダクションに受け入れる時、付き添いで来ていたシンさんに、彼の正体はくれぐれも内密に。こちらでは好きな女性を作らせないように彼に言い渡してありますが、人間ですからね、恋をするかもしれません。こればかりは私にもどうする事も出来ませんから。そう言って苦笑した瞑月君の保護者兼教育係。過去の出来事が一瞬頭を過ぎる。長旅でお疲れになったでしょう！ゆっくり身体を休めて下さいね。１Ｆに２４時間いつでも入れる大浴場がございます。洗面所にバスセットがありますので、そちらをお持ちになって下さいね。夜の７時に隣のレストランに、シンディの名前でディナーの予約を入れておきました。ご家族だけの久しぶりの時間をお過ごし下さい。簡単に部屋にある物を説明し終わると、何から何まで申し訳ありません。礼を言い丁重に頭を下げる厳様と翠嵐様。とんでもありませんわ！慌てて頭を横に振る私。少し俯いて私にとってシンディは、年齢の離れた妹みたいな存在なんです。彼女無しでは私のプロダクションはここまで大きくする事など出来ませんでした。あの子のお陰で度重なる経営の危機も、所属タレントの不祥事も乗り越えて来る事が出来たんです。彼女を大切にして下さる方々は、私にとっても大切な人達なんですよ。明るく笑う笑顔は多くの苦しみを乗り越えてきた強さを感じさせた。不思議なものだな。まるで魂が共鳴しあうように、自身の境涯と近い人間に出逢い、その人々に護られているんだ。いいものですね・・・人との出逢いって・・・思わず口に出して呟いていた。ええ、本当に仰る通りですね。同意をして小さく微笑みを浮かべて視線を交わす。日本語が解からない翠嵐も雰囲気で察したのだろう。傍らの彼女も優しく微笑んで、私と大羽社長とのやり取りを聞いていた。私と瞑月の為に洋室を割り当ててくれた。お腹大きいから椅子の方が楽よね！私も妊娠中は和室よりも洋室で過ごす事が多かったわ！そう言って明るく笑う。未婚で子持ち。女手一つで代表者として全てを取り仕切る大羽社長。日本を離れても時々電話をしては、互いの近況を報告しあう私達。海外の仕事も通訳も使いながら、一番大切な部分はかたことの英語でジェスチャーを交え、相手に意思の疎通を図る。常に真剣で全力。そしてとてもpositiveな人。行動しなければ夢なんて叶うわけがないが彼女の持論。瞑月との交際には猛反対して、暫く私と彼女は口を利かなかったのも懐かしい想い出。貴女の想いは解かったわよ。本当に頑固な子ね。苦笑して私の負けよ！と手を差し出して和解を求める。貴女の想いが真剣ならば、私は全力で力を貸す。必ず夢を叶えると誓える？シンディ！誓います。今私に出来る事を全力でやり遂げる事が出来たなら、夢は叶うと想うから・・・ハリウッドの仕事を取りに行く前日に電話で呼び出され、プロダクションの事務所で交わされた、社長とマネージャーと私だけが知っている会話。瞑月を待つ間ソファーに腰を下ろし過去の出来事に想いを馳せる。日本に来る前に、艦から降りて買ったばかりのSONY NW-S615Fに、伽お勧めのSQUEEZEのアルバムPLAYとCOSI FAN　TUTTI　FURUTTI、BABYLON AND ON、DIFFORD＆TILBROOK、FRANKを入れてもらった。長い移動時間を音楽を聴きながら退屈な気分を紛らわす。音楽を聴いていると移動時間も短く感じる。もうすぐ君に逢えるよ。シンディ。想い出の草津到着まであと一駅だ。PLAYに収録されているSUNDAY　STREETの気分だね。自然と歌詞が口に出てしまう。伽がPLAYの中で一番好きな曲だって言っていたもんな。何だか解かる気がする。あいつの恋は今現在進行形なんだもん。(´∀｀*))ｧ'`,､ 今頃はリザと逢っているんだろうか。恋人時代の甘い時間も素敵だと想うけど、夫婦になって過ごす時間も悪くない。顔を逢わせたらきっと真っ先に抱きしめてしまうだろう。瞑月、私が考えたサプライズに協力して頂戴！先日の電話でヒソヒソ声で話す彼女。マジ！引っかかるかな？大丈夫強力な助っ人がいるから！クスクスと電話口で笑う。ちょっぴり大掛かりの彼女のサプライズは、元女優だけあって手が込んでいてちょっとサスペンスチックだ。そのほうが喜びも大きいからだってさ！ｧﾋｬﾋｬ(ﾉ∀`*)ﾉ彡☆俺も仕掛けられた口だから、誰かを喜ばすサプライズしてみたかったんだよな。もちろん即答でOKしたよ。(｡-∀-) ﾆﾋ♪シンがいないのはその為なんだ。兄貴は兄貴で意中の愛歌さんと離れたくないらしく、来日はしていない。兄貴がそこまで女性に熱を上げた事など一度もなかったのにな。結婚に至ればいいけど、それは相当な物議を醸し出すんだろうな。本人達との意思に関係なく。外野は常にうるさく俺達を色眼鏡で見るもんだ。幸いにも此処日本まではパパラッチはついて来ていないようだ。誰も俺に気がつかないし声も掛けてこない。ただ、シンディと一緒に歩いていたら速攻バレちゃうんだろうな。'`,､'`,､ '`,､'`,､('∀`) '`,､'`,､ '`,､'`,､まあいいか！自国よりましだ。久しぶりの日本。休みの間家族でゆっくり過ごすのも悪くないね。そして締めくくりは最高のサプライズで幕を閉じるんだ。今からわくわくするよ！ｧ'`，、'`，、(ﾉ∀｀*)'`，、'`，、草津でドッキリへ

  2008/01/05

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  草津にて

  今駅のすぐ近くにいるわ！すぐ行くからそこで待ってて！明るい社長の声を聞いたら、何だかホッとした。私にとっては姉のような存在の年上の女性。群馬には、女優時代から何度も行っているから慣れていた。お父様と翠嵐先生と共に駅に着くと午後の日差しの眩しさに少し顔を顰める。駅の側には雪が殆んど無い。やはり温暖化の影響なのかしら。口に出して呟くとお父様が静かに頷く。対策を急がないとな。この国だけでなく自国もだ。先進国は技術があるのだから、率先して他国を引っ張っていかなくてはならないからな。ここは燃えるゴミと燃えないゴミの分け方が東京より基準が甘いと聞いている。地方によって格差がありすぎるのは考えものだ。もっと国民に意識を持って貰うためにはアピールも必要なのだが、広告費に金を掛けすぎても批判が起こる。１人１人が意識していかないことには、資源の減少はこれからも続くだろう。原油も値上がりしている為、物価も値上がり傾向だ。それなのに所得は増えていかない。不満や不安は募るばかりだ。深く溜息をつくお父様。項垂れて何か私にも出来る事はないのでしょうか。エコバックを持ったりして自分に出来る事を取り組んできましたが、いまいち反応が鈍いように感じます。小さく溜息をつく。リサイクルに関する事だけではないが、物を大切にするという意識は、本来家庭できちんと親が子どもに教える事だろう。親が手本となり、節電節約に取り組んでいる姿を見せていかなければならないのだから。その点交換留学で行ったドイツはさすがだと思ったぞ。夜９時過ぎに電気をつけて本を読んでいると、目が悪くなると理由をつけて、宿舎の管理人が電気を消してしまうんだ。こっそりつけてもまた消しに来る。しっかり者のドイツ人らしいと思ったな。使って良い部分と使わないところはしっかり分けているんだ。まあそれはケチともとられるのだろうが、学ぶところは多かったぞ。一台のエスティマが私達の前に停車する。運転席の窓が開き社長が顔を覘かせる。エンジンを止めて運転席から降りると、私の身体を抱きしめて歓迎の仕草をする。身体を離してシンディの顔を見つめる。久しぶり！元気そうでなによりよ！シンディ、貴方の家族紹介して頂戴！嬉しそうな顔をして社長が促す。頷いてお父様を紹介すると、アクター・サン・プロモートの大羽と申します。ようこそ群馬へ！そう言って手を差し出す社長。お父様も初めまして厳と申します。この度はお招きいただき、心より感謝申し上げます。又、息子瞑月が大変お世話になりました。お礼を言って握手をする。日本語お上手ですね！少し驚いて顔を見つめると、中学卒業まで私は日本にいたんですよ。柔和に微笑む。そうでしたか。日本人のシンディには心強いでしょうね。この子は寂しがりやですから。傍らのシンディの頭を撫でながら答える。物腰の柔らかい男性だけど、強い瞳の色からは深い覚悟を持っている事を感じさせる。社長、こちらはお父様の幼なじみの翠嵐さんです。お父様に寄り添うようにしてたたずむ翠嵐先生を紹介する。互いに微笑みながら握手して、日本語とハングル語で挨拶を交わす２人。自身より５つほど年上だという、人懐こい笑顔の美しい女性。厳様の恋人だという事はシンディから事前に聞いていた。プライベートな来日だからボディーガードがいない。ここにいる間に何も起こりません様に。心の中で祈る。さあさあ！車に乗って頂戴！ここは雪が少ないけど、上は雪が積もっているわよ！社長に促されるようにして車の後部座席に乗り込む私達。とても嬉しそうな社長の様子に、彼女の厚意に甘えてよかったと心から思う。車で１５分ほどの距離を走ると、周りは白い雪景色。これでもね雪が少なくなっているの。私が子どもの頃はもっと沢山積もっていたのにね。今年は帰省が分散傾向にあるせいか、ここ草津もいつもより人出が少ないわ。湯畑でのカウントダウンも少し寂しかったわね。そういえば瞑月君は？一緒じゃないの？彼は軍の施設から直接日本に来ます。駅からはタクシー使って来ると言っていました。そう。彼に会うのも久しぶりね。楽しみだわ！彼女のマンションはスキー場の手前にある。スキー客やスノーボーダーを対象に作られたようなマンション。一階には温泉と真湯がある大きな浴場がある。希望があればプロダクションの俳優やスタッフに解放している。私も旅立つ前の瞑月と此処に来たんだった。懐かしい想い出の草津。夏休みやお正月は希望者が多くて時期外れの時以外、部屋が取れなかった。きっと社長の配慮で先に押さえてくれていたんでしょう。シングルマザーの彼女は女優を離れた今でも、私の良き相談相手になってくれている。女手一つで会社を経営していく事は、並大抵な努力では出来ないというのに。私は大羽社長に社会人としての振る舞い、常識や礼儀を学ばせてもらった。この人がいなかったら私は女優を続けていく自信をとっくに無くしていた筈・・・想いを馳せてへ

  2008/01/03

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  本年も宜しく

  皆様。あけましておめでとうございます！昨年は大変にお世話になりました。本年も宜しくお願い致します。∩( ´∀`)∩ﾄﾞｿﾞ (っ´∀`)っ))ョﾛｼｸ ﾃﾞｽｗｗさてさて群馬に行ってきた私達ですが、例年になくハードでした。｡ﾟ(ﾟﾉ∀｀ﾟ)ﾟ｡ァﾋｬﾋｬ雪も降っていたため当然外で撮影など出来るはずもなく(´ω｀ι)おまけにジャック娘に足を取られてしまって、負傷中で連れて行けませんでした・・・ヵﾞｸｩ━il||li(っω｀-。)il||li━ﾘまあそれはおいといて、本年は服の制作にも力を入れたいですね。でも手が遅いのでもたもたぼちぼちと作るんだろうけどね。今欲しいのは男性と女性の着物。着物は無理だな。作れない。(´ω｀ι)小物製作は得意でも服は最大に苦手。シンメトリーはもっと苦手。ビバ！アシンメトリー！！｡ﾟ(ﾟﾉ∀｀ﾟ)ﾟ｡ァﾋｬﾋｬこれもおいといて、本題。初めて携帯で自身のブログ見ましたよ～！ヮ(ﾟдﾟ)ォ!なんだか恥ずかしいものですね～！こんな事書いているんだ自分っ！！って感じでいやんな感じでした・・・(>д

  2008/01/02

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  正月くらい・・・

  やっぱり陸地って落ち着くな。お前正月どうすんの？艦から降りた俺達。点呼前の部屋の中で伽に話しかける。俺？実家に帰る。久しぶりに顔出さないと親父にどやされるからな。そういうところ厳しいんだよ、俺の親父って。お前はどうすんだよ。艦から降りてすぐにさ、シンディの携帯に電話したんだよ。そしたらさ・・・･･･････････････････････････････････････････････････・・・・・・・・・・・・・・・久しぶりシンディ？俺だよ。公衆電話の受話器の向こうで懐かしい妻の声がする。身体大事にしてる？艦から降りたのね。お帰りなさい、瞑月。そしてお疲れ様でした。貴方こそ身体は大丈夫なの？平気だよ。規則正しい生活しているから、体調はとてもいいんだ。それは何よりね！電話の向こうでクスクスと笑う彼女。君の微笑を想い安心感で満たされる感情。逢いたいな・・・シンディ・・・里心がついてしまうから伽のサプライズ以来君には逢いに行かないと決めていても、やはり心は揺らいでしまう。声を聞くだけでも切ないよ・・・・・・・・それなら・・・・逢いに来て。瞑月・・・静かな囁きをするんだね。きっと瞳を伏せて懇願するような表情をしているんだろう。君が静かに言葉を吐き出すときは、俺がドキッとするような色っぽい表情をする事知っている？それともそう想わせるように計算ずくなのかな。未だに解からないんだ。小さく溜息をつく。プロダクションの社長からね、お正月に日本にいらっしゃいよって手紙を貰っていたの。お父様も翠嵐さんも一緒にいらしたらって。こんな事もあまりないし貴方もどう？社長に逢うのも久しぶりでしょ？お世話になった人だし、行きますって電話をしたのよ。でも・・・答えを迷っていると急に彼女の声が遠くなる。？？？？？全くっ！！お前という奴はっ！！身重の妻にいつまで寂しい想いをさせているっ！！それに世話になった社長さんに、毎年きちんと年賀の挨拶をしてるのかっ！！妻ばかりに頼って自身で便り一つも出していないんだろうっ！！おっ親父っ！！((( ；ﾟДﾟ)))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ(>ддд

  2007/12/30

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  I'll give you my love・・・

  教会の重厚な扉が音を立てて外に開かれる。談笑しながら教会から出て来る女性たちの中に、エリザを見つける。いつも彼女を待っていた場所に、立っていることに、気がついてくれるだろうか。そのまま見つめている事が出来なくて、俯く俺。やっぱり意気地無しだなと苦笑する。！！・・・・・・・朱砂・・・・・いつも彼が待っていてくれた場所に、懐かしい人影。俯いて立っているのは、待ち伏せをしている姿を、他人に見られるのが、少し恥ずかしいからだって言っていたわよね？日本人の彼はとてもshy。甘い囁きひとつ言えなかった彼を変えたのは、私だった。容姿はとても素敵なのに、女を口説くことも出来ない不器用な人。本当は一目会ったときから運命を感じたのに、そんな感情を悟られないようにそっけなく振舞う。貴方なんかになびく様な女じゃないわよ！冷たく何度も突き放した。本音とは裏腹に振舞うのは、もっと私に夢中にさせたかったから。本気で口説かないと、落とせない女だって思わせたかったの。shyな朱砂が、何処で学んだのか知らないけれど、不器用な言葉でも、甘い囁きをするようになったのは、出会ってから半年だったわね。凄く嬉しかったんだから・・・「I'll give you my love」照れた表情で一輪の赤い薔薇を差し出したのよ。私の誕生日に店を訪れていた、大勢の客の前で。ライバルに対する彼の牽制。もう周りは大騒ぎだったわ。「日本人の男がエリザを口説き落とせるかよ」ってね。貴方はそんな外野の声を一切無視して、私だけを見つめていた。真剣な瞳に「Thank you・・・」と答えて薔薇を受け取った。ホッとした表情をして笑った朱砂に、虜になったのよ。過去の出来事が一瞬で心に過ぎる。私は走り出して、気がついたら彼にしがみ付いていた。「お帰りなさい・・・朱砂・・・」涙で声にならない分、しがみ付く腕に力を込めるから、もう二度と私を離さないで！気高い彼女が、自分のところに駆け寄って来るか、本当は自信が無かった。「sorry・・・」小さく呟いてきつく抱きしめると嗚咽する。懐かしい妻の温もりは心地良くて、いつまでもこうして、寄り添っていたいと思ったんだ。お袋の願いは通じたんだろうか。シャワーを浴びて、着替えをした、染姫の肩を抱きしめながら考えていた。本当は１人で来る予定だった出張を、染姫を同行させたから、急遽ホテルに宿泊する事にした俺。キャンセルがあった、スタンダードに泊まれたのは、きっとラッキーだったんだろう。クリスマスに、ホテルで過ごす贅沢な時間は、誰しも憧れるんだから。今はまだスタンダードの部屋でいい。もっと会社を大きくして、自腹でスイートに泊まれるようになってやるさ。親父のように。その時に俺の側にいるのは染姫なんだろうか？それとも別な人間なんだろうか？クリスマスの晩に、厳様と翠嵐様が宿泊された。素敵な一夜を共にされたのでしょう。幸せそうに微笑を交わす、御二人の様子に心が温かくなります。「そうそう！先日白雅さんのお店に行ってきたわ！その時に白雅さんの、メールアドレスも聞いちゃったの！」携帯電話を僕に見せて、無邪気に笑う翠嵐様。「そうでしたか」つまらない答えしか、言うことが出来ない今の自分。白雅、君の名前を聞くだけで、こんなにも心が苦しくなるというのに。ほんの一瞬顔を顰めた。白雅さんの名前を出した時に。浄瑠璃の顔を凝視する私。少し前まで微笑ましいくらい、二人は仲が良さそうだったじゃない？きっと何かあったのね。浄瑠璃の、繕うようにぎこちない微笑の裏には、彼の苦悩が垣間見える。「浄瑠璃」「はい」テーブルの向かい合わせに座って食事をとっている、私と厳との間に立っている彼。手招きをすると、返事をして私を見つめる大きな瞳。素直そうな澄んだブルーの瞳をしている。バックの中から手帳を取り出して、自身の携帯電話の、メールアドレスをメモ帳に記入する。書き終えて、丁寧に用紙を折りたたんで彼に手渡す。「もしも、何か困った事や辛い事があったなら、いつでも相談に乗るから。１人で抱え込んじゃ駄目よ」心療内科医だという翠嵐様。この方は、何かを見抜いてしまったのだろうか？動揺を悟られぬよう感情を押さえ込む。「ありがとうございます、翠嵐様」冷静に言葉に出したつもりでも、きっとこの女性には見抜かれているのでしょう。だって心を見透かす、厳様のお相手の女性なのですから・・・「ねぇ・・・朱砂？」肩を抱かれて歩き出す彼に話しかける。「ん？」「染姫ちゃんと関係持っていたでしょ・・・貴方。幼なじみの、娘さんにまで手を出したのね！ほんと節操のない男ね！」(>ддд

  2007/12/27

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  プリズム

  最近歌詞書いてないな。こっちにいる間に書き溜めしないといけないっていうのにな。それに書いていないと文章力も落ちる気がする。カイルも書いているかね。恋歌もいいけど、人の感情を曝け出すような歌も書いてみたい。怒りや悲しみ、喜びなんかも書けたらいいよな。大好きなSQUEEZEなんて、アルバムCOSI　FAN　TUTTI　FURTTIでリアルで起きた殺人事件を背景にした歌だって書いてるもんな。人の感情は常にころころ変わるもんな。そんな歌を作ろうか・・・「プリズム」 作詞　伽心はまるで光り輝くプリズムのようさ。ネコの瞳のようにくるくる変わる。今日は虹色。明日は一体どんな色？恋に落ちたら君の心と同じ色になれるかな。時に華やかに時に悲しげに、ゆらゆらと揺らめく。まるで蝋燭の灯りのようで神秘的。僕の心も君の心もダンスのステップのように変化する。互いに手を取り合うように想いに寄り添えたなら素敵だね。永遠の誓いを交わす時にきっと僕は呟くだろう。神様どうかこの想いが永遠のものでありますように。君の想いも僕と同じでありますように。すれ違っても離れても、互いの心に寄り添っていられますように。永久の別れが訪れても、心で繋がっていることを信じてる・・・想いはまるで静かに溶ける氷のようさ。時間のようにゆっくり流れ落ちる。今日は蒼色。明日は一体どんな色？君を忘れたら僕の心はどうなってしまうの？時に焔のように時に冷たく、さらさらと流れる。まるでミラーボールのようで不思議。君の心も僕の心も落ちる夕日のように変化する。互いに手を取り合うように想いに寄り添えたなら素敵だね。永遠の誓いを交わす時にきっと君は呟くだろう。神様どうかこの想いが永遠のものでありますように。僕の想いも君と同じでありますように。悲しみが心を支配しても、慈しみで癒す事が出来たなら幸せさ。永久の別れが訪れても、想いは心に届くことを信じてる・・・たとえ苦しみに苛まれても、厳しい現実に押しつぶされても、君を想う気持ちがあるならば、立ち上がる力を与えてくれることを知っている。だから決して絶望に負けないで・・・永遠の誓いを交わす時にきっと僕は呟くだろう。神様どうかこの想いが永遠のものでありますように。君の想いも僕と同じでありますように。すれ違っても離れても、互いの心に寄り添っていられますように。永久の別れが訪れても、心で繋がっていることを信じてる・・・悲しみが心を支配しても、慈しみで癒す事が出来たなら幸せさ。永久の別れが訪れても、想いは心に届くことを信じてる・・・あーあ・・・出来上がってみたら結局恋歌になっていた。駄目じゃん俺っ！！ヵﾞｸｩ━il||li(っω｀-。)il||li━ﾘカイルに期待しようΣ(●´д｀ﾉ)ﾉ正月くらい・・・へ心の鍵の歌詞（別窓開きます）

  2007/12/26

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  面影を重ねて

  おそらく荘厳な雰囲気の中で、静かに祈りを捧げているのだろう。俺は立ち入る事の出来ない、教会の中の、エリザの様子を想い浮かべてみる。木枯らしの中で、立っているのは少々寒いが、コートの襟を立てて、風を遮れば我慢は出来るくらいの寒さだ。教会の外壁に寄り掛かって、彼女を待っているのは何年振りだろう。別れる前は、毎年こうやって過ごしていたんだったな。懐かしいエリザとの記憶を、瞳を閉じて想う。外で待っている俺を見つけると、駆け寄ってきてしがみ付く。無邪気な仕草に微笑んだものだったな。出逢った女の中で、一番気高く気が強い。そして綺麗な女だ。想い浮かべると逢いたくなる。ずっと心の奥底に、閉じ込めて封印していた気持ち。その反動からか好きになる人間は皆、彼女と同じ髪色、同じ髪形が多かった。浄瑠璃も妻と同じ髪形にさせているのは、お前に未練があるからなんだって、とっくに気が付いていたのに。逢いに行く勇気も頭を下げる器量も、搾り出す事さえしなかった意気地無しだ。白雅をとやかくなんて言える立場なんてない。それでもお前は、こんな俺でも再び受け入れてくれるか？ドアが開いて、俺を見つけて駆け寄ってきたらやり直そう。でももしもそれ以外の行動を彼女がしたならば、きっぱり諦めよう。自分が招いた破局なんだから・・・貴方はメールを見たのかしらね。いつまで経っても返事が来ない。携帯電話の画面を見つめて溜息をつく。神様、どうかもう一度朱砂に出逢わせて下さい。深く深く祈りを捧げる。浮気者でも世界中で一番好きな人なの。価値観や思想が異なっても、私を受け入れる事が出来る、唯一の男性にもう一度逢わせて下さい。聖なる夜はとっくに過ぎてしまったけれど、強く願うから・・・差し出された手を、もう二度と離さないと誓うから・・・肩を並べて歩く染姫の表情と、一瞬浄瑠璃がダブった気がして、心臓が大きく音を立てる！何だろうこの感じ。似ているわけじゃないのに変だよな。きっと気のせいだろう。ほんの少しの疑念なんて、気にする必要なんてないさ。自身に言い聞かせる。白雅さんに、もしも元彼が朱砂だと悟られたら、きっとこの人は、私に触れる事が出来なくなるんでしょうね。でもいつまで隠し通せるんだろう。貴方のマンションに置いてきてしまったピアスには、朱砂の刻印が刻まれているというのに。深く溜息をつく。なんだよ・・・悩み事でもあんのか。能天気な染姫でも。(｡-∀-) ﾆﾋ♪失礼ですね！ありますよ！乙女ですもの。それに私は能天気じゃなく天然です！天然なんだ、染姫は。その割には、お前がボケかましているところは見たことないぞ。そうでしたっけ。そうだよ。それともそういう姿を、出さないようにしているとか？(｡-∀-) ﾆﾋ♪どうでしょうね！白雅さんだって精一杯虚勢張って、自身を強く見せるように、振舞っているじゃないですか。それと同じですよ！(´ω｀ι)ヵﾞｸｩ━il||li(っω｀-。)il||li━ﾘ見抜かれてんのか・・・本質(>д

  2007/12/26

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  心の寄りどころ

  「元気なの・・・染姫」「うん、元気にしてるよ」他愛も無い会話なのに家族だからかな、母の声を聞くと落ち着く。２０分ほどの母親との携帯電話でのやり取り。家の電話に掛けると染色の作業が止まってしまうから。「また電話するね。寒いから身体に気をつけて！お父さんにも宜しく伝えてね」さよならを告げる母の声を聞いた後、私から電話を切る。染姫の後姿を見つけて、電話を切るのを、会話の聞こえないところで待つ。今日はクリスマス。心を寄せる事の出来る人間と、厳粛な日を心を寄り添わせて過ごしたい。それが今の俺にとってはお前なんだよ、染姫。電話を切って、エリザの店に戻ろうとする彼女の前に、染姫のバックを差し出して彼女の歩みを遮る。「久しぶりの出張だ！自己の鍛錬の為出かけようぜ」驚いた表情で見つめる彼女。でもすぐに冷静な顔に戻る。「自己の鍛錬ですか。いいですね。経費削減の為電車じゃないと駄目ですよ！」「もちろんだ！」顔を見合わせて微笑みを交わす。「お袋はクリスチャンだからな。２４、２５日は店は開店しないんだ。厳粛な時間を教会で過ごすから。俺と正清は洗礼受けていない。親父が仏教徒だから。別々の宗教を持つ両親に育てられている俺達は、親父お袋互いの宗教観の違いを、尊重し大切にするようにと教育されて育ったんだ」「俺はどちらにも属していない。選ぶのは俺自身だから。親父もお袋も子どもである俺達に強制はしない事を互いの誓いにしているから、夫婦でもクリスマスは、常に別々の行動をしていたんだよ」淡々と話す彼。「宗教観の違いを超えて一緒になるって、並大抵じゃ出来ないですよね。敬服します。全てを受け入れる覚悟がないと、出来る事ではないですから」「うん。夫婦の仲であってもさ、心の寄り所を違えて、一緒になるのって難しいと思うんだ。そういう部分では、俺の両親は凄いなって思っているんだよな。」小さな呟きに自身の本音を曝け出す。本当はお袋にも親父にも幸せでいて欲しい。沢山のすれ違いや、互いの過ちを乗り越えて、きっと絆は更に深まると想うから・・・心の中で考える。歩き出しながら話す白雅さん。私は、そのような御両親の元で全てを受け入れ、真っ直ぐに育った貴方だって、凄い人だって思いますよ！心で小さく呟いていた・・・。面影を重ねてへ

  2007/12/25

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  気弱に見える白雅・・・

  クリスマスだね～！本当は衣装を、お話に間に合わせたかったんだけど無理だった(>д

  2007/12/25

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  素直な気持ち

  「そういえば今日はクリスマスじゃないの。彼方達はどう過ごすの？」「別に・・・特に考えてない。仕事だし。そんな時間ねぇよ！」Σ(`oдО´;)「アンタって男はっ！！仕事バカなところまで親父似ねっ！！」「ほっとけ！Σ(`oдО´;)男は仕事優先なのっ！！ほれ！これ仮のデザイン。５パターン書いたから、この中からっていうのはどうだ！」「ふーん・・・どれどれ・・・」親子でも仕事の話になると２人とも真剣な表情。顔をつきあわせて考え込む表情は、良く似ている。なんだか私も母に逢いたくなってしまった。「あの・・・ちょっと外に出てきてもいいですか？御二人を見ていたら、母親に電話したくなってしまいました。今日はクリスマスですものね」「電話ならうちの使っていいわよ！染姫ちゃん！((藁´∀｀)) 外じゃ寒いでしょ」「ありがとうございます。でも長くなってしまうかもしれませんから」(´∀｀*))親元を離れているから、両親が恋しくなったのかしらね。はにかんだ微笑を見せて礼を言う彼女。この子・・・どこかで聞いた名前なんだけど想い出せない・・・私をじっと見つめる瞳の色は朱砂と同じだ・・・朱砂の元妻の女性。複雑・・・朱砂と関係を持ったのは離婚後だとしても、今こんな形で彼の奥様にお会いするなんて・・・罪悪感でいっぱいの心。瞳を逸らしたのは自分だった。ぎこちない微笑を浮かべている染姫ちゃん。外に出て行く彼女を見送る。もしも私の勘が正しいなら、朱砂は彼女と関係を持っていたかもしれない・・・瞳の大きな女の子、何処で、何処かで会った筈・・・「お袋、どうしたんだよ！ボーっとして！」白雅の声で我に返る。「あぁ・・・ごめんごめん！ｧ'`，、'`，、(ﾉ∀｀*)'`，、'`，、ねぇ白雅、染姫ちゃんって何処の出身？」「京都の嵯峨天竜寺だよ。」デッサンに眼を落としたまま答えると、お袋が絶句する。「どうした？」「！！・・・・・・・ううん・・・何でもない・・・」「何でも無いわけないじゃん！何だよ！その反応は！あからさまに動揺してるじゃん！」瞳を伏せて、「白雅・・・朱砂、私と離婚した後、女いたの？」「さぁな・・・知らねぇよ！親父の女関係なんか。興味もないし知りたくもねぇ！あいつはあいつ、俺は俺で仕事で忙しいんだ。互いのプライベートを話す時間も殆んどないし、話す必要も無いだろ！親子といえど話したくない事だってあるさ！」「まだ怒ってるの・・・朱砂のこと・・・」「怒ってるさ・・・ずっとな。離婚の原因を作ったあいつを許す事なんて出来るかよ。それに・・・あいつは俺の大切なものを奪う悪魔だね！」「随分な言い方をするのね・・・父親よ。それでも。貴方のね」「解かってるさ！そんなの！お袋はあいつに、散々辛い思いさせられていても、まだ未練あんのかよっ！！」思わず大きな声を出していた。「・・・・・・あるわよ・・・夫だったんだもん・・・」溜息をついて俯く。「離婚なんてしたくなかった。女癖悪いの解かっていて結婚したのにね」「じゃあ何で、自分から離婚なんか切り出したんだよっ！！エリザの離婚で、振り回された俺と正清の気持ちはどうなるんだよ！」怒りが込み上げて、拳を握りしめる。「・・・私が許せなかったのはね、浮気相手がみーんな私より劣っていたからよっ！！この元ミスUK準グランプリを受賞した、私より劣る女と寝るなんてどういう事よっ！！」「俺に言うなっ！！Σ(`oдО´;)あいつに言えっ！！」そうだった。エリザは、めちゃくちゃプライドの高い女。結婚する前も『何度も浮気しても、必ず自分の所に戻ってくるから一緒になった』と言っていたっけな。だったら最後まで、堪えてやればよかったんだよっ！心の中でエリザを詰る。「白雅・・・私が何で再婚しないか解かっているでしょ？今でも朱砂が好きよ。だからずっと彼がもう一度、一緒になろうって言ってくれるのを待ってるの。離婚後だって沢山の男に口説かれても、彼以上の男が現れないのよ。立居振る舞い、女の口説き方、センスのいい服装・・・そして金持ちで地位も高い人。そうそう！器量も深いのよ！」「自慢しているように聞こえるぜ」「自慢してるもの。私の元夫はね、最高の男よ！どんな男も彼の前では霞んでしまうくらいにね！」(´ω｀ι)「はいはい・・・だったら素直になって、あいつが来るのを待っていないで、自分で押しかけていけ！」ヵﾞｸｩ━il||li(っω｀-。)il||li━ﾘΣ(`oдО´;)「絶対嫌よっ！！朱砂から来るべきでしょっ！！何故私から押しかけないといけないのよっ！！」「意地っ張りは損するぜ！お袋！(｡-∀-) ﾆﾋ♪まっ親父に再婚されないよう毎日電話でも掛けてやれよ。親父はあれはあれで、未練がましい男だから。俺、外出てくる。お袋もたまには誰かとデートでもしたら？あ、親父がいいのか！((藁´∀｀)) なら今から逢いに来いってあいつに電話してみたら！」ｧ'`，、'`，、(ﾉ∀｀*)'`，、'`，、そう言ってエリザの店を後にする。「言えたら苦労しないわよっ！！」Σ(`oдО´;)でも、メールなら素直になれるかもね・・・小さく溜息をついて、携帯にメールを送信する。美女が１人のクリスマスを送ってもいいの？短いメッセージに全てを託して・・・空港に降りて携帯電話を見ると、メールが届いていた。エリザからのメッセージ。悩んだ挙句、返事は返さずに逢いに行こうと決めた。別れた妻、俺はずっと待っていたのかもしれない。この女からの連絡を・・・逸る想いに心がざわめきだす・・・心の寄りどころ

  2007/12/25

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  俺のお袋

  約束の時間は１時。久しぶりの再会だけど、電話は一ヶ月に一度は会話を交わす俺とお袋。離婚後小学校を卒業を機に、俺はお袋の元で暮らすようになった。親父に反発してばかりで扱いに手を焼いた親父が、エリザに相談したのがきっかけだった。中学時代、夢を話したときに俺の意思を尊重し同意してくれた。「母親１人の収入でも、必死になって働けば、留学だってさせてあげられるって、あの人に解からせてやるんだから！」親父に対する、彼女なりのプライドでもあったんだ。今でも留学させてくれたエリザには、心から感謝している。１２歳以降兄弟別々に育てられた俺達は、性格も全然異なるけれど、兄弟仲は悪くはない。正清は個性的な面白いデザインをするし、俺はどちらかというと、シンプル＆スタンダードなタイプ。強気でがんがん進む俺と、慎重で堅実な弟。親父は、正清も経営者にしようと考えたらしいが、正清は親父に猛反発し、高校を中退して俺のところに転がり込んできた。やはり男親に反発するのは、同性ゆえなのかね。尊敬してはいても、心のどこかで、親父に負けたくないという意地があるんだよな。同じ血筋だからこそ、絶対に屈したくなんかない。ましてや同じ人を好きになった人間だからこそ、尚更負けたくない。今まで何度も決意してきたんだ！「白雅さん、着きましたよ！」彼女の声で我に返る。「いけねぇ・・・ボーっとしてた」ん・・・ドアにはcloseのプレート。ドアをノックして応答を待つと、勢いよく内側にドアが開かれ、母親が抱きついてきた。！！Σ(●´д｀ﾉ)ﾉ「おいおい・・・」(´∀｀*))ｧ'`,､ 「久しぶりね！白雅！元気だった？」「見りゃ解かるだろ。ピンピンしてるさ！」頬にキスをされて、少し顔を赤くする白雅さん。照れくさそうな表情をしている。いつもの彼とは違う表情に、素の部分が垣間見える。何だか微笑ましい。私に気がついたエリザさん。なんて綺麗な人！思わず見惚れてしまう・・・「白雅！こちらの可愛いお嬢さんは？」((藁´∀｀)) 「俺のところで働いている優秀なスタッフ。染姫って言うんだ」彼から紹介をされて「初めまして」と挨拶をすると、にこやかに微笑むエリザさん。この髪色・・・浄瑠璃と同じ・・・そうか！白雅さん、浄瑠璃にお母さんの面影を重ねていたのね・・・少し彼の、意外な部分が見えたような気がした。「ちょっと～！可愛いじゃないのよっ！！アンタも隅に置けないわねっ！！」(%!'艸`＠)ﾌﾟﾌッヾ(;´Д`●)ﾉぁゎゎ「茶化すなよっ！！だからお袋に会わせるの嫌なんだ！」ヵﾞｸｩ━il||li(っω｀-。)il||li━ﾘ「まあまあ！そう言いなさるな！我が息子っ！'`,､'`,､ '`,､'`,､('∀`) '`,､'`,､ '`,､'`,､入って！待ってたのよ！」息子の連れてきた初めての彼女・・・やっぱりあの人の息子ね。好みまで朱砂にそっくりじゃないの(>дд

  2007/12/24

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  君を護る

  姿見の大きな鏡の前でステップを踏む。大好きなフレッド・アステアのように。鳴り響く靴音に耳を傾け、今日は身体の切れも良いみたいだ！心がうきうきする感覚に１人酔う。タップダンスを始めたのは６歳。映画トップ・ハットを見て、この人のように踊れたら・・・それが、タップダンスを始めるきっかけになった。フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの最強コンビ。アステアの作品は全て見た。優雅なステップは今も尚色褪せる事無く、自身の心に焼き付いている。今は廃版の彼の自伝の本、アステア・ザ・ダンサーは僕の宝物だ。踊っている間だけは、全てから解放されて、つかの間の自由を味わえる。誰にも縛られずに自身の想いを踊りで表現する。それは時に怒りだったり悲しみだったり、恋だったり。白雅・・・君と踊れたら素敵ですね。貴方を想いうかべながら踊っていたら、あっという間に二時間が過ぎていました。「相変わらず踊りが好きだな、浄瑠璃」手を叩きながら、朱砂様がホールに入ってくる。「はい。踊りは僕の全てですから」そう答えると薄く笑う。「全てか・・・今の自分にとっても、浄瑠璃、お前が俺の全てだ」少し悲しそうに見える横顔は、孤独と戦い続ける孤高の人みたいです。時折見せる、朱砂様の本当の姿は心を締め付け、僕を更に縛り付ける。精一杯虚勢を張って、自分を強く大きく見せようとするところは、朱砂様も白雅も同じなんですね。言葉には出せない想いを心で呟く。「染姫が早速私を裏切ったようだ。強い女だな、お前の姉は」「！！姉が！」「白雅のマンションに行った所までは把握しているが、その後の消息が分からない。お前の元に連絡はあったか？」心を探るように見つめる強い眼差し。偽りを許さない瞳の輝きに竦みあがりそうです。瞳から視線を逸らし、「僕の所には何も連絡はありません」小さな声で答えると、低い声で「そうか・・・」一言だけ呟いた。「面白い、私に逆らうか。小娘が」不敵な笑みを浮かべ、彼が鏡に寄り掛かる。朱砂様のこの表情は何度も見ている。固く眼を閉じて、今まで見てきた数々の出来事を想い返す。この笑みは彼が破壊者になる合図なんだ・・・数々の妨害、裏工作をして揺さぶりをかけ、最終的には自身に屈服させる。対象者がSURRENDERするまで・・・「朱砂様。どうしてご自身のご子息にも拘らず、このような謀をなさろうとするのですか？」「お前ともあろう優秀な執事が解からぬか！何年私の側に居る！」強い口調に、竦みあがりそうな心を必死で抑える！「申し訳ございません・・・」「まぁいい。愚問だが答えてやろう。白雅にはまだまだ覚悟が足りない。あいつがこのまま精神的に弱いままで、一部上場企業のトップに成り上がってみろ。あっという間に足をすくわれ、沢山の従業員が路頭に迷うだろう」「仲良しごっこの、会社経営など有り得ない。経営者は常に孤独で非情でいなければならない。有能な会社に貢献してくれる人間を護る為、大幅なリストラを決断しなければならない事だってある。腹心に裏切られる事もあるだろう。従業員に非難される事もあるだろう。それでも常に、自身の家族よりも、従業員を護らなければならない立場なんだ。その覚悟が、今の白雅にあると思うか！浄瑠璃！」「答えることが・・・出来ません・・・」項垂れる私に更に言葉が続けられる。「私とお前の関係を知ったあいつは、お前に向き合おうともせず逃げただろう。そんな腰抜けが、一部上場を目指すなどとは愚の骨頂だ！」「今のあいつのやっている経営は、所詮お遊び程度だ。まだまだ世間を知らなさ過ぎる。俺が教えてやるんだよ。同じ経営者としてな。ありとあらゆる手段で妨害しても息を吹き返せなければ、一部上場などには到底たどり着けないと、思い知らせてやるさ」「だが、俺もあいつの父親だ。ハンデを与えてやろう」鏡に寄り掛かっていた朱砂様が、僕に近づいてくる。「お前のピアスを寄こせ。代わりにこれをやる」差し出されたピアスは、鹿のモチーフにサファイアがついている。つけていたピアスを外して彼に手渡すと「新しいピアスには発信機などつけていないさ。安心しろ。お前は自由に、白雅の許でも染姫の許でも行くがいい。それが白雅に与えるハンデだ。まあお前が動いた所で、大して役には立たないと思うがな」非情な微笑みを浮かべて僕を一瞥して、ホールから出て行く。朱砂様は一体何を企んでいるんだろう。でも白雅、これで僕は影で君の役に立つ事が出来そうです。「白雅、僕を侮蔑しても、君を想う気持ちは変わりません！僕が君を護ります」小さく呟いた。俺のお袋へ

  2007/12/22

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  klavierの職人達

  「クリスマスのイルミネーション、夜になったら綺麗でしょうね！」「そうだな。特に銀座は高級ブランドの店も多いし、この時期になると、各店競い合うようにクリスマス商戦に、躍起になるからな。どこも華やかで綺麗だ」歩きながら話す私達。此処は東京銀座。人出も多く、すれ違う人々も高級ブランドの紙袋をぶら下げて歩いている。華やかな街。京都とは違う街並みに新鮮な感動を味わう。傍らを歩く白雅さんを盗み見る。腕組みませんかって言ったら、応じて貰えるのかな。それとも男性からのアプローチを待つべきなの？でも仕事で来ているんだもん、出来ないか。何だか可笑しくなって１人笑いをすると、「何を１人で笑ってんだ」と頭を小突く。「いえいえ、何でもないですよ。ちょっと別なことを考えて、可笑しくなっちゃっただけです」「お前想像力逞しいだろ？「そうですよ！イメージ力は本を沢山読んで鍛えましたからね～！読書は私の大切な趣味ですから！」((藁´∀｀)) 「ふーん・・・感覚の鋭さなんかは、そこから来てるのかもな。折角東京まで来ているんだから、ブルガリタワーで飯食っていこうぜ！」「賛成！」(・∀・)他愛のない会話でも、好きな人となら楽しい会話なんだ。仕事でも一緒に行動する機会が多いから、彼の行きたそうな場所や、ブランドは大体解かる。好きなブランドも、個性的で品のあるものが多い。一目でどこの商品か判るブランドには全く興味がなく、ブランド名の入った紙袋も使わない。「ビニールのついた紙バックは使わない。リサイクルが簡単な持ち手も紙で出来ている、ＳＯＹインクのバックは今の時代に合っているだろ。エコにも力を入れたいからな。何かを作り出す側になるんだったら、会社としての考えや、姿勢をどんどん出していきたいんだ！それがあやふやだと、ユーザーからの支持は得られないからな」「自身の主張って、口に出さないと伝わらないだろ。企業姿勢も同じだ。バックには店の名前は一切載せないけど、その代わりカラーで、klavierだと解るバックにしてるんだから「紙バックになぜ名前が無いんですか？」入社したての時に、彼に初めてぶつけた質問だった。明確で解かり易い。成る程って思ったのよね。シンプルだけどちゃんと主張している。企業の理念と姿勢というものを・・・唐突に、「俺さ、高級ブランドの名前が入った紙バックって、駄目なんだよ。何でか知ってる？」・・・何だろう・・・思案するけど思いつかない。「解からないです。何故ですか？」「あからさまに、そのブランドを宣伝しているみたいで嫌なんだ。持っていますよ～！金持ちでしょ～！リッチでしょ～！って、自慢している気がしてさ」「あと個人的な感覚なんだけどさ、高級ブランドは、４０歳以降の大人が身につけるのは大賛成。相応しいと思うから。高級ブランド服を着こなす２０代なんて、余程のリッチか、少し感覚のずれている、大胆な奴だと感じるんだ」「高級品はつける人によって良くも悪くもなる。素敵な女性は、何を着ていてもそつなく着こなすだろ。高級品だったら、尚素敵に見えるじゃない。身の丈に合った、ファッションは素敵だけど、行き過ぎると下品で野暮ったくなる。どんなに良い物でも、ブランドの品格を落とすような、着こなしとかはしたくないもんな」「俺達のユーザーも、そうであって欲しいって願うのは、我儘な押し付けなんだけど」そう言って苦笑する。その顔は誇り高い男性の表情だ。心の中で、私も貴方の想いと同じです。klavierの従業員皆、そう想っています。誇り高きklavierの若き職人達ですもの。白雅さんの想いに答えようと、皆必死でがんばっているんですから・・・君を護るへ

  2007/12/21

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  お帽子～！

  全く・・・手が遅くて申し訳ないです～！｡･ﾟ･(*ﾉД`*)･ﾟ･。鳳梨と染姫に持ってもらいましたよ～！((藁´∀｀)) やっと出来た～！(´ω｀ι)出来の酷さにがっかりさせぬ為先に晒しておきます。何度もいいますが中・・・見ないでね・・・中だけじゃないけどじっくり見ないでね。((( ；ﾟДﾟ)))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ余談ですが鳳梨ってパイナップルの事なんだね。めがね好きの貴女っ！！見てやってっ！！(｡-∀-) ﾆﾋ♪白雅のめがね写真のオンパレード（って程持ってないが・・・）これ、瞑月めがねだ～！ヮ(ﾟдﾟ)ォ!あの子コンタクト設定もうすっかり忘れている気が・・・ヵﾞｸｩ━il||li(っω｀-。)il||li━ﾘ中途半端なインテリって感じでイマイチだ・・・ﾄﾞ━━━(ﾟﾛﾟ;)━━ﾝ!! 瞑月には似合わないけど、白雅に凄く似合う。こんな芸能人いそうだね。眠くてメイクにメガネの塗料がつきそうだったので、頭につけてみた。色つきのめがねフレームに、透明なニス塗ればいいと思うのだが、めんどくてやっていない。白雅はめがねハンサム男だった。知らなかった～！((藁´∀｀)) 意外な魅力にむふふ！(%!'艸`＠)出先のがちゃがちゃにWiiのがちゃがあったんだけど、２００円だったからやめた。一度やり始めると際限なくやりそうで・・・(>ддд

  2007/12/21

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• 温暖化・・・

  ちょっぴりね、真面目な事を考えてみる。地球温暖化・・・皆様はどのように考えているだろう。チームマイナス６％へ夏場の電力供給いっぱいいっぱいだった事、どれ程の国民が自身の危機として受け止めたかな。電気が止まればありとあらゆるものが止まってしまう。出来る事から地道に始めるのもエコロジーだよね。まめに電気を消す。コンセントを抜く家計にも優しいしね。強制ではなく、出来る事から始めればいい。自分なりのアイデアで。

  2007/12/20

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  ショーの練習

  「縫製はまだ出来ないのか？それに頼んでおいた赤い布は？「すみません。まだ到着していないんです！」「マジで？この間からどうも納品の速さが遅い。何かに妨害されているのかね？もっとも、こんな事考えそうなのは親父かもしれねえけどな。物流に関しては親父のほうがプロだしな。だからといって手をこまねいている様な俺じゃないさ。いざって時の為に布は代用出来るように、前以って微妙な色身の違う布を用意してあるし、数パターンのデザインも考えてある。「まあいいさ！じゃ丹花が縫製している間に、鳳梨（ほうり）ショーの練習しちゃおうぜ！」「鳳梨、姫抱っこ出来る様になったか？」「白雅さんっ！！俺には無理っすっ！！」｡･ﾟ･(*ﾉД`*)･ﾟ･。「おいおいΣ(`oдО´;)新作ショーはもうすぐなんだぞっ！！筋トレちゃんとやったのかよっ！！」「ねえ、鳳梨君・・・それって私が重いって言いたいの？・・・＝( =｀д´= ;)⇒ｸﾞｻｯだから出来ないって！」・・・ｼｮ━━━━━(*｀д´*)━━━━━ｯｸ!! 「染姫さんが怖いっすっ！！」ｷﾞｬｱｧｧｧｧ━━━━━━(ﾟДﾟ|||)━━━━━━!!!!!!「やりますっ！！いや、出来ますっ！！」((( ；ﾟДﾟ)))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ「いいか、手本見せるぞ。こう腰の部分に手を添えて、足をすくい上げるようにして抱き上げるんだよ！お前男なんだから、自身の結婚式の時までに、花嫁をお姫様抱っこ出来る様にしておけよ！」「白雅さん！恰好いいっす！姫抱っこ憧れっすね～！」(´∀｀*))ｧ'`,､ 「おいっ！！(;￢д￢)お前が本番で出来なきゃ、俺がやる破目になるんだぞっ！！」「白雅さん・・・その言い方・・・まるで私を姫抱っこしたくないような、言い方に聞こえるんですけど・・・」(´ω｀ι)「俺もそう想いましたっ！！」'`,､'`,､ '`,､'`,､('∀`) '`,､'`,､ '`,､'`,､「鳳梨君・・・笑いすぎ・・・」|出口|　λ............ﾄﾎﾞﾄﾎﾞ「待てっ！！染姫！誤解だっ！！誤解っ！！」ｷﾞｬ━━━━━━Σヾ(ﾟДﾟ)ﾉ━━━━━━!!「もう行っちゃいましたよ！染姫さん。女心を傷つけた罪は重いっすよ～！」((( ；ﾟДﾟ)))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ「・・・・・・・おい、鳳梨。お前が連れ戻して来い・・・」「えーっ！！爆弾落としたの、白雅さんじゃないですかっ！！」ヵﾞ━━ΣΣ(ﾟДﾟ；)━━ﾝ!!「いいやっ！！そもそもお前が出来ないのが悪いっ！！Σ(`oдО´;)いいか！どう考えても染姫の体重は５○キロだ。バストは○○、ウエスト○○、ヒップ○○だ！お前これくらいの女性抱っこ出来ないとは、男の沽券に関わるぞっ！！」「B.W.Hは余計だと思いますけどね。でも染姫さんのスリーサイズって、そうだったんですね～！」ｧ'`，、'`，、(ﾉ∀｀*)'`，、'`，、「あの・・・何を話しているのか、すごーく気になるんですけどっ！！お二人さん！白雅さん・・・私のスリーサイズ、採寸の時ばらさないでってお願いしたじゃないですかっ！！」ｼｮ━━━━━(*｀д´*)━━━━━ｯｸ!! Σ(OДΟ;)「居たの？染姫？」(ﾟДﾟ;)「居ましたよさっきから！」Σ(`oдО´;)「また、爆弾落としましたね・・・白雅さん！」｡ﾟ(ﾟﾉ∀｀ﾟ)ﾟ｡ァﾋｬﾋｬ「大体お前がぬあぁっ！！出来ないのが悪いんだっ！！」「苦しいっ！！苦しいっすよぉっ！！」｡･ﾟ･(*ﾉД`*)･ﾟ･。「もう！(´ω｀ι)練習しましょう！時間ないんですから～！(>д

  2007/12/20

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  目撃

  布団から頭を出すと、固く眼を閉じたまま、俺の身体にしがみつく。頬が高揚していて、艶めいた表情に見とれていると、染姫の手が両頬を包み込み、引き寄せられて深くキスを交わす。「抵抗ないの？」言葉無く首を横に振る。「いいの・・・貴方だから・・・」閉じた瞳から涙が零れる。今日の染姫は泣き虫の子どもみたいだ。濡れた瞼にキスをすると、口元が微笑んでゆっくり眼を開く。「さっきの言葉じゃなく、貴方が私に抱いている感情で囁いて下さい」見つめる瞳は懇願するような瞳だった。「愛おしい・・・かな・・・」「かな、は要りませんよ」「じゃ、お前が愛おしい」髪を撫でると瞳を再び閉じる。「貴方の全てが欲しいです・・・Can’t　you see how much I love you・・・白雅」ストレートな愛情表現をするんだ。まるで、俺の覚悟を試すような言葉だよな。「解かった。お前の想いに答えるよ」耳元で囁くと、ホッとしたような小さな溜息をつく。うっすらと日が差し込む部屋の中で、傍らの温もりを確かめる。満たされた幸せな時間を共有するのが、好きな人とだったら幸せだよな。浄瑠璃・・・お前は今どんな想いでいるんだろう。俺の裏切り許してくれるだろうか。お前を忘れない為に想い出すから、時々は俺の事も想いかえしてくれよ・・・「今・・・何時ですか・」染姫の問い掛けに、ベットサイドに置いた時計を見ると５時３０分になろうとしていた。時間を伝えると「帰って着替えなくちゃ・・・」小さく呟くとバスローブを手渡してくれた。「シャワー浴びていけば」そう言うと首を横に振る。「早く帰って新しい服に着替えないと。同じ服で出勤したら、皆の逞しい想像の餌食になりますからね」腕を通しながら薄く笑う。ベットから出ようとする彼女の左腕を掴むと、振り返って見つめる。「また後でな、染姫」「はい・・・」彼女からの小さなキスを受ける。「寝癖ついてますよ」薄く笑って髪を軽く撫でて、ベットから立ち上がる彼女を見送る。バスルームで大急ぎで着替える。この時間なら、まだ皆に分からずに帰れるかも。白雅さんと私の関係を、誰にも知られる訳にはいかない。携帯電話で近所のタクシーを呼んで、マンションの裏の路地に、車を止めて置くよう伝える。お金掛かってしまうけど、帰る時間を少しでも短縮させたかった。乗り込んだタクシーの中で、彼の部屋に、ピアスを置いてきてしまったと気がついたけど、もう自身にとって必要のない物。白雅さんにお願いして処分してもらおう。終わった事に心を乱されるのは自分には似合わない。車の中で俯きながら考えていた。「！！染姫さん！！」「今、タクシーに乗り込んだの、染姫さんじゃん。(｡-∀-) ﾆﾋ♪やるね～！朝帰りかよ～！」落ち着いていて大人の女性って感じがする会社の先輩。俺の教育係をしてくれている女の人。憧れを抱いていても、全く相手にされていないけど・・・(´ω｀ι)まあ、俺、彼女いるしな～！(´∀｀*))ｧ'`,､ コンビニからの帰り道に偶然見かけてしまった、染姫さんの秘密。此処のマンションに彼氏がいるのかね。「高そうなマンションだよな。きっと金持ちと付き合っているんだろうな」建物を見上げながら考えた。まだ働き始めたばかりだもん。会社から家賃の補助が出るとはいえ、実家から職場に通っている。少しでも節約して金を貯めて、アパートで１人暮らししたいから。まだklavierが店になる前、３年前は店舗ではなく工房だった。klavierは２店舗目で、ショールーム兼工房として最近スタートさせたばかり。もう１店舗は、京都に店を構えていると聞いている。白雅さんに代わり、他の人が経営している小さなブティックらしい。「工房だけじゃ、海外進出したって言えねぇんだ。やはり店を構えないとな。いずれは工房とショールームも分けないといけないし、安定した量販体制が整うまでは、此処で事業が軌道に乗るのを待つ」その一言で大幅な改装が行われ、半年前にオープンしたのがklavierなんだ。ガラス越しに見える、工房の中で働いている人達は皆若くて、生き生きとしていた。未来に対して、何の希望も抱いていなかった俺は、瞳を輝かせて働いている、社会人の彼らがとても眩しく、羨ましく思えた。此処でなら、俺の居場所を見つけられるかもしれない。喧嘩の絶えない両親の元から逃げたくて、友人達の家を転々と渡り歩いていた時に、出会った工房。此処なら自分らしく生きられるかもって想ったんだ。走り去るタクシーを見つめながら、過去の事を想い返していた・・・ショーの練習へ

  2007/12/20

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  想い出す事の無い様に

  小さくキスを交わしながら、ベットに押し倒される。「白雅さん・・・私の両耳のピアス外してもらっていいですか」言われたとおり外すと、少し上体を起こしてピアスを受け取る。手のひらに乗せたピアスを、じっと見つめて何か考えている。「この間のウイスキー、一瓶頂いていいですか？」俯いたまま小さく呟く。「構わないけど、飲むの？」薄く笑って首を左右に振る。ベットサイドにあったウイスキーを手渡すと、礼を言って受け取って、蓋を開け、持っていたピアスを瓶の中に入れた。「！！いいのかよ！！」「いいんです。もう全部終わりだから。想い出す事もないでしょう」きっぱりと言い切る。ベットサイドに瓶を戻すと、彼女からキスをする。前の男からの贈り物か・・・もしも俺と別れたら、染姫は俺に関するもの全て、捨てるのかもしれないな。このピアスのように。バスローブを脱がしながら考えている。怖いな、女って。「何で苦笑しているんです？」キスを交わしながら、薄く眼を開けて俺を見つめる。「女は怖いなって思ったんだよ。俺も捨てられる時はこんな感じなのかもな」「きっとそうですよ。私決断早いんです。見切りをつけたらさっさと乗り換えます」「怖いね・・・今はそんな事想像したくないもんだ」白くて綺麗な首筋に指を這わせて甘く囁く。「確かにそうですね・・・それにmake loveの時に・・・別れ話は相応しくないですよ」背中に回された手が温かい。「人の温もりって幸せな気分にさせるんだな。お前もそう感じるの？染姫？」「もちろん。人の重みって心地いいです。快楽に溺れなくても、人は人を抱きしめたくなるんですから。きっと母親が、子どもを抱きしめるのと同じなのかも」細いウエストにキスをすると、くすぐったいのかクスクスと笑う。何だか俺まで可笑しくなって、つられて笑う。愛しいってこんな感情なのかな。可愛くて愛しい存在が永遠に側にいてくれたなら、どんな辛さだって、乗り越えていけるような気がするよ。優しい仕草で、愛しむかのように繊細な触れ方をする。瞳を閉じて五感で味わう感じ。何も身に纏わず羽毛布団の中で愛し合う。私の髪を撫でながら耳元で囁く。真っ赤になった表情が可愛くて、少し強引に舌を絡めたキスをする。俺が何を言ったかって？deep kissって、身体が交わる様を想像させるよねって。「少し意地悪な囁きのほうが、官能的でいいじゃないの！」そんな事を平気で言う女。それは俺の母親だよ。「女を愛する時には、言葉と仕草で優しく意地悪な囁きをするのよ！女をがっかりさせるような仕草なんてしちゃ駄目よ！優しく心まで抱いてあげないとね」男みたいで、卑猥な事は平気で言うしがさつだし、女としてはあまり良い所がない。ただ、物凄い美人なんだ。それだけが自慢かな。あと、何でも相談できる部分か。思春期の時には、女性の体の愛し方を懇々と話すんだ。男の仕草と女の求める仕草が全く違うって、染姫と同じような事を言っていた。そんな母親だから、性に関することもとてもオープン。お陰であんまり、女性に幻想出来なくなってしまったんだよな・・・(>д

  2007/12/19

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  元彼なんて・・・

  「二日後に日本に行くけど、お前も行くか？」デッサンの続きを描きながら尋ねる。「お前こっちに来てから、一度も里帰りしてないだろ」そうだった・・・両親の顔も久しく見ていない。でも、今父に会いたくはない。言葉を出さずに項垂れたまま立っている私に、「無理にとは言わない。滞在期間もさほどないしな」「京都と東京に行くんだ。銀座にある、お袋の店の制服をデザインしろって言われててさ。その打合せって事。まあ今後の、東京銀座進出の下見も兼ねているんだけどな。アジアで一番魅力ある一等地だ。是非おさえておきたいからな」夢のような話にドキドキする。「叶えましょうね。klavier銀座店の進出の夢」「ああ・・・」「お前座ったら。あ、俺温かい物入れるって言って、ビール飲ましちまった！(>д

  2007/12/19

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  拘り

  彼女が風呂に入っている間、俺は近所のコンビニで３５０ｍｌ缶のビールを４本と、女性用の下着と明日の食パンを購入する。顔なじみの店長が俺の顔を見て、小指を立たせ「お前のこれのかっ！！」(｡-∀-) ﾆﾋ♪Σ(`oдО´;)「ちっ！からかうなっ！！どうでもいいだろっ！！」言いながら顔が赤くなるのが解かった。否定すればするほど、店長はにやにやしやがるっ！！=ｬ=ｬ=ｬ=ｬ=ｬ=ｬ=ｬ=ｬ=ｬ(･∀･)=ｬ=ｬ=ｬ=ｬ=ｬ=ｬ=ｬ=ｬ=ｬ「あーやだやだっ！！中年のエロ親父っ！！」そう言ってレジ袋を受け取ると、またニヤつきやがったっ！！Σ(`oдО´;)「白雅って硬派なイメージがあったから、女性の下着なんて買ったりしないと思ってたよ」「そうなの？俺仕事がアパレルだから、女性の下着見ても全然平気だぜ！第一コンビニで売っているような下着に、男心をそそられるような、大人下着なんか売ってねえじゃん」「俺がデザインした下着の方が、余程そそられるぞ！(´∀｀*))ｧ'`,､ 店長の１０年下の、若い母ちゃんにつけてもらったら！」(｡-∀-) ﾆﾋ♪「そりゃあいいや！'`,､'`,､ '`,､'`,､('∀`) '`,､'`,､ '`,､'`,､新作楽しみに待ってるぞ！お前のところの勝負パンツは、うちの女の子達も人気があるからな！可愛いのが出来たら、オーナー権限で此処に置いてやるさ！」「そりゃあ嬉しいね！コンビニに置いて貰うと人目につくからな！是非頼むよ！」「了解」(｡-∀-) ﾆﾋ♪口約束でも、そのように言ってもらえるのは嬉しい。丁寧に仕事をし人脈を大切にして、小さな事から、こつこつと積み上げていけば、必ず周りが評価してくれる。次はどんな作品を作ろうか。そういえば兵役に行っている、プリンスの妻がおめでただったよな。プリンセスにマタニティーを献上出来ないだろうか。上質の綿を使った、動きやすく温かいマタニティー服。そうだ！ベビー服も作れないだろうか。オーガニックの綿で。コンビニを出た俺は、頭の中で次の構想を描き出す。一つの作品が出来上がれば、写真を撮ってブログに載せ、ネットショップのＨＰとリンクさせている。毎日のアクセス総数はまだまだ少ない。もっといい方法はないだろうか。考えながら歩いていたら、マンションに着いた。誰にデザインさせようか。そうだ！ベビー服は丹花(たんか）でマタニティーは正清（まさきよ）に任せよう。正清のデザインは、今までのマタニティーの固定観念を打ち破るような、個性的な作品を作ってくれるだろう。丹花は可愛らしいデザインが得意だ。試作品の赤ちゃん用のパペット、従業員一同に評判が良かったからな。上りのエレベーターの中で思案する。部屋に入る前に腕時計を見ると、１１時１５分。まだ風呂から出ていないだろうな。鍵を開けて中に入る。良かったまだ風呂場にいるみたいだ。ドアをノックして脱衣所に入る。買ったばかりの下着を棚の上に置いて、染姫に一言声を掛けると、「ありがとうございます」との返事。買ってきたばかりのビールを口にしながら、残りを冷蔵庫にしまう。ガラスのテーブルにスケッチブックを置き、今俺がデザインしているサンタクロース服の、デッサンの続きを描き始めた。もっと可愛らしい、セクシーな女性のサンタ服にしたいよな。この服のモデルは染姫にやってもらおう。彼女をイメージして、色鉛筆と２Ｂの鉛筆で描いていく。脱衣所のドアが開く音がして視線を上げると、バスローブに身を包んだ彼女が、こちらに歩いて来た。「お風呂ありがとうございました」少しはにかんだ笑顔で微笑む。「ビール飲むか？」声を掛けると小さく頷く。一番冷えていそうなビールを彼女に手渡すと、礼を言って受け取る。テーブルの上のデッサンに視線を注ぐ染姫。「サンタ服・・・もしかしてこれ、今年のクリスマスのショーで着る服ですか？」「そう。モデルはお前な。俺の独断で決めちゃったけど、サンタ服はお前に似合いそうだ。少し短めの丈で可愛らしくセクシーなサンタ。ショーのラストを飾る大切な役だぞ。丹花は上がり症だしな。肝っ玉の据わってるお前に着てもらう」「肝っ玉・・・(´ω｀ι)あんまり嬉しくないですね・・・女としては」(>д

  2007/12/18

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  同じ素振り

  私と交際していた朱砂は、あんな最低な人間だったなんて！！人を見抜けなかった自分が悪いのよ！私は馬鹿だっ！！悔しくて涙が頬を伝い落ちる。涙を振り切るように、彼のマンションに駆け出していた。傷ついた心を癒してくれるのは、白雅さんしかいない！自分が好きな人に抱きしめて欲しい。昔の記憶も全部消し去って、拭い去って欲しいの！たとえ貴方が弟を心に秘めていても、それでもいいの！彼のマンションに着いた。軽く息を弾ませて部屋の番号を押し、インターホンを鳴らす。「はい・・・」戸惑っているような少し低い声。声を出そうとしても出てこない！何か言わなくちゃ・・・何か・・・女性のすすり泣く声が聞こえる。「染姫か？」壁に掛かっている時計を見ると夜１１時だった。「今、そっちに行く。そこで待ってろ！」エレベーターを使って一階に下りると、ガラスの自動ドアの向こうに人影をみつけた。両手で顔を覆って泣いている染姫。まるで幼い子どものように泣きじゃくっている。自動ドアが開くと同時に、俺の腕の中に飛び込んでくる。伝う涙も拭いもせず。しがみ付く彼女を抱きしめると、小さく嗚咽する。彼女の髪を撫でながら、「こんな時間に女１人で外出しちゃ駄目だろ。しかもこんな薄着で。風邪でも引いたらどうすんだよ？」小さく溜息をつく。「ごめんなさい・・・」「責めているんじゃねぇ。女は体冷やしちゃいけないんだぜ。こんなに冷たくなっちゃっているじゃねぇか！」この寒空の下、薄着で出歩いていたんだろうか。肩に触れると驚くほど冷たかった。「何か温かい物入れるよ。部屋に上がってけ」そう言うと胸元で首を縦に振る。素直で結構。軽く頭を指で突くと自ら体を離す。涙は止まったようだけど、長い睫毛は濡れたまま。人差し指で涙を拭って、胸元に染姫の頭を抱き寄せた。エレベーターに乗っている間も一言も発しない。俺に寄り添ったまま瞳を閉じている。何があったかしらねぇけど、俺で良ければ話は聞いてやるよ。心の中で呟いてみる。エレベーターを降りて部屋に向かう途中で、「晩い時間にすみません」項垂れたまま小さく謝る。「いいさ。明日の準備でまだ起きていたから。それに何となく話し相手も欲しかったしな」玄関の鍵を開け、背中に手を添えて部屋に招き入れた。玄関で戸惑いを見せる染姫。初めて俺の部屋に来た浄瑠璃も、同じ素振りをしたんだったな。「上がれよ。風呂沸いているから冷えた体をまず温めろ。そのままじゃ風邪引いちまう」手を差し出すと俺の手を握り、片足ずつ黒のヒールを脱ぐ。女性の靴を脱ぐ仕草って色っぽいな。一度手を離してヒールを丁寧に揃える。親の躾がわかるよな。こういう仕草一つ一つで。拘りへ

  2007/12/18

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  朱砂で遊んでみようっ！！

  朱砂を表す四字熟語もうね・・・爆笑なんてもんじゃなくて、激笑ったっ！！天の字様、ありがとですっ！！この親父の名前、瞳の色から連想してつけたんですがね、先に脳内メーカー結果でつけたような気がするくらいエ○くて笑えますっ！！エ○は男のロマンだっ！！(｡-∀-) ﾆﾋ♪綺麗な女を見れば抱きたいと想うだろうがっ！！しょうがねー親父だねっ！！((( ；ﾟДﾟ)))ｶﾞｸｶﾞｸﾌﾞﾙﾌﾞﾙ節操ってものはお前の辞書にないのかよっ！！(´ω｀ι)無いな・・・そんなものはとっくの昔にかなぐり捨てた。ド━━Σ(llﾟ艸ﾟ(llﾟ艸ﾟll)ﾟ艸ﾟll)━━ン!!!白雅っ！！早くこの親父を止めないとっ！！｡･ﾟ･(*ﾉД`*)･ﾟ･。早く一人前になってこいつを改心させたまえっ！！ヵﾞｸｩ━il||li(っω｀-。)il||li━ﾘストーリーはまだまだ、ドロドロの愛憎劇を繰り広げていく・・・(｡-∀-) ﾆﾋ♪もう・・・俺嫌なんですけど・・・どこまで俺を陥れていくんだよ・・・この女・・・〓■● ﾊﾞﾀｯずーっと・・・(　ﾟ∀ﾟ)ｧﾋｬﾋｬﾋｬﾋｬﾋｬﾋｬﾋｬﾋｬﾋｬﾋｺﾞｯ!!!ｺﾞﾎｯ!ｺﾞﾎｯｵｴｪｪｪｰ!!!君が一人前になるまで、たくさんの試練がつづく。このお話は親子間の愛憎と、青年の試練の物語である。親父はかなりヒールだけど、経営者としてはかなり優秀です。孤独の中で従業員を護ろうと体張っていますからね！でも言葉が足りない人なので、本心がなかなか周りに伝わらないという少しばかり損な人です。リアルの人間でキャスト考えると、西岡徳馬さんがイメージにぴったりはまったんだな。非情なんだけど、包容力のある大人の魅力のある男性。朱砂のイメージと重なるんですね～！でも、絶対ＢＬなんて嫌だろうな～！((藁´∀｀)) ご本人・・・瞑月のストーリーで心療内科医の翠嵐先生は、真矢みきさんのイメージ。大人の女性って感じで知性と聡明さを感じさせるから。残念ながら、瞑月、白雅、厳にはイメージ重なる人がいない・・・(>ддд

  2007/12/18

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  he is nervous

  「本当に卑怯な人ですね、貴方って！」悔しくても、この男の前でなんか泣きたくなかった。「何とでも言え。俺は自分の欲しいものを手に入れるためには、何だってするし、裏切りだってするさ。所詮人間の世界なんていうものは、立場が上にならないと何も動かせないし、金が無ければ会社だって興せない。男として、力を求めるのは当然だろ？」「もう一つ教えてやるよ、染姫。お前と付き合ったのは、全て先を見越しての事。白雅は長男なのに私の会社に全く興味も示さない。あいつがアパレルの会社を興そうとしているとき、数年後に、原油の値上がりや、中国での染料値上げなどは容易に想像出来た」「白雅は必ず、お前の親父のところに頭を下げに来る。先に予備線を張っておいたという訳さ。お前の親父は、俺と事業でもプライベートでも、繋がりがあるからな。ましてや浄瑠璃を、ここまで育て上げて貰ったという、恩義があるからな。浄瑠璃も親父も、俺を裏切れないのさ!」なんて人なんだろうっ！！「私の気持ちも全て利用したって事ですか？」言葉に憎しみを込める。苦しくて心が押し潰されそうなのに、悪魔のようなこの男は、表情を変える事無く淡々としている。対照的な私達。「その通り。染姫の心が私に向くように演技したという訳だ。初めて会った時、お前はまだ社会に出る前の、世間知らずのお嬢さんだったからな。落とす事など容易いもんだった。お前の心を離さぬよう金もつぎ込んだし、愛する行為だって頭の中に叩き込ませたさ。憶えているだろう・・・先日白雅と愛し合った行為は、俺がお前に教え込んだものだ」「やめてっ！！それ以上何にも言わないでっ！！」耳を塞ぎ固く眼を瞑るっ！！「お前達が私を裏切れば、父親の工房は閉めざろうえなくなるだろう。なぁに、簡単なものだ。銀行の頭取に声を掛ければ融資は止まる。そうなるとお前の親父の下で働く、たくさんの年老いた職人達が路頭に迷うだけだ。さぞかし恨まれるだろうな！お前達親子は」非情なんてものじゃない！この人は人間じゃない！本当にこの人と白雅さんは親子なの？信じられなくて、自身の胸を押さえ俯く私・・・傍らの浄瑠璃を見つめると、彼は唇を噛み締めて黙ったまま俯いている。握りしめた拳が彼の悔しさを物語っていた。この子となら、この悪魔に立ち向かえるかもしれない。もしかしたら彼を倒せる、重要なキーワードを握っているかも・・・心に浮かぶ、小さな希望を見つけた気がして、それを悟られないように、演技をしようと心に決める。彼が私を演技で落としたというならば、私だって貴方を演技で騙してやるわ。この悪魔を倒す為に全力で演じ切ってみせる！「解かりました。貴方のいう事には逆らいません」項垂れて敗北の言葉を呟いている姉の姿。感情を押し殺しているけれど、何か企みがあると察する。「染姫、風呂以外お前のピアス外すなよ。今日からお前は俺の監視下だ。逆らうことは一切許さない。お前達の動向次第で、いつでも親父の染色工房を潰せる現実を忘れるな」「浄瑠璃、今夜はもう遅い。彼女を自宅まで送って行け」「いいえ、１人で帰れます。ご心配なく！寄りたい場所もありますし」きっぱりと朱砂様の申し出を断る姉。きっと白雅の所に行くんだ。切なくなる心を封じ込める。白雅、君に逢いたいです！心の中で小さく呟く。僕に逢いに来てはくれないでしょうね。人一倍プライドが高く、nervousな僕の恋人。今夜は姉の腕の中で、眠りに落ちて行くんですか？君の心を抱きしめるのは、永遠に僕だけであって欲しいのに・・・同じ素振りへ

  2007/12/18

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  頭の中身

  またもこれかっ！！折角だから白雅と浄瑠璃の脳内やってみた。普通過ぎて面白くないド━━Σ(llﾟ艸ﾟ(llﾟ艸ﾟll)ﾟ艸ﾟll)━━ン!!!それにしても白雅の親父、執拗ですね～！ヾ(;´Д`●)ﾉぁゎゎ私がＳだからかっ！！(;￢д￢)いや、わたくしそんなに固執しないはず・・・（多分）しつこい男と顔の悪い、頭が馬鹿な男は触手が動かん・・・（本当よ）何だかんだ言って男を選ぶのは女だと思っているのですが・・・

  2007/12/17

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  Ｆake

  「男としては比べられるのは嫌なものだ。ましてや親子だしな。あいつは母親に似ているから、お前も気がつかなかったんだろう」静かに吐き出される言葉に耳を傾ける。白雅さんの瞳の色はブルー。朱砂の瞳の色はローズ。親子だなんて想像すらしなかったのに・・・何で現実はこうも、苦しい出来事ばかりなんだろう・・・悔しくて固く眼を閉じる。立ち尽くす私に、「そろそろお前の弟に逢わせよう。今の私の恋人であり、従順で賢いラグドールだ。お前以上に白雅の事も知っているぞ。同じ高校だったからな。もっとも私も同じ学校だった事は最近知ったばかりだが」隣室のドアを五回ノックした。ゆっくりと茶色いドアが開かれて、男性が入ってくる。長い髪。長身の体にシルバーのベストと、黒のスラックスの男性。大きな瞳は女性のような印象を抱かせる。この人・・・白雅さんとキスをしていたモデルの子じゃないの！この子が私の弟なの？残酷な現実に眼を背けたくなる。何もかも嘘だって否定したい！容姿は、女性以上に美しいと感じた。伏せた瞳は、薄いブルーで私と似ているかも・・・私の母はノルウェー人。日本人男性の父と恋に落ち、日本に永住を決めた女性が私の母。古い文化にも臆すること無く、あるがままを受け入れる人。「綺麗だろう。名前は浄瑠璃。お前の父と、ロシア人で芸者だった女性の間に産まれた子だ。染姫の３つ年下になる。お前の姉さんだぞ、浄瑠璃。そして私の恋人でもあった人だ」「初めまして、七波　浄瑠璃と申します」差し出される手を、すぐに握れなかった。心を察するかのように、戸惑いの表情で薄く笑い、自身に警戒心が無いと感情で示す。慌てて差し出された手を握ると、ホッとしたような微笑を浮かべた。「初めまして・・・瀬名川　染姫です」最低限の言葉しか出てこない。こんな事って本当にあるんだろうか？私は悪夢を見ているんじゃないの？誰か、今目の前でおきている現実を嘘だって言ってよ！Ｆakeだって言ってよ！ 「お前達２人は私の手駒だ。裏切りは決して許さない。特に染姫、お前は白雅と関係を持った以上、逐一あいつの行動を俺に報告しろ！」！！姉が、白雅と関係を持っている？信じられない現実に眩暈がしそうだ！どこまでも朱砂様は、残酷な現実を突きつけるんですね。僕を、いいえ、父を逃がさない為に！「ノルウェー人の女性と結婚する」恋人だった存在に、そう告げられた俺は、激しい嫉妬に苛まれた。幼なじみでずっとずっと好きだった彼。好きだからこそ支えになりたくて、家業である染め物屋が、倒産寸前になった時も、帳簿には載せられないような資金援助も、融資先である銀行の頭取に揺さぶりをかけてきた。全ては初恋の人間を、俺から離れさせない為に。けれど、産まれた子ども達に真実など言える訳がない。彼を忘れる為に出会った女性、エリザと結婚すると告げた時、何もかも諦めた表情をして、「おめでとう・・・朱砂」苦しそうに俯いた表情に心が締め付けられた。自身の子ども達まで巻き込んだ、俺達の恋愛関係と家族関係。大切な人を護りたいという想いは、あらゆるものを利用し、自身を冷淡で非情な悪魔へと豹変させる。たとえ、白雅に恨まれようと、染姫や浄瑠璃に卑怯者と罵られても、俺は幼なじみのあいつを護る為だけに生きてきた。エリザは私の本心を知る、唯一の女だ。だが彼女も俺から離れて行った。今はもう俺には誰にも縋る相手などいない。寂しさゆえ、人に固執しどこまでも追いかける。本当は空虚感の裏返しだって、十分理解しているさ。心の空白を埋めてくれる、愛しい存在を求めているだけなんだ。he is nervousへ

  2007/12/17

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  抵抗

  「仕事はどうだ、順調か？」「えぇ。お陰様で」そっけなく答える。早くこの空間から出て行きたい。同じ空気を吸っていたくないのに・・・食後のＢowmore１５年、２０世紀ミレニアムをロックで味わいながら、頭の片隅で考えている。察しているんでしょ。私の表情、仕草で。貴方に不快感を表しているんだから。「全く・・・そう嫌な顔するな。お前の為に、折角美味い酒まで用意したんだ。ミレニアムなんてそうそうないだろ。見ろよ！琥珀色の酒の美しい色を」バカラのウイスキーグラスを掲げて、光に透かす彼。グラスの中の氷が澄んだ音を立てる。「お酒の飲み方も、大人の女としての振る舞いも、感情の殺しかたも、何もかも全て貴方から教わったんですね。私・・・」「そう皮肉を込めて言うなよ。お前は可愛い女さ。今でも、関係を持ちたいと思っているんだから。お前さえその気だったらの話だがな・・・」「残念ながら私にその意思はありませんね。平気で何人もの女性と寝る事が出来る人なんて、最低だって思っていますから」強い拒絶。この人には嫌味なんて通用しない。解かっていても言いたかった。人の心を弄ぶようなこの男に・・・苦笑して私を見つめる。灯りを落とした照明の中で、彼の瞳が妖艶に輝く。ハイエナのような瞳で見つめないで！椅子から立ち上がり近づいてくる。体を強張らせると私の頬に手を添える。「染姫、本題に入ろうか」静かな口調でもどこか残酷な響きがある声。動揺する心を押さえつける。「必死に冷静さを装っているな、お前。まあそんなに固くなるな。捕って食うわけじゃないんだ。抵抗する女を手籠めにするような趣味はないさ。もっとも、お前がそう望むなら応じてはやるがな・・・」なんて人だろう！さらりと残酷な言葉を言う。付き合っていたときには、このような言葉を吐いたことは一度もなかった。別れた女だから、平気だって思っているんだろうか。「お前の親父から頼まれたのは、『染姫の知らない兄弟に逢わせてやってくれ』だそうだ」「兄弟？」「そう。お前の知らない兄弟だ。今隣の部屋に居る。お前の父に代わって産まれてすぐ生活面、資金面全てを私が面倒見てきた。お前の弟だ」「弟ですって！」確かに父は女遊びが激しかったけど、外で子どもを作ったという話は聞いていなかった。母も私には何も言わなかったし。ううん、きっと言えなかったんだ！「お前はもう大人の女だ。親父の不貞だって受け止められるだろう。あいつはお前の事心から大切にしていたから、自分で打ち明ける事が出来なかったんだ。代わりに俺が、お前に事実を話す役割を担ったという訳さ」そうだった・・・朱砂と父は幼い頃からの親友同士。初めて紹介されたとき、父は自慢げな顔をして、彼を私に紹介したんだったわ。「いい男だろ！染姫！俺の幼なじみ朱砂だ！昔からやんちゃ同士で、お互いに悪さばかりしていた似たもの同士だ！」そう言って大笑いした父。私は朱砂に一目ぼれをしてしまった。大人の魅力を漂わせる男性。少し疲れたような雰囲気を感じさせ、癒してあげたいと想わせる人。父には内緒で彼に会いに行き、関係を求めたのは私だった。今でもまだ父には秘密のままの、彼との過去。両親にも打ち明けられない、秘密の交際は苦しくて切なかった・・・「奴と俺は、切っても切れない縁を結んでいる。あいつが辛い時には俺が支え、俺が辛い時には、あいつが支えになってくれた。離婚した時に真っ先に駆けつけたのも、お前の親父だった」静かな口調の中に、少しばかりの温かさを感じるのは何故だろう。父に対する感謝なんだろうか？「お前達は、俺と奴がビジネスでも繋がりを持っていると、知らなかっただろう。白雅も知らないとは意外だったがな」！？白雅さんの名前が、何でここで出てくるんだろう？頭が混乱する・・・どういうことなの？動揺して、言葉を発することすら出来ない！心が大きく揺らぐ！！「染姫、白雅は私の息子だ。お前はあいつの父である俺と、息子である白雅と、双方の肉体関係を結んだという訳だ」「今・・・何て・・・」「息子だよ。白雅は」「そうじゃなくて、何故彼と関係を持ったと、ご存知なんですか？」「知りたいか、ならば教えてやろう、染姫！」私を見つめる瞳は、まるで悪魔か鬼神のようだと感じた。「お前にプレゼントしたピアス、何が仕掛けられていると思う？」！！慌てて耳を押さえる！！嘘でしょ！！必死で最悪な事を否定する心・・・「昔の男の贈り物なんて、さっさと捨てるべきだったな、染姫」ニヤリと、口元で意地悪い微笑を浮かべる。「お前のピアスには仕掛けがしてあってな、どこに行こうと、お前の居場所が判るようになっている。場所だけじゃないぞ。会話も全て筒抜けだ！」！！強引に腕を捕まれて、ベットルームに連れて行かれる！恐怖で声さえ出せない！やめて・・・悲鳴を上げたいのに・・・声が出ない！ベットに乱暴に押し倒された！圧し掛かる朱砂の体！「嫌・・・」かろうじて小さく呟く！「染姫、白雅がどうやってお前を抱いたか、再現してやろうか？どんな囁きをお前の耳元でしたのか、俺は全部知っているぞ！」「やめて！！もうそれ以上・・・何も言わないでっ！！」彼を強く突き飛ばす！「気の強い女は好きだね。それにガードの固い女の方が魅力的だ！染姫も俺に夢中な割には、なかなか抱かせてくれなかったしな」何て人なんだろう！私は自分の許容範囲を超えた悪魔と、恋に落ちていたんだ！！いいえ、違う！恋に落ちていたのはきっと私だけ！恋人だと想っていたこの人は、陰湿な悪魔なんだ・・・本性を見抜けなかった、自身の愚かさに苛まれ固く瞳を閉じる！白雅さんごめんなさい・・・心で何度も呟いた。「あいつは良かったか・・・染姫」「意地の悪い問いかけをするんですね！」抗議の視線で強く睨みつける。「えぇ・・・貴方の何倍も、いいえ何十倍も素敵でした。囁きも仕草も、貴方なんかとは、比べものになんてならない位素敵でしたよ！」Ｆakeへ

  2007/12/17

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  皮肉

  仕事中に鳴り響く携帯電話。とっくに消し去った番号なのに、何で覚えているんだろう。出ようか・・・止めようか・・・一瞬悩んで、ううん！出よう！もうこの人は過去の人間なんだから。「もしもし。お久しぶりですね。今更何の御用ですか！」たっぷりと皮肉を込めて話す私。「つれないね！染姫。そんなに邪険にするなよ」電話口で笑う男性。きっと口の端を少し上げて苦笑している。何度も見てきた表情を想い出す。「今こっちに来ているんだ。久しぶりに食事でもどうかと思ってね。お前の親父からの用件も託けられているしな。夜に逢わないか！お前に逢わせたい人物もいる事だし」「父から託けられている事って何ですか！私は貴方になんて逢いたくありません」「そう突っぱねるなよ！お前と俺の仲だろう・・・」「想い出させないで！私はとっくに貴方と縁が切れているんです！」強い言葉で拒絶すると、「お前の親父に教えてもいいか、昔の関係を？」「卑怯ですね。相変わらず！」そう、いつもそうだった・・・人の弱みを握り揺さぶりをかける男性。浮気者で女ったらし。「貴方なんて最低っ！！」頬を叩いて別れを告げたのは一年前だった。「お前の気の強い所今でも好きだね。時間は夜八時。シャトー・イェリングのイェリング・スウィートに来い。フロントには伝えておく。そのまま真っ直ぐ此処に来い」「それは命令ですか・・・」「厳命だ」声に非情さを滲ませる。「残酷な人ですね、貴方って人は」「皮肉を言うお前も可愛いよ。my honey！必ず来いよ！」一方的に電話が切られる。もっと皮肉を言いたかった。ううん！どうせ逢うんだもの、本人の目の前で言ってやるわ！ノックは五回。彼との決まり事をまだ憶えているなんて、ばかよね。さっさと忘れてしまえばいいのに。ドアの前で溜息をつく。逢いたくなんかないのに、勝手な人・・・「よう、来たか！」人懐っこい笑顔だわ。私の好きだった人の微笑み。でもね、もう想い出したくないの。私以外にも、何人も女性がいるんだもの。最低な浮気男なんだから・・・部屋に招き入れる彼。「エスコートの仕方は相変わらずお上手ね」皮肉たっぷりに言葉に出すと、傍らで苦笑する。少し低い声で笑う５０代の男性。自分の魅力を知っている、大人の男。囁きが上手で女の扱いをよく知っている。名前は朱砂（すさ）彼の瞳は、女を虜にする魔性の輝きを放つ。名前と同じね・・・心の中で呟く。「染姫は相変わらず美しいな。お前、好きな男出来ただろ？」「貴方には関係ないです！」思わず睨みつけると、少しオーバーに肩を竦めて「やれやれ、つれないね、過去の男にもう少し優しく接してくれよ」背中から手が離される。「父から、託けられている用件って何ですか？」言葉に棘を込めて言い放つと、「まあ、それは食事の後でゆっくりとな」優しげな表情の中に企みを感じさせる。なんだろう・・・とても嫌な予感がする・・・抵抗へ

  2007/12/16

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  creator

  「白雅さん！ちょっといいですか？」デザインを描いている彼に声を掛ける。「ん・・・ちょっと待て・・・もうちょっとレースが欲しいよな・・・」独り言を呟いている。デザイン画を描いている時の彼は、独り言が多い。一旦気持ちを口に出し、耳で聴いて再び頭に入れる。そうすると、よりイメージが明確になると言う。「デッサンにはあまり時間を掛けず、インスピレーションで描くのが白雅流！でもあまりデッサンは得意じゃねぇ」苦笑した顔からは、彼にも苦手なものがあると感じ取る。「わりぃ！わりぃ！出来たかっ！」「はい。デッサン通りに仕上げたんですが、指定の色を変更してあります」「カラーを？ふーん！・・・いいんじゃない！イメージよりいい感じだ！蒼より水色にしたほうが、周りのラインストーンが映えるな！」彼のデザインでも、「具現化する時に、もっといいと想えるようなら変更ＯＫ！」それが白雅さんのやり方。「１人で考えて自分のイメージだけに固執すると、面白みがないし皆で作り上げたという達成感が味わえない。だからどんどんアイデアを出せ！客が納得がいくような製品を作る為に！」白雅さんの言葉に奮起される私達。そう。此処は、皆が作り手という若い職人達ばかり。世に出回るデザインに魅力も無く、無機質に多く生産される製品には無い、優れた一点物のような製品を、大量に手頃な値段で販売したいという、ＩＫＥＡのような経営理念。まだ２０歳の年齢の白雅さんが、経営者になろうと思ったのは、日本でＩＫＥＡに出会ったからだという。店に足繁く通うのは、起業したいと思った原点を忘れたくないから。「常に最先端の商品に意識を向けて、自身を奮起させていきたいんだ。成長が止まれば客は離れる。世の中は甘くない」「自分のイメージ通りの欲しい物が、安い値段で手に入ったら嬉しいだろ。それがきっかけで色んな物を作ったさ。アパレルとジャンル外の人間達とも手を組む時だってある。新鮮なアイデアは、他ジャンルから、貰う事だって多いんだからな」まだ駆出しのcreatorの私達。切磋琢磨しながら服やバック、装飾品を、一点一点丁寧に試作する。自分達の作った商品が必ず、社会の人々に受け入れてもらえると、願い信じる。それが、仲間達と共に何かを作りだすエネルギーとなり、くだらない他者の批判すらも最小限に受け止められるのは、有能な経営者がいるからこそ。白雅さんは代表者だけど、私達職人の考えや提案を、頭から否定せず受け止めてくれる。それが、社会という厳しい現実に出たばかりの、２０代前半の成人にとってどれだけ嬉しいことか、klavier（クラウ゛ィア）で働く従業員は嫌というほど知っている。「少数精鋭。これがklavierで働く、職人達の共通意識だと思ってくれ」白雅さんの毎朝のミーティングの言葉、三年経った今でも変わらない・・・皮肉へ

  2007/12/15

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  ハット作成中

  ただいま作成中のハットをちら見せです～！((藁´∀｀)) お世話になった方にハガード特製ハットをプレゼントですわ～！装飾もするのでもうちょっとお時間頂きますね～！フェルト製です～！パンツ同時進行ですわっ！！ｱ-ﾋｬﾋｬﾋｬ｡･ﾟ･(壺ﾉ∀`)ﾉｼ☆ﾊﾞﾝﾊﾞﾝﾊﾞﾝ背景ビロード素材だから、全然解からないわね～！まいっか！こんな感じでアイロン台の上でちくちく作成中！((藁´∀｀)) 手縫いだから時間が掛かる事掛かる事っ！！あ、ハットの内部には眼を向けないで下さい～！(´ω｀ι)見ても見ぬ振りして下さい～！｡･ﾟ･(*ﾉД`*)･ﾟ･。だめだめだから～！レース欲しいわ～！まとめて安く売ってないかしら～！オルファのロータリーカッターとグルーガン。グルーガンは一台有るととても重宝ですわ～！今回も多用しました～！紅緒と染姫。ちょっといい感じでしょ～！(｡-∀-) ﾆﾋ♪お話は夜更新します。夕飯の買い物いかなきゃー！めんどいわ(>ддд

  2007/12/15

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  おいたしすぎですっ！！親父っ！！

  本日もストーリーの続き考えながら、写真撮っていたんですがね～！なんだかね、とんでもない事になりそうなのですね～！(´ω｀ι)現実だったら許せんような・・・こんなのがパートナーだったら苦労するだろうな～！なんて思わせてしまう、どうしようもない親父っ！！なんて名前をつけようか思案中。私信・・・天の字さま～！パンツこんな感じのトランクスですわっ！！お色はお任せでよいかしら～！おいたが過ぎる親父のパンツ姿だっ！！ちなみに後姿である。前から撮るのはパンツとはいえ、抵抗が・・・(´ω｀ι)何言っちゃってんでしょうね！｡ﾟ(*ﾟ´∀｀ﾟ)ﾟ｡ﾌﾞヮｯﾊｯﾊｯハｯ八ｯ八ｯﾉヽｯﾉヽｯﾉヽｯﾉ＼ ｯ/ ＼そうそう！微笑みの白雅撮れたので、載せちゃいます～！浄瑠璃のアイも、白雅がつけていたアイと変更しました！某のブルーって箱に書いてあった。ライトスレートより薄いです。もう一枚魅惑の微笑み～！(・∀・)ﾆｬﾆｬ追視っていいな～！この色、白雅に決定です！リアル息子がね、修二と彰の青春アミーゴの替え歌「タイシンアミーゴ」歌うんだよ～！面白いんだけど笑えないっ！！リンクは不謹慎なのでやめとくけどね。建築業だもん、なお笑えない～！(´ω｀ι)制作品ちくちくぬいぬいしております～！暫しお待ちを・・・(>д

  2007/12/14

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  男の涙

  まるで溶けてしまいそうな、甘い表情をする。耳元で聞く堪えた小さな喘ぎ。抑制している感じが、かえってそそられる。「上手・・・ですね・・・」途切れ途切れに囁かれる言葉が艶かしい。「上手いのか下手なのか、自分じゃわからねぇ・・・」小さく呟いて彼女の唇を塞ぐ。「俺の仕草で、お前が快楽に溺れる姿見てみたい・・・」耳元で囁くと、「それならこうですよ・・・」俺の右手を取って自身の腰の少し下に導く。「もっと密着させないと・・・駄目です・・・よ・・・」抑えた囁きが小さな悲鳴に変わる。身体の更に奥に導かれる感覚。心地よさをとっくに超えた、強烈な刺激を与えられたみたいで体が震える。深く溜息をつくと、眼を閉じたまま俺の髪を梳く。右手が首の後ろに回されて、左手は俺の腰の少し上に添えられる。密着感が更に増して、彼女の声が少し大きくなる。きっと此処なんだ・・・快楽の場所は・・・泣き出しそうな表情に見える。愛しさが込み上げて首筋にキスをして、「お前の表情凄く淫らで綺麗だ・・・」少し意地悪な囁きをする。体に添えられた手が爪を立てる。抗議の仕草だ。「駄目じゃん染姫、もっと溺れないと・・・囁きが気にならないくらいに、夢中にならなくちゃ・・・」まるで自身を煽っているみたいだな。俺もお前と一緒に、快楽の闇の中に堕ちていこう・・・心地良い疲労感が残る体を横たえて、体を抱き締める。抱き合う前にシャワーを浴びてもなお残っているＣhristian Ｄior　poison　官能的な香り。「いい香りだな。こういうのに弱いんだよな、男って。いつか香水も作ってみたいよ！男女問わずつけられるような、unisexの香水」「そうですね。完成したら皆でつけて街を歩きましょう！街にいる人が振り返るような、官能的な香水を漂わせて・・・」同意してクスクスと笑う。可愛い奴・・・「私帰りますね」体を起こそうとする彼女を抱きしめる。「側に居てくれよ・・・頼むから・・・」どうして・・・問い掛けたい気持ちを抑える。私だから引き止めてくれるんですか、白雅さん・・・固く眼を閉じた瞳から涙が滲む。女の涙が男にとって武器ならば、男の涙だって女には強力な武器ですよ・・・ずるいですよ・・・泣くなんて・・・心で密かな抗議。人差し指で優しく拭う。胸元で彼の頭を包み込む。私、母親になったみたい。身体の大きな、繊細で、少し口の悪いこの年下君の母親に・・・いつの間にか眠ってしまったんだろう。眠りに落ちていた時間は、さほど経っていない筈。五分だったんだろうか、それとも３０分位だったのだろうか。彼女は起きていて、目を覚ました俺に微笑みかける。「もう少し寝ていたらどうですか。まだ５時ですよ」酒がまだ残っているぼんやりした頭。「眠るには少し明るいぞ。それに腹が減った・・・」「同感。お腹空きましたね。私達、昨日お酒ばかりで、おつまみも殆んど食べていないんですもの。あまり褒められた飲み方じゃないですね」「俺、何か買ってくる。その間シャワー浴びちゃえば！リクエストはある？」「ご飯が食べたいです。お箸の国の人だから」「俺もお箸の国の人だよ！」２人で小さく笑う。ベットに横たわったままの染姫の頭を撫でると、優しい微笑みを浮かべた。全くあいつは、幾つになっても私に反抗してばかりだ。余程、母親と離婚した事を恨んでいるらしい。白雅を経営者に育て上げる為に、沢山心血を注いできたというのに。誇り高いところは、妻とそっくりだな。タバコを吸いながら離婚した妻を想い出す。綺麗な髪色、男のようなさばさばとした性格。美しい容姿に心惹かれた女性。自身の魅力をよく知っている、駆け引き上手な大人の女だ。彼女の経営する英国風のバーは、連日在日英国人で賑わっている。俺は客の１人だった。一目惚れ。そんなのある訳がない。そう思ってきたのに、心を奪われた俺は、連日連夜足繁く店に通った。口説くのに３年掛かった。金も宝石にも見向きもしない不思議な女。彼女の趣味は結婚してから知った。棚にはたくさんのコミック。しかもみんな腐ばっかり。(>ддд

  2007/12/14

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