世界の検索エンジンはグーグル・ヤフー・マイクロソフトの米系3社がほぼ独占しています。将来、検索が情報家電・医療分野などから日常生活にまで浸透するのは間違いありません。
私たちが何気なく検索している裏では、熾烈なネット業界での覇権争いが続いています。
日本のネット企業は勢いに押されてグーグルに頼っています。日本独自の検索エンジンと思われている、インフォシーク楽天・ライブドア・ニフティもグーグルを使っています。
グーグルは検索エンジンで最も成功した企業です。
グーグルの検索を用いていたヤフーは危機感から提携を解消し、米法人と協力して日本語に適した技術を開発して使用しています。
マイクロソフトは、ネット業界での覇権をグーグルに握られることを避けるため、2004年からの自社開発につながっています。
gooを展開するNTTレゾナントは停滞し、グーグルのようにうまく儲けられずにいます。
検索技術は将来はPCだけでなく、携帯電話をはじめ多くの日常生活での活躍の場面が予想されています。
ともかく世界的に覇権を握る米系3社に国産をひとつの企業で割り込むのは至難の業です。
マイクロソフトは本年度、検索後術に千三百億円を投じます。対して日本企業はせいぜい十億円程度。
そこでこの国家プロジェクトになったわけです。経産省は来年度新規に五十億円を投じ、さらに技術集約を図ります。金額的にはしかしまだ米系3社にはるかに及びません。
日本企業をうまくまとめられるかどうかが、鍵になります。さてうまくいくかどうか。