規格上はシリアルATAは現在最高の300MB/Sですが、ハードディスクの現実の転送速度は大体80MB/Sくらいです。この速度はシリアルATAの前の規格でも150MB/Sなのでそれでも十分な速度ということになります。ハードディスクに革命的な機械的工夫がされない限り、今の規格値は出そうにありません。当分はハードディスクに関しては買い替えを考える必要はありません。
ただ規格が先を行くことには、技術が先を行くよりはいいことです。技術が先を行くとメーカーは独自規格を出して市場を混乱させることになります。IEEE1394などはその例です。規格編成が遅れたため、アップルはファイヤーワイヤーという名前で規格誕生前に実用化してしまい、その後は企画が決まってもソニーは”I-link”と読んで差別化をやるし、一般的な通称は”DV端子”ですし、これを同じものと認識しているユーザーはどれくらいいるでしょうか。
メーカーが独自先端技術を製品化してしまうと多くの場合、差別化などで囲い込んだりしてあまりいいことはありません。
また規格値を実速度のような宣伝文句も問題です。下の外付けe-SATAハードディスクは明らかに規格速度で注目を引いていて問題です。またカタログ性能だけで実速度を掲載しているところは少数ですね。ある程度割り引いて見る必要があります。