大統領の息子
過去の男シリーズの第一弾を今日は買いてみたいと思う。第一弾を華々しく飾るのは、アフリカ某N国大統領の息子である。注意:モラルの高い方は、これ以下を読むのはお控えください。出会い編時は数年前、昔からの悪友ルミコ(仮名)が元アメリカプロボールの選手ボーラー(仮名)と出会った。ルミコはとりあえずボーラーと友達という関係をキープしていて、ある週末BROWNSというクラブに入りたかったのだが、BROWNSの土曜のコネがなかったため、このボーラーに頼んだ。その当時BROWNSの土曜は黒人セレブやサッカー選手が集まるposhで大人なhiphopとR&Bクラブとして有名で、入るのもゲストリストオンリーだった(ロンドンのクラブのエントランスは非常に厳しくイケてるクラブはほとんどゲストリストオンリー)。入場料も中で買うドリンクももちろん馬鹿高い。今現在はBROWNSはもう過去の栄光であって、今旬なのはARTICA、ちょっと前はCHINA WHITEといわれていた。そういうクラブでは、金まわりのいい黒人男が派手にモネ(たまーーにクリスタル)のシャンパンを飲んで金を使い、そんな男達を狙うお約束のDIORのバックを小脇に抱えたGOLD DIGGER女史達も沢山見ることができる。ISLEY BROTHERSのおっさんのような脂ぎった男に、カメロン エレクトラのような美女という、いかにも金の匂いを感じさせるカップルや、TVでお馴染みのサッカー選手がいつものユニフォームを脱ぎ捨て全身グッチでキメまくってベンツをクラブに横付け、というような、なかなか濃い人間模様も観察できる場所である。そのBROWNSにボーラーにゲストリストをお願いしたら、彼自身は今夜は出かけないが友人2人がBROWNSに出かけるので、彼らと一緒に行って来いという。彼らと行けばエントランスもおごってもらえるだろうと期待して、最寄り駅で待ち合わせることにした。最寄り駅から待つ事10分、ピッカピカの黒いスモークの貼ってあるBMWのX5とかいうSUV(ランドクルザーBMW版みたいなやつ)が、ジャジャーンと表れた。最寄り駅からBROWNSまでは徒歩2分。週末の夜このエリアででパーキングを探すのは至難の技、先に車を駐車してから徒歩で迎えに来ればいいのに、ジャジャーンと車を横付けするあたり、いかにも黒人らしい見せびらかしかただ。車を見せびらかす必要があっただけあって、チンケな男2人が中から出てきた。デブ&ヤセ登場。デブのほうの名前は小錦(仮名)。デブなのをコテコテHIPHOP系のダボダボの服で隠し(でもオッパイ浮き出てる。笑)、額に汗がにじんでいる。この小錦、ギャグのセンスは抜群、吉本のお笑い芸人のように、よく喋る。ヤセのほうの名は地味男(仮名)。地味男、非常に地味だか、このBMWを運転しているあたり、この車の持ち主らしい(が、油断は禁物。友達に無理矢理借りただけかもしれないし、小錦の運転手かもしれない)。自己紹介を簡単にして、BROWNSに向かう。小錦と地味男、微妙にアフリカ某N国のアクセントがある。ブラウンズのエントランスで、この2人が私達に入場料を払え!と言われたら寒すぎ!と心配しつつ(過去の様々な経験からどこまでも心配性な私。笑)、エントランスに到着。エントランスの長ーい行列にも並ばず、いきなり顔バス。やるじゃん、小錦!!!入場すると、小錦、奥の方のDJブーズにガンガン歩いていく。小錦、実は今夜のDJだった。ああ、どうりで顔パスね、納得(今後のために小錦と交流をはかろうと心に誓う)。取り残された地味男と私達。地味男、顔をよく見ていると、セン マサオほくろが顎にある!!!痩せているので若くみえるが、センマサオほくろといい、肌の艶といい、実はおっさんらしい。サックと年はいくつか聞いてみる。地味男、素直に37と言う。37の割に若いじゃーんと思う反面、いい年してこんな所で小娘つかまえて何やってんだ、おっさん!とも思う。地味男、酒をおごってくれると言う。ルミコはカクテル、彼はビール、私はオレンジジュース(私は見かけに似合わず全くアルコールを飲まない)をオーダー。お会計30ポンド(6千円)、チャリーン。日本から来て日が浅いルミコがのけぞる、「げー、ドリンク3杯、6千円?!高すぎー!ちょっと彼が去る前にたくさんおごってもらおっと!」どこまでも、ガメツイ、ルミコである。地味男、非常に大人しく、ニコニコしていて、もの腰柔らかな喋りかたをする。こいつホモ??いや、違う。ホモにしては、会話ツマラナすぎ&モサすぎ!彼の皮ジャケットの内側のタグがちらりと見える。ドルチェ&ガッパーナ。裏地はお約束の豹柄である。ああ、こいつ金持ちじゃーん、とルミコに日本語で言う。地味男に職業が何か聞いてみる。地味男、自分はミュージシャンだという。しーーん。あんた誰?見たこと無いよ、と心で思うが、自称ミュージシャン、自称デザイナー、自称DJなんてロンドンには山ほどいる。大切なのは、彼がBMWのX5を運転していて、馬鹿高いドルチェ&ガッパーナ(注:セカンドラインのD&Gじゃなくて本物のほう。ここポイント)の皮のジャケットを着ていて、1杯平均2千円のドリンクをおごってくれる事であって、せんまさおホクロでも、そんな洒落たジャケットを着ていてもモッサイことでもなく、自称ミュージシャンでもない。一応どんな音楽のタイプのミュージシャンが聞いてみる。ソウルフルな感じ、あー説明が難しい、と笑顔で答える。彼はHIPHOPもR&Bもあまり好きではないという。じゃあ、なんでこのクラブに来たんだ、地味男?!いろいろ、喋ってるうちに地味男、友達にちょっと挨拶してくると行って去っていった。地味男も戻ってきて、一緒に踊ろうという。嫌な予感は的中。地味男、ピョンピョン跳ねるような不思議な踊りをする。一緒にいて非常に恥ずかしいが、温厚な彼の笑顔に負け(=彼の運転していた車に負け。笑)、踊りにつきあう。結局、この後、地味男&小錦と喋ったり、他の男としゃべってりして、途中でクラブがだれてきたので、子錦、DJの仕事のため最後までいなければいけないと言うので、ルミコ今後のために小錦の電話番号をゲットし、お先に失礼した。続く