仙燐眼

ふっと今日思い出すことがあった。

私が司法書士事務所に勤めて始めた年
この出会いは私にとって大きかった。

丁度勤めた頃の先生はまだ、開業して5年だった。

小さな事務所で私のほかもう一人午前中のみのバイトの子がいて僅か3人だけの事務所だった。
（今は自社ビルまで構えてかなり成功してらっしゃる）

彼は仕事の合間でよく自分の歩んできた
青春のことやら、それまでの苦労について
勝手にしゃべりまくった。

先生と名のつく人がこんなにプライバシーとも思える話を私なんかにするのも随分不思議だといつも感じていた。

でも、
その理由は後で分かった。

彼は離婚していたという話だったが、
実は離婚届けはずっと出さずにしまいこんで
別居中のままだった。

月に一度だけ子供さん含めて家族で会うように取り決めてるというのが後で分かり、
それ以来、
娘さんたちの話も随分聞かされた。

私が退社した後に
やっと離婚届けを出したという事で、
この時期に先生も先生なりに悩み、迷い、
ストレスを溜め込んでいたんだろうな、と思った。

で、
私が先生の愚痴の聞き役だったのかな。


実は彼の紹介で一度だけ
田島陽子さんの講演会に行ったことがある。

そんなに気乗りするものでもなかったが、
先生からのお勧めだから・・という事で後で感想も聞かせてという事だったので
先生の代わりに行ったという感じだった。


でも
思いの他に感動してしまった。

彼女の印象は法政大の講師をしながら
テレビでフェミニストについて豪語しながら
男に怒りまくる強い印象で
ちょっとお笑いも入ってる気がして、
私は彼女が長く母親からの共依存にさいなまれていた、
とは全く思いもつかなかった。

講演では、相変わらず強い口調で
語りまくっていた。


※自分への目覚め！！

フェミニズムに目覚めなければ
本当に自立したとは言えない！！※


彼女が幼い頃
母親が病気で苦しみほとんど歩けない状態だった。

母親は自分が外で歩き回りたいし、いろんな活動をしようにも何も出来ない状態に腹を立て
その矛先を娘の田島陽子に向けた。

毎日学校から帰宅すると
母親からの猛スパルタ教育が強いられた。
国語の教科書は最後のページまで丸暗記させられた。

少しでも間違えると
竹の定規で太ももをたたかれた。

母親は
「女性であってもこれからは学問をしていかなければならない、何か社会に出るような力がなかったら、
自分のように病気になっても何もせずに何も出来ないまま我慢するしかないのだ」
と言った。

そして
常に
「女はこうあるべきだ」
という意識も植え付けられたそう。

彼女は長い間
その枠から離れることが出来なかった。

大学院に在籍する頃も
ミニスカートにピンヒールを履いて
女性らしく優しい笑顔を誰にも向ける人だった。
そして知識ある女性を目指し続けた。

しかし、

何か違う。

絶対に自分ではない。

自分の生きたい姿はこんなんじゃない・・

そんなジレンマの末に変わってゆく。


母親の前で初めて

「もうお母さんの言うような女性にはならない。」

と断言してから
やっと吹っ切れたとのこと

これは確か30代半ばだったはず。

そんな年まで彼女はずっと苦悩していたとのこと。

彼女の講演は
自分の気持ちを大事にしましょう、という内容だった。
殻に閉じこもってしまっては
何もスタートが出来ない。

自分への目覚め。
本当に自分が感じることをそれを自分で認めてあげよう。
そして自分をスキになりましょう。
それがフェミニズムです！！と。

講演を聴いてる間、
涙がポロポロと出たのを覚えてる。

強く背中を押された感じ。

そんな印象だった。

内容は全然違うものだったのに、
誰にも話したことのないことをまるで理解されたような気がした。

そして吹っ切れた。

私は正しいんだ。

それから
何だか自然に自分の事を語れるようになったな。

そーー、そーー。
なんで急に思い出したかっていうと
この年がね、
私の救いの星が来た一年だったのです。

しかも田島さんの講演に行った月も同じ星が滞在する月でした。
自分に何かを起こすきっかけの素敵な出会いが
プレゼントされるまさにその年でその月でした。

無意識のうちだったのに
結局は星の流れ通りに動かされてるのねぇ、
ってウナズキマンでした（ふるっ）

ん～～～、
という事は私の○年後も結構楽しみな人生かも～～～♪

まぁ、あと一回だけしかないんだけど、
まだ、先だけど、
やっぱし、素敵な出会いにすごい期待だな。。

今は全然ブーーーな年だけど、
そんな年が先にあるってことは
それに向けて今は目指すというのが良いのですね。
人生捨てたもんじゃないのよ。

10年～12年に2回は良い星が誰にもあるのです。