仙燐眼

自分をしっかり持ってる人はどんな人かっていったら
他人を頼らない自立した人を想像するかな。

それゆえに・・・

「上手に甘えられる人」が主体性の持ち主だと言われると
ちょっとかけ離れてるようなイメージになってしまうかしら・・

でも
実際に、他人に一切頼らずに「自分」を持てる人なんていない。

もし他人に一切関わらず
「自分は自分」と思える人がいるなら
それは「自立」ではなく
単に「孤立」かもしれない。


自分は自分なのだ、と感じられるためには
「他人と違う自分」と「みんなと同じ自分」の両方をバランス良く持つことが必要。

うまく他人に甘えられない人は、
「他人と違う自分」を周りが受け入れてくれないと思い込んでるし
他人に甘えるほどの自信を持っていない、と言ってもいい。

逆に言えば

人に甘えるためには、ある種の自信が必要

つまり上手に甘えられるからこそ、自己主張もできるということに。

そして、ある程度相手の気持ちを読んでるからこそ
自分の意見も堂々と言えるわけ。

もし、相手の気持ちもおかまいなしで
言いたいことだけ言っていたら、誰も受け入れてくれないでしょう。

だから適度な「間主観的なかかわりあい」は大切

お互いに助けあえる関係とは、決して後ろ向きではなく
甘えられるというのは
他人の気持ちを認めた上で自分を出せるということでもあって。

現代社会に「人間関係の病」が増えてるのには
こうした「甘え」がいいものであると思われなくなった風潮もあるのでは？？

人に頼るのが悪いことで
自立した人であるほうが素晴らしいという考えが広がり
却って「自分」を出しにくくなったとも・・

でもこれだけでは健全な関係は築けない

他人に寄りかかったりするのは悪いことばかりではない
ギブとテイクがあればそれで成立する

お互いにいい意味で相手を利用しながら
生きていくのが
健全な人間像であると言っても過言ではないかも。

お互いに許せる範囲の「わがまま」を言い合い
ある程度の迷惑をかけ合える
「もたれあいの関係」のほうのが、安定した心を保つと。

DVや共依存、だめんずたちも
この心の仕組みを考えたら・・あ、間違ってた、なんて。

たった一人で重荷をしょいこんで
均等を欠いてしまうことになるなかれ。

甘えられないお付き合いは自没化の入り口かも。