【機器修理】SONY PS-Q7 レコードプレーヤー
今回の修理は、「SONY PS-Q7 レコードプレーヤー(1982年頃)」だ。 何と言っても小サイズが特徴だ。小型ながらダイレクトドライブ方式やフルオート機能を内蔵しており、当時のSONYの意欲が感じられる一台だ。[SONY PS-Q7 レコードプレーヤー] [LPジャケットの3分の2サイズ][LP盤を再生時の様子] [FMトランスミッターを搭載。レコード再生信号をFM電波で送信] この機種は、部品取り機を含めて計2台で修理依頼をいただいたのだが、結局修理できたのは部品取り機の方だった。 因みにこの機種には、初期型(1982年以降)と改良型(1983年以降)が存在するようだ。 今回紹介するのは、初期型(1982年6月製造)の方だ。■主な故障と原因 スタートボタン押してもアームが移動しない → ベルト劣化。プーリー位置ずれ等スタートボタンを押しても自動的にアームがインしない → リード・イン・ラッチ破損アーム動作や針降下位置が異常 → 自動針降下位置調整プレート破損ねじ穴破損箇所多数 → 経年劣化(ストレス・クラック) ■修理 元々、部品取り機として提供いただいた機体で、電源投入すると、勝手にローターが回る以外は何の動作もしない状態。レコードの出力信号も無い。 分解して状態を確認する。プラスチックカバーに、ねじ穴の亀裂が多い。これは熱溶着と補強テープで補修した。 針信号線が切断状態。後に再接続。接続箇所がプリント基板に色名で記載されている。青線と緑線は同じ箇所に半田付けする。 アームブロックを取外すと、既にゴムベルトが脱落状態。 ゴムベルトを製作・交換。モーターに直接電源を印加すると、アームメカが動作することは確認。 ただし、この時点では、レコードプレーヤーとしては、正常に機能しないことも確認。 アームブロックを更に分解し、「針降下位置調整プレート」 の破損を確認。補強に鉄心を追加して補修。 更に「リード・イン・ラッチ」 の破損も確認。熱溶着+熱溶融樹脂で補強補修。初期型は写真のようにプラスチックの板ばねだが、改良型では金属コイルばねに変更されていた。 主に以上の修理で一通りの機能回復を確認した。この後、回転数やゲインなどの電気的調整、針圧や針降下位置などの機械的調整を実施。 その他各部を点検・クリーニングして組戻し。動作確認後、エージングを実施し、作業完了。 --- 分解清掃修理した や や を出品中 --- ★【オークション】整備済みラジカセ・ミニコンポ★ ♪ あの頃の懐かしい や や を もう一度 てみませんか 音楽と一緒に 懐かしい思い出が甦ります ♪ ☆ラジカセ・ミニコンポの【修理相談】はこちら!☆