【機器修理】Panasonic RQ-SX70F 携帯カセットレコーダー
今回の修理は、「Panasonic RQ-SX70F 携帯カセットレコーダー(発売日:1996年7月)」だ。FM/AMラジオチューナー、カセットテープへの録音機能を搭載。しかも、ガム型充電池とアルカリ乾電池を併用することで、連続再生36時間、マイク入力での連続録音20時間を実現した一台だ。 [Panasonic RQ-SX70F 携帯カセットレコーダー][乾電池ケース(RFA0617-H)を装着した状態で撮影] 因みにFM/AMラジオチューナーの感度と機能が優れる。 AMはフェライトバーアンテナを内蔵。FMはヘッドホンコードをアンテナとして兼用する。また、オートエリアバンクを装備するため、地域番号(大阪圏24、東京圏11など)を選択するだけで、放送局がプリセットされる。更にラジオ放送のテープ録音も可能だ。アルカリ乾電池で29時間ラジオ受信可能とのことだ。 さて、当該機は 「モーター音はすれど不動」 ということで修理のご依頼をいただいた。■主な故障と原因 TAPE巻き取り不良 → 「ギア押えバネ保持部品」の劣化破損(亀裂)TAPE走行不可(モーター音あり) → ゴムベルト(2種)の劣化TAPE再生が不安定 → ピンチローラーの若干の劣化■修理 修理に必要な交換部品の大半がメーカー供給終了となっているため、部品の流用や補修、製作が必要となる。 本機種は、1995年9月以降の発売モデルなので、AR10系メカを搭載している。 キャビネットを取外して直ぐに、このメカ特有の「ギア押えバネ保持部品(黒色のワッシャー状の部品)の劣化破損(亀裂)」を確認した。[黒色ワッシャー状部品)の亀裂(補修前)] メーカーの部品割り当てすらない部品で、補修も困難なことから、従来は中古機から良品を探して交換修理していた。 今回、補修に 「耐振動性瞬間接着剤」を試したところ、良好な結果を得た。補修自体も比較的容易だ。 従来、一般の瞬間接着剤では、連続再生テストで接着箇所が剥がれてしまったり、不要な箇所まで接着されたりと言うことがあったため、この手の補修方法は見送ってきた経緯があった。 しかし、今後は、この補修方法を主に採用する予定だ。[黒色ワッシャー状部品)の亀裂(補修後)] 主基板を取り除き、劣化したゴムベルト2種を確認。この部品もメーカー供給が終了している。 [劣化したゴムベルト2種] SONYのカセットウォークマン修理と同様に、代替ベルトをモビロンコードで製作・交換した。ただし、同材料の「寸法精度」と輪状にした際の「継ぎ目」により、再生音のふら付きが、純正ベルトよりも若干大きいことを許容する必要がある。 [代替ベルトをモビロンコードで製作・交換] ピンチローラーも劣化し易い部品だ。今回もメーカーから純正部品「ピンチローラー+アーム」を取り寄せて交換した。ただし、この注文でメーカー在庫が無くなったとのこと。 残念。 TAPE再生スピードを調整。アジマスは調整機構を装備しないため、許容範囲であることのみを確認。 他多数の修理を行い、各部調整を実施。エージングを実施し、作業完了。 --- 分解清掃修理した や や を出品中 --- ★【オークション】整備済みラジカセ・ミニコンポ★ ♪ あの頃の懐かしい や や を もう一度 てみませんか 音楽と一緒に 懐かしい思い出が甦ります ♪ ☆ラジカセ・ミニコンポの【修理相談】はこちら!☆