【機器修理】Pioneer X-B501 CDチェンジャーミニコンポ
今回の修理は、「Pioneer X-B501 CDチェンジャーミニコンポ(発売日:1994年頃)」だ。同時期に発売の「Pioneer PD-F51 CDプレーヤー」をセットに組み込んだミニコンポだ。立派なセットスピーカーも存在するが、今回は修理対象外のため、写真はない。 [Pioneer X-B501 CDチェンジャーミニコンポ] [(上)CDチェンジャープレーヤーデッキ:PD-P840F (下)ダブルTAPEチューナーアンプデッキ:RX-P840] [両デッキは専用システムケーブルで接続される] 本機は、過去に4回のメーカー修理歴があり、5回目に「部品がなくなった」とメーカー修理を断られ、当方に修理依頼をいただいたものだ。 過去のメーカー修理で、CD光ピックアップやTAPEメカ、同磁気ヘッドなど、主要部品を交換してあったため、幸いにも下記の修理のみで回復できたことは、幸いだった。■主な故障と原因CD再生不可 → 関連歯車の脱落CDチェンジに失敗する場合がある → メカの摩耗などプラス1スロットインメカでCD取込不良 → 経年によるグリース劣化などハンダ付け部の劣化■修理 「CDチェンジャープレーヤーデッキ:PD-P840F」は、インターフェース基板を除き、PD-F51と同一であるため、部品も共通だ。PD-F100も全体の仕様は異なるが、CDの基本メカは共通しているようだ。 一連の不具合症状の確認と点検の後、分解を開始。 確認すると、歯車の一つが脱落していた。これは本機種によくある故障の一つで、毎度同じ位置の歯車だ。 脱落した歯車は、ポリスライダー製のスリットワッシャーで軸に固定されているが、このワッシャーが経年使用で脱落し、結果、同歯車も脱落して先の不具合症状を呈する。 同ワッシャーの代替品にEリングを使用し、同歯車を再設置した。この修理により、他の機能の点検が可能となる。 「CDチェンジに失敗する場合がある」不具合については、メカをオーバーホールすることで一旦は改善を確認。しかし、1時間以上放置すると、同様の不具合が再発することが判明。 何度かオーバーホールやグリースアップを試したが、大きな改善はなかった。結果的には、メカをユニットごと交換することで回復したことからすると、メカ部品の摩耗が原因であるったと考えられる。 プラス1スロットインメカは、オーバーホールで回復した。 繰り返し、CD再生やチェンジ動作の確認を行う。 写真は掲載していないが、「ダブルTAPEチューナーアンプデッキ:RX-P840」には、800箇所を超えるハンダ付け部の劣化が見つかり、こちらもすべて補修を行った。 その他にも多数の修理を行い、エージングを実施。作業を完了した。♪ あの頃の懐かしい や や を もう一度 てみませんか 音楽と一緒に 懐かしい思い出が甦ります ♪ ☆ラジカセ・ミニコンポの【修理相談】はこちら!☆