地下鉄で、センスある商売兄ちゃん
店に向かう地下鉄の中で、面白い兄ちゃんに出会った。この日は休日(植樹の日)で、子供連れや学生も多かった。そんな中で、毎度の事ながら地下鉄の中で物売りが始まった。メガネをかけた背が高い男の人が えっ!?と思うような大きな声で(そうです、一瞬 非常事態かと私は思ってしまった)『あにょはしむにかーっ!』の一声を聞かせてくれました。売り物は 子供のおもちゃ。回ると光るコマです。値段は1000ウォン。もちろん、ぜんぜん買う気はありませんでした。でも、私の目はその青年に釘付け、ダンナも そうらしい。パンチがあるのです。ががーーん、とやられる感じです。説明にも、コマの回し方にも、売りに歩く姿にも 迫力あり。そして素早い。数十秒の商売って感じ。他の地下鉄で商売する方な 説明が長々と続き、なんだかパッとしない売り方なのだけど、この青年は違ってました。その青年のスゴさに うちのダンナは衝撃を受けたらしい。なにがスゴイって、瞬間的に人を惹きつける力が。それで その光るコマを買うから、1,000ウォン払えって 私に言う。(私が地下鉄で こうやって買うのは初めてです)ほんの1分にも満たない販売で 6個くらいは買う人がいました。1分で6千ウォンか・・・・。物を売り終わった青年が 地下鉄を降りると、隣のダンナが ムズムズしてて「あの人、名前と電話番号 聞いておきたいな」と言ってる。ちょっと迷った挙句、急いで私達もその駅で降りて そのお兄ちゃんに話しかけたら、ビックリしてた。いきなり、「貴方、面白いですね。」とか なんとか言って電話番号をお名前を聞いてたダンナ。こちらも素早い。聞いてみたら、軍隊から戻ってきて 何日も経ってないとか。だから、あの「あにょはしむしかーっ!」は軍人の挨拶みたいだった訳です。まだ 年齢も若いです。勉強しながら 休日だけは このバイトをしてるのだとか。うちの店の名刺を渡したら、近いうちに行きますとのこと。「もしかしたら 女の子と行くかもしれないけど、このバイトしてる事は内緒にしててくださいね。」と言ってたところが 可愛かった。あとでダンナが、「ああいう奴は、出世するぞ」と。その青年から感じたものは、周りの人が笑っちゃうような 好感が持てる一生懸命さと タフさ、若さって ものかな?若さ、だってさー、私も 若くなくなったのかもな。