Lake Moraine ～Book Cafe~

Prestige (偉業)というよりobsession(妄執)というほうが
しっくりくるような　マジシャン同士の対決を描いた映画
　　　「プレステージ」を観ました。



～あらすじ～
2人の天才マジシャン、アンジャー(ヒュー・ジャックマン)と
ボーデン(クリスチャン・ベール)はライバルとしてしのぎを削りあう2人だったが、ある舞台でのマジック中、アンジャーが水槽からの脱出に失敗し、ボーデンの目の前で溺死する。
翌日、ボーデンは殺人の罪で逮捕され、死刑を宣告される。
ボーデンはそこに恐るべきトリックの存在を感じる。
これはアンジャーが仕掛けた史上最大のイリュージョンではないのか-。やがて明らかになる驚愕の真実とは?



今年度のアカデミー賞授賞式の視聴率アップの立役者
来日して気がついた　
　あの背の高さ(189センチ)と
　伊達直人@タイガーマスクなみに着やせするマッチョ
ヒュー・ジャックマン　祭りをはじめようかと、、、
　(続くかどうかは不明　新作「オーストラリア」は
　　　監督のぶっとび演出が苦手なのでパス
　　　　　　X-MEN３部作はお家にあるので大丈夫かも)


華麗なるショー・マジックの世界を垣間みれるのかと思いきや
　嫉妬、憎悪にかられた　どろどろの足の引っ張り合い
劇場公開時　あまりヒットしなかったのがうなづけました。

ただ　時代背景が19世紀末のロンドン　
ヴィクトリア朝後期の　
　白熱電灯等　科学の光が少しずつ浸透している時代
産業革命の輝きと陰鬱としたいかがわしさが交わる
　混沌とした雰囲気に
　　　　　　　　納得のいく美術背景
　
　　”偉大なるダントン”こと
洗練されたパフォーマンスで
観客を虜にするアンジャー(ジャックマン)

　　”プロフェッサー”こと
奇術に全霊をかけ　卓越したアイデア、才能
　腕を誇るボーデン(ベール)

アンジャーの妻の死をきっかけに　
　奇術における　相手の才能、種、境遇に対する
　羨望、嫉妬、侮蔑、あらゆるものを憎しみとして
　トリックを仕掛け合う二人

アンジャーを演じたヒュー・ジャックマンは
　出自の良さを匂わせる気品ある雰囲気の中に
　妻の死に対する復讐心の影にひそむ　
　ボーデンの才能に対する狂信的な嫉妬をにじませ

ボーデンを演じたクリスチャン・ベールは
　私生活すべてを奇術に捧げてもかまわないと豪語し
　有り余る己の奇術の才能に優越感をもちながらも
　パフォーマンスにおける自分の無骨さへのいらだちを
　陰鬱とした表情に映し出す

　といった演技対決もみもの！
　
脇を固めるのは　二人の師匠的存在を演ずるマイケル・ケイン

実在の発明家テスラを演じる　デビット・ボウイ
　　　　　　　(クレジットみるまで気がつかなかった　不覚)

　アンジャー殺しの容疑をかけられて獄中にあるボーデンが
アンジャーの日記を手にして読み進めるところから
物語は過去へとさかのぼりと　時間軸がずれていく
込み入った構成も　見る側を置いてきぼりにしない
演出は　さすが「メメント」を撮った　
　　　　　　　　クリストファー・ノーマン監督

列挙すると良いこと尽くめなんですが

　最後の種明かしが、、、、
　「なんだそりゃっ」(途中でネタばれしてますが)
　ナイト・シャマラン作品かい
　というぐらい　驚きというか　呆れというか
　失望というか　ばかにすんな　という結末

あれはないでしょう　あれは、、、、　私の時間を返せと