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カテゴリ:本の感想 作家別-か行
今日は月一度の同僚とのランチのお出かけのお供に
センセイの鞄の川上弘美さんのエッセイ 「なんとなくな日々」を読破 タイトルの通り”なんとなくな”日常を 気負いも面白い味付けをするのでもなく 淡々と でも味わい深く語る言葉はうつくしい その日常は時に 川上作品のように 異性界への口をぽっかりとあけていたり まったりのんびりとした生活臭あふれる 逸話だったり なるほど~発見というか心にとどめるということは 驚いたり楽しかったり目新しいことにであうだけじゃなく 変わらないことや毎日のなかでもみつけることが できるのだな~としみじみ思いました。 ご自身のTV出演の時にしてもらったプロのメイクの たとえはお見事! 「アイロンかけ」 胸が熱くなったのは 作者と「世間話」をする仲の 小学生の男の子の逸話 自分の顔をへんだと思い込み 鏡をみないようにしていた 彼は 引っ越した新しい家の玄関に置かれた大きな鏡を 毎日ながめるはめとなり ひとつの積み重ねをおこない 自分の顔がへんじゃなく可愛いとおもえるようになった とのこと 本文より 「ずっとへんだったら、自分がかわいそうでしょ。 だからね、ぼく、一生懸命いいきかせたんだよ。」 なんとすごいことか! そして川上さんは彼に「すごいね」と繰り返し 二人でおせんべいを食べてその後牛乳を飲んだ そうです。 なんとなくな日々は ひそやかに心躍ることばかり
【内容情報】(「BOOK」データベースより) 春の宵には、誰もいない台所で冷蔵庫の小さな鳴き声に耳を澄まし、あたたかな冬の日には、暮れに買い置いた蜜柑の「ゆるみ」に気づく。読書、おしゃべり、たまの遠出。日々流れゆく出来事の断片に、思わぬふくよかさを探りあてるやわらかいことばの連なりに、読む歓びが満ちあふれます。ゆるやかにめぐる四季のなか、じんわりしみるおかしみとゆたかに広がる思いを綴る傑作エッセイ集。 【目次】(「BOOK」データベースより) 台所の闇(台所の闇/シベールの日曜日/青山のえんど豆/まざるまざらない ほか)/なんとなくな日々/平成の蜜柑(平成の蜜柑/春が来る/春の憂鬱/新緑の夢 ほか) 【著者情報】(「BOOK」データベースより) 川上弘美(カワカミヒロミ) 1958(昭和33)年東京都生れ。’94(平成6)年「神様」で第一回パスカル短篇文学新人賞を受賞。’96年「蛇を踏む」で芥川賞、’99年『神様』でドゥマゴ文学賞、紫式部文学賞、2000年『溺レる』で伊藤整文学賞、女流文学賞、’01年『センセイの鞄』で谷崎潤一郎賞、’07年『真鶴』で芸術選奨文部科学大臣賞を受賞(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
最終更新日
2010.11.21 02:55:24
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