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カテゴリ:本の感想 作家別-や行
四つの話からなる短編集
それぞれの作品の主人公は 表題作「動機」は警察官、 「逆転の夏」は元服役囚、 「ネタ元」は新聞記者 「密室の人」は裁判官 職業上、立場上、など 守秘を常とし、閉塞感にあえぐ人間ドラマが 繰り広げられていきます。 重苦しく緊迫する物語の中 ほっと胸を撫で下ろせる一瞬が わずか一、二行にこめられているのが 素晴らしく、読後感の良さにうなります。 特に幾層にも重ねられた憎しみに 翻弄され、自身からも巻き込まれて行く 「逆転の夏」での人としてのありかた には涙がこぼれるほどでした。 今あらためて思い返すと 全作品すべて「動機」がなんであるかを 探るミステリーでもあることに気がつきました。 1月21日読了 【送料無料】 動機 文春文庫 / 横山秀夫 【文庫】 内容(「BOOK」データベースより) 署内で一括保管される三十冊の警察手帳が紛失した。犯人は内部か、外部か。男たちの矜持がぶつかりあう表題作(第53回日本推理作家協会賞受賞作)ほか、女子高生殺しの前科を持つ男が、匿名の殺人依頼電話に苦悩する「逆転の夏」。公判中の居眠りで失脚する裁判官を描いた「密室の人」など珠玉の四篇を収録。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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