おもしろい考え方☆壱の巻☆男も女性もイメージでできている☆その5
おもしろい考え方☆壱の巻☆男も女性もイメージでできている☆その5(その4から改題しますた「おもしろい考え方☆壱の巻☆男も女性もイメージでできている☆」に)(この小説は、10年以上前に書いたものなので、現在と当時の時代背景についての食い違いがあるでせふ) 「まあね。…ところで、マリ、今の剣幕からすると、君はウーマンリブ派だったのかい?」 と、建太郎はいたずらっぽい顔をした。 「それがね、ケン、ちがうの。今のであなたが、ちょっとかわいそうになっちゃったから、今は、あたし、マンリブ派なの。うふふ」 と、マリが水仙のような笑みをみせて、ぶりっこぶって言った。 「あはは。マンリブ派ねぇ。初めて聞いたぜっ。それにしても、おっかなくなったり、かわいくなったり、女性のイメージの揺れはすんげぇってとこだな」 と、建太郎は苦笑し、やさしく反撃した。 「あはは。そうなの。…と、まあ、こんなふうに、女性はイメージが揺らめいているのよ。そして、一度イメージにひっかかりができると、しばらくひきずるの。女って怖いのよぅ。ケン、わかった? うふふ」 と、マリは、未知の花の笑いを含みながら言った。 「はいはい、よーくわかりましたよ。イメージ・マリちゃん」と、保護者っぽく言って、 「まあ、人間だれしも男も女も、そうやって正と反の間を揺れ動いているわけだ。それは、人間についての法則のひとつだよ。質時間回帰則、つまり、科学的カルマから導き出されるんだ。あとで詳しく話してあげよう」 と、建太郎は自信ありげに言った。 「初耳だわ。…質時間回帰? …科学的カルマ? それってだれの研究だっけ?」 と、マリはふしぎそうな表情をした。 「それが、たれあろう、このぼくさ。あはは、えっへん」 と、建太郎は胸をはった。 「あはは。 ……へーえ、ケン、あなたがねぇ。説得力があるといいんだけど」 と、マリはうれしそうに言う。 「そりゃもう、ガーンとくる説得力さ、と、自画自賛しておいて、 ……さてと、ウーマンリブ運動には一理ある、というところまでいってたよね」 と、建太郎が真顔になって言った。 「そうよ。その前にうーんとしつこくもうひとつ。ケン、あなたのよく言う、いい面があれば悪い面もある、のとおりジョークもそうだってことがわかったわね。気をつけるのよ」 と、マリがくすくすしながら、いたずらっぽく言った。 「うん、そうだね、気をつけるさ。これからは、君にはおもしろくないジョークをとばすことにしよう。そしたらマリ、二面性と逆説によって、君はぼくを誉めるはずだよ」 と、建太郎がにやにやして反撃にでる。 「あははは。ヘソを曲げないで、ケン」 と、マリが笑いながら応えた。 「なあに、ぼくのヘソは、まっすぐしているよ」 と、建太郎も笑う。 「そうね。もともと曲がってたヘソを曲げたらまっすぐなるわね」 と、マリがくすくすしながら言った。 「あははは。そろそろ、ぼくのまっすぐしたヘソでお茶が沸いたぞ。マリ、君を茶の湯にご招待しよう」と、健太郎。 「あははは。おとといいただくわよ、ケン」 二人とも大笑いする。 「…さてと、本題に戻って、ウーマンリブ運動には一理ある。しかし、実際問題として、昔から、男と女がそれぞれの特性をもち、そういう関係で成り立っていたんだから、それぞれの性質は、何かこの世界、人類の本質的な性質だと考えていいのかもしれないよ。…もちろん、例外はあるけれども」 と、建太郎が余裕をみせて言った。 「そうね。それが自然な考え方、多数意見でしょうね。だけどもね、女性はイメージでできてるから、あら、男性もだったわね、ともかく by西山浩一(C)(春楽天・世界人)Copyright(C)All rights reserved.