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テーマ:タイ(3327)
カテゴリ:タイ語
さて前回、「海」のタイ語「タレー」の「タ」の声調が平声になり
しかも母音が短く発音される現象を、「軽声化」として扱ったらどうか、 という考えを書きました。 しかし、そもそもの疑問はまだ解決していないんです。 タイ映画『デック~子どもたちは海を見る~』で、あの山岳民族の女の子の 「タレー」の発音はどうして綴りどおりの「高声+平声」だったのか? 丁寧に発音したから、とも考えられるかもしれません。 でもある可能性の存在に、Tui☆Bangkokさんがきっかけを、 Saksak:サクサク こと 咲茶屋店主さんが指摘をくださり、 そしてmiao-t9さんが決定打を放ってくださったお陰で気が付きました。 それは「地域方言」です。 もしかしたら北タイでは、「軽声化」することなく綴りどおりに発音されている 可能性もあるのではないかと思うのです。 ランパーン育ち(笑)のmiao-t9さんの「タレー」は、「高声+平声」だそうで。 前々回に例を挙げた日本語の「映画」も、 綴りどおり「エイガ」と発音されている地域もあると聞きました。 だからタイでもそういったことがあるのかも知れませんね。 で、さらに飛躍するのですが・・・ 標準語でも元々「タレー」は綴りどおり発音され、 のちに「軽声化」したと考えられます。 中心から遠いところに、かえって古い言葉の要素が残っているとする考えがあります。 「方言周圏論」っていうのでしょうか。 『蝸牛考』柳田國男で初めて主張されたそうです。 もしかしたら、タイでもこのような現象が存在するのではないか? つまり中心であるバンコクから遠い地域ほど、古い語や発音が残っているかも。 でも、たったこれだけの材料でそこまで言うのは無理がありますよね(笑) それにタイ語の場合、周辺の言語からの影響も強くあったでしょうし、 そう単純ではないのかも知れません。 ま、でも一つの可能性としては、ありそうに思います。 と、ここまで「タレー」の声調に疑問を抱いたことをきっかけに 長々と書いてきましたが、タイ語にはまだまだ例外的な発音が沢山ありますよね。 NAT♪さんが書いてくださった、「1個」が「ヌン・アン」と「アン・ヌン」では「ヌン」の 声調が変わること。gogoよっしぃ!さんが書いてくださった、「料理」の「アーハーン」が 「アハーン」と発音されること、等々。 奥が深過ぎます!! 語学の学習って、ホントにゴールがないですよね。 一生モノの挑戦課題になりそうです。嬉しいような悲しいような・・・(笑) お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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