数年前から類似品や偽ボトックスがわかっているだけでも中国、ロシア、インド、香港、米国、カナダ、メキシコ、ドイツなどで製造、販売、流通されており日本にも入ってきていると伝えられています。
2004年にフロリダでいわゆるシワ取り治療を受けた患者が緊急入院したという事件が大きく取り上げられていました。また、未精製の研究用ボツリヌ毒素の原料を勝手に製品化した未承認のボツリヌ毒素製剤と知りながら購入、患者に使用したとして医師ら数名免許停止処分となったケースも発生していましたが、
ついに死亡者が・・・
施術したのは、なんと医療経験もライセンスもないヘアースタイリスト・美容師で、自分の客に偽のBOTOXを注射していたという。
米国でボトックスはコラーゲンやヒアルロン酸より、はるかにポピュラーで毎日数万人がBOTOXを注射しているという。ASPSの2005年統計を見ると、その数3,839,387人($1.4 billion)で、日本で人気のケミカルピールを施術した人の約3倍以上です。
<参考>
2005年
・ボトックス:Botox treatments(3,839,387人) $1.4 billion
・ケミカルピール:chemical peels (1,033,581人)
・マイクロダーマブレージョン:microdermabrasion (837,711人),
・レーザー脱毛:laser hair removal (782,732人),
・脂肪吸引:liposuction procedures(323,605人)
・豊胸:breast augmentation (291,350人)
偽Botoxの被害を避ける一つの方法としてラベルを見ることだとAllergan,アラガン社は警告している。同社のものにはボトルのまわりにホログラフィックフィルムがありバイアルは紫。そして、アラガン社のサイトには認定されたインジェクターのリストがあるので確認することもできる。
ところかわって中国では、法律上、美容院で整形手術を行ってはならないのに、行われているのも事実で、
上海天大医療美容医院国際整形失敗修復救援センターが発表したデーターによると、2005年8月から2006年2月にかけてこのセンターを訪れた152名の整形失敗者を調査すると、8割が美容院での手術の失敗で、さらに9%が病院での医師の経験不足、5.4%が手術失敗によるものであることを明らかにしている。
これら整形失敗者の多くは、再度修正手術を行っているものの、状況は悪化するばかり。感染症の問題も深刻だそうだ。
上海でもまだ整形分野での管理が厳格ではなく、手術を担当する医師でも、トレーニングが十分ではないと指摘されている。