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カテゴリ:片岡さん
バルセロナはクルマの運転が苦手だ
まあ、今はオートマばかりだから 俺と片岡さんがよく一緒に乗っているトラックはマニュアルなので 苦手というか慣れていないだけかもしれない 「クルマの運転覚えますよ」 普通の会社では大概要普通免許で雇ってすぐ仕事をしてもらうものだが バルセロナはこれから覚える。うちは免許不要なのだ 彼の運転の怖い話は別の日に書く それよりもバルセロナが・・・・ 「よし。大分上手くなったじゃないか じゃ、あのラーメン屋で飯喰っていこう 俺が誘導するから」 オーライ、オーライ 俺がオーライの手でトラックと駐車場の端の間に入って誘導する 良い調子じゃないか よし、止まっていいぞ ストッ、ストッ 待ての手のサインを出したが 下がってくる ルームミラーに見えるバルセロナは確かに俺の動きを見ている ストッ、ストッ 待ての手のサインを出したが 下がってくる ルームミラーに見えるバルセロナの口元が歪んだ気がした 俺はすでにラーメン屋の壁にあと少しのところまで下がっている クルマのボディを叩くが・・・・ 下がってくる ルームミラーに見えるバルセロナの目が妖しく光った気がした その時昔とった杵柄か 壁が背中に触れた瞬間するっと車の脇に抜けた俺は 豪快さんそのままの拳を作り トラックのサイドボディに ゴンッ 止まった 降りてきたバルセロナ 「ちゃんと言ってくれれば止まったのに」 なんとなく、チッって音が聞こえたような・・・ 「や、や、やかましい。お前俺に何か思いがあるのか」 「そんな事ないですよ」 笑っている 白金豚チャーシュー麺が旨かったので許したがね 今日はバルセロナの送別会だった 思い出話でこの話をすると、 先輩方・・・ 「分かる気がする」 俺は分からん バルセロナ・・・ うっかりや茶太郎さんは分かってくれるかな 俺の肉体を粉々寸前にしたり 俺を壁とクルマの間に挟めてぺったんこにしようとしたりと ここまで俺を追い詰めたヒットマンは居なかった あの千亜紀にでさえ、 「やっぱり殺せない」 と言わせた俺だ その俺をここまで死の淵へ追いやった男 伝説となるだろう ただ、殺しはいかんぞ、バルセロナ 俺からの手向けの言葉だ お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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