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カテゴリ:徒然奇2
ちょっと書くこと多すぎて・・・
土曜日、うっかりが盛岡に来た 「俺はその期間忙しいから会えないぞ」と言っていたのにやはり来た 「うっかり遅い夏休みを取ってしまったよ」とは言っていなかったが、遅い夏休みを今取ったらしい で、昼飯だけでも一緒にということで行ったのが 焼き肉だ これはうっかりでも俺でもなく、ともみの提案だ 俺はライスの中だったが、あの二人はライス大 それどころか、肉とライスが終わったあとに 「すいません、冷麺下さい」と どうなっているんだ。俺は昨晩のダメージであんまり食べられなかった 「いいか。剣道では前に前にと出て素振りをしているが 太極拳を応用すると、前に出る、後ろに下がるで太刀筋が作れるんだよ」 俺たちは皆武術が大好きだ 「それはよく分かったけど、お前、それでどうする気なんだ」 ともみだ 「お、お前なあ。酷いじゃないか 昔俺がお前に同じことを質問したら、『大丈夫だよ。この部屋にある本と同じで 広大な曼荼羅がお前の中でいつか完結するんだから』って言ってくれたじゃないか 俺はその言葉を信じてここまできたんだぞ」 「そうだったか」 信用のできない奴だ、ともみ。こいつもうっかりしているよ うっかり、また来いよ ともみ、部屋掃除手伝え *** その夜 中国の洛陽の客員教授として高校の校長を終えて行った先生に会った 前に不夜城で書いた列に並ばない話を先生に聞いてみた 「うちの大学でもな、でかいバス停があるんだが・・・」 やはり並ぶということ無しにバスが来るとガンガン乗り込むらしい だがそこからメディアの話と違うのだ 「俺が乗ろうとすると、さっと席を譲ってくれるんだよ。老人だと思ってくれているんだな それと俺が見た中では赤ん坊を抱いた女性にも当たり前に席を譲る。譲られるほうも当たり前に座るんだよ」 「なんとなく矛盾を感じますが、でもそれは学ぶところですね。というかそこまでメディアも伝えないといけませんね。私は中国を野蛮人だと決めつけるところでしたよ」 「そういう事だな。俺も旅行ではなく中国に行って、生活をして分かったことが沢山あるよ ただなあ。子供に対する見方というか、それについてはビックリすることがある・・・」 中国は国土が広いし大陸棚がでっかいので、地震にあった事がない人もいるらしい。学生の1/3が先日の四川の地震の余波で初めて地震を経験したと言う 「安心しているんだよ、地震について。でな、小学校で生徒のいる校舎が安普請で事務職員のいるところが完全耐震になっていたりして・・・」 先生は他に上海の開発について、地震がきたら一巻の終わりではないかと懸念していた 「逆じゃないですか。それって“孝”の思想が行き過ぎていますよ。“仁”とか“惻隠”はどうしたのですか。弱いものを慈しむ心は」 別に俺も仁があるわけでもないが 「孝と言えばな。学生たちに“尊敬する人”という題名で作文を書かせたんだが、2/3が両親や祖父母を書いたんだよ」 「それは凄い」 「徹底して孝は教わるようだ。ただ俺はな、全部0点にしてやった」 「相変わらずですね。なぜ?」 「大学生になったからには本を読み人と話をし、両親への尊敬とは違う意味での尊敬できる人を知らなければいけないと思うんだよ。それが場合によって日本人でも良いじゃないか。そういった視野を学生には持ってもらいたかったんだ」 「皆ビックリしたでしょうね」 「一番成績の良い女の子が居るんだが、彼女には100点をやった」 「どんなことを書いたんですか」 「居ません、だ」 「その理由は?」 「うむ。尊敬する人を考えていたら、到底その人のように成れないと知ってしまい挙げることができなくなってしまったと淡々と述べているんだな。これが凄い」 「まるでイエス・キリストに対する真の信仰のようですね。自分を投げ出している」 「その通り。成ろうとして成れるものではないものを彼女は知ってしまったんだな。こうなるとそれが誰だか知りたくなるだろう」 「そうですね。でも知らないほうがミステリアスで良いです。いづれ彼女は私と付き合うでしょうから」 「それはないな」 「はい」 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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