soul-eye

大平先生は俺の師匠である下館先生が尊敬してやまない方である

精神科医であり、シェイクスピア・カンパニーのスーパーバイザーとして

カンパニーを俺のようなある日突然来る謎のダメ出し人ではなく

正しく客観的に評価する人である

しかし俺だけは気付いている悪戯っ子だ

その先生が詩集を出すことになった

詩人だということは知っていたが、詩を読んだことはなかった

「そのうち出すから」「今書いているから」と会ってからずっと言われていた

「今ね。本当に演劇の勉強をさせて貰ってますよ」

と、俺のような謎の演劇関係者の話を真面目に聞き

先生のみならず俺とうみにも懐かれている面白い人だ

で、酒好き。最近は奥さんに止められているという噂も・・・

イアイボス事件の時



大平先生が詩集を出す

大平常元詩集「ガラス容器」

ほうろく　の　うえ　で　まめ　が　はじける／ぽーうん　とはじける／まめ　が　はじける／まめ　が　かわを　むく　はら　を　だす／ぽん　ぱーうん／ぱん　ぽん　ぱちーん（『ガラス容器』より）

１９６０年から6４年、そして俺と出会ってからの90年以降の作品に会えるんだな 

8月末発売予定 菊変函入 218ページ 3150円（本体3000円+税） 栞=長谷川龍生 装画=青野文昭

大平常元：1937年仙台生れ。宮城県詩人協会・宮城県芸術協会会員。仙台現代詩研究会・詩誌「縄」主催。

迷わずに
つゆ草を踏みわけて　来てくれ給え

ぼくは　終日　はためく　旗の下で　旗ざおをゆすっています
旗ざおをゆくりながら　道に迷ったギリシャの青年と
時間について　話し合っているのが　見える筈です

椅子を一つ　空けておきます