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カテゴリ:【小説】鴉組
「隊長、どうでした」
「退却だとよ」 問うた和三郎がその巨体を蹲らせて「へっ」と言った。 「だがな。おいらは副参謀だぜ。別に同格の奴らが決めたことに従うことはねえやな」 十太夫は殊更大声でその台詞を言った。 「これからはおいら達だけでやるぜ。おめえらもこれるかどうか吟味してくんな。 帰る奴らは帰らしておけ。鴉組はヒデ公カラスが死ぬまで鴉組だよ」 「ぎゃっはははは。それでこそ、親分、じゃねえ、隊長だよ。おいら達の命、好きに使ってくんな」 博徒出の掛田の善兵衛が更に腹から声を出して言うと、桑折の和三郎、無頼の徒桜井千吉、佐藤喜平らをはじめとする鴉組の面々が円陣を組むように集まってきた。 「そうも言ってられねえだろ。帰りたい奴は帰すさ」 十太夫は苦笑いして言った。 「隊長、薄情なことを言うもんじゃねえよ」 和三郎だ。 そうして鴉組の面々75名は何故か勝ち鬨を挙げた。 「うぉーっ」 「えいっ、えいっ、おーっ」 「えいっ」 「えいっ」 「おーっ」 昼の日向の福島守山の山中。黒装束の男たちの雄叫びが響いた。 ヒデ公カラスも一緒にカーッと鳴いた。 人気ブログランキングへ くる天 人気ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/10/13 07:19:30 PM
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