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カテゴリ:【小説】鴉組
あっという間だった。
誰も座して死を待つ者は居ない。というか、変に知識や立場がある者がその価値が崩れ虚しさを感じ真っ先に諦めるものだが、市井に生きる者は自らの守りたい者・物・モノが手が届くところにあるのでので、しぶといのだ。 集まってきたのは腕に自慢の無頼の徒桜井千吉、佐藤喜平を始め50名のヤクザに雲助、漁師達、ちょっと微妙な奴。 本陣を作るぞ、と近所の宿屋に・・・と思っていたのは十太夫だけで・・・連れだって行くと、 「“隊長”、ここは女郎屋ですが良いんですかい」 と和三郎が言った。 宿屋と間違えたのはちょっと恥ずかしかったが 「どうでも良いんだよ。広いのが大事だ」 ときっぱり十太夫は言って居座り 「仙台藩細谷十太夫本陣」と立て札をたてた。 「どうだ。立派なものだろう」 「へい」 掛田の善兵衛が返事をした。 「これからは“はい”とか“おう”、で頼む」 十太夫は頭をかいて言った。 「よし。まずはおめえの名だ」 十太夫は一番でかい男に尋ねた。 「熊吉」 ぼそっとその男、熊吉は言った 「生まれは?」 続けて聞くと、 「熊の居るところ」 と答えた。 「お、俺は熊を撃っていた」 「そ、そうか。村の名は無いのか」 「・・・。村って何だ」 「う、うむ。なら良い」 と、とにかく、これが鴉組の始まりだった 人気ブログランキングへ くる天 人気ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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