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カテゴリ:【小説】鴉組
「商人の世になるのじゃ」
姉さんはすでにヒデ公たちと付き合い始めた頃から武士の時代の終わりを痛感していた。 ヘロヘロ侍が増えすぎたわ。 鳥羽伏見でも上野でも、武士は全て民兵に倒された。 そうしていよいよ世が変わった。 家人は十太夫の妻、千恵の実家にいるので安心だった。 あとは 「世の変わりを見てみたい」 美和姉さん、そう思っていた。 弟十太夫とヒデ公が奥州へ行くという。美和姉さんもついていきたかった。 だが、 「絶対来るな絶対来るな」 と二人どころか弾直樹にも反対されて諦めていた。 そんなところへ暇つぶしにステとヒロイのところに行ったら、二人が旅支度をしているのを見つけて 「当然、連れて行ってくれるのじゃろうな、と・も・だ・ち・だ・も・の。のっ」 と満面の笑顔で言った。 ステとヒロイにとっては、後々十太夫先生やヒデ公に怒られるより、目の前の美和姉さんが怖いので従うしかなかったのだった。 家出である、姉さん。 「十太夫たちはどこにおるのじゃ」 美和姉さんはポツリポツリと言った。あの二人が行くところ揉め事があって当たり前なのに何も音沙汰がない。 その切なそうな声を聞くとステもヒロイも涙が出そうになった。 美和姉さんは心配していた。 おっかない美和姉さんであるが、いつも優しいのだ、姉さんは。 ところが、 足が速すぎる、この三人は。 もう少しで仙台というところまできていた。 というか、トンチキ二人組が寄り道をしすぎているのか。 人気ブログランキングへ くる天 人気ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/11/27 10:01:16 PM
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