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カテゴリ:【小説】鴉組
仙台兵が大挙してやってきた。
普通大挙とは押し寄せてくるのだが、今回は退却だ。 つまり、無事なのが大量に退却してきているのだ。 「浅ましいもんだぜ」 ヒデ公が村の入り口の櫓から顔だけ出して言った。 「泥棒やってるぜ。ああっ!」 櫓の下で警戒をしていた十太夫先生もヒデ公の声にびっくりした。 「どうした、ヒデさん」 「先生、ありゃあ、間違いねえ。細谷さんだ」 「何?!」 あの事件のときの細谷の十太夫の動きをヒデ公は覚えていた。 それが今、殿を務めている軍団の中で100人程の黒い一団がいて、更にその中で右に左に動いて縦横無尽の活躍をしている。 細谷の十太夫率いる一団のその白刃の上に鴉が舞って、一旦戦闘が落ち着くとすーっと十太夫の肩にとまっているのが見えた。 そうしてまた乱戦になれば飛んでいく。 「おかしな鴉が目印だ。細谷さんが危ねえ、先生」 本体と思しき集団も村に入った。すぐに陣形を整え始めている。 日が沈みかけ黒装束の十太夫たちがだんだん見えなくなってくると、十太夫先生、ヒデ公は心配になってきた。 「行くか、ヒデさん」 「へい。こんなおっちょこちょいを守るために殿を務めるなんて細谷さんらしいや」 「一緒に死んでやるか」 「まさか。きっちり助けましょうよ」 「そうだな」 二人は櫓から降りて、伊達兵の歩哨を突っ切って走り出した。 人気ブログランキングへ くる天 人気ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/12/08 11:26:14 PM
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