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カテゴリ:【小説】鴉組
同じ10月12日、星旬太郎を送る細谷十太夫。
「星。全く無茶な野郎だよ。馬鹿野郎が。おせえんだよ、おめえは」 「おけ、細谷。お主は鴉で散々暴れただろうが、うちの額兵隊はやっと戦場だよ。早すぎるのだよ、お偉方の降伏は」 「全くな。情けなくならあ。だがな、早く行け。石巻はおいらの第二の故郷だ。おめえみてえな物騒なのに一刻も居てほしくねえ」 「すまんな、細谷」 「早く死ね、星」 「すまん」 星旬太郎は額兵隊を榎本艦隊に乗せることに細谷十太夫が尽力してくれたことを知っていた。 30戦全勝鴉組。仙台藩で一番輝いた武人細谷十太夫は星旬太郎にバトンを渡し、いち早く戦場を離れ平定に向かうつもりだったのである。 榎本艦隊が出発した。 「みいんな持ってかれたよ、細谷様」 猟師なり農民、そして商人なりが十太夫の傍に集まってきた。 石巻の陽は暖かい。皆笑顔が似合う顔立ちをしていたが、今は暗かった。 開陽丸、回天丸、千代田形丸、神速丸は、伊達藩石巻港に並ぶ米蔵の全ての米と使えそうな中型船、そして若者を持っていった。 函館戦争は奥州の米と石巻の若者によって行われたという見方があってもおかしくないのである。 人気ブログランキングへ くる天 人気ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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