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カテゴリ:【小説】鴉組
「他に欲しいものがあったら言ってくれ。米でも持っていくかい」
十太夫は榎本の性格を何となく読んでいた。十太夫の意地にある武士ではないのである。 「ふん」 努めて済ましても憤懣やるかたない榎本は・・・本当に米も何もかも持っていって蝦夷に向かったのだった。 持って行かせすぎだったかい、細谷十太夫は思った。 その時 「な、ここが戦場にならなくて良かったのだ」 細谷の十太夫の心根を知っている十太夫先生は、後輩の肩を軽く叩いて頷いた。 細谷十太夫と十太夫先生、ヒデ公が歩きはじめた時、 「細谷十太夫であるな」 鶏冠男が隊を率いてやってきた。西軍である。 「似非黒船が行ったらやっぱりでてきやがったぜえ」 ヒデ公はやる気満々である。 「は、歯向かうか」 西軍たちが銃を向けようとした瞬間、ヒデ公は巨体に似合わない跳躍を見せて西軍の真ん中に降りた。 その時十太夫先生は神速の抜刀を見せて鶏冠頭の喉もとに切っ先を合わせた。 「後輩が我慢しているのでまずは我慢してやるが返答しだいで斬る。細谷殿に何用かな」 細谷十太夫は根がおっとりしている。十太夫先生やヒデ公の速さについていけず、ぽかんとしたがらやっと刀を抜いた。 ヒデ公も十太夫先生に習って殺すことをせずに三人ほどを抱えて周りをけん制した。 人気ブログランキングへ くる天 人気ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/12/29 11:17:29 AM
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