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カテゴリ:【小説】鴉組
奥州は一度反旗を翻し西軍を押し返した。そうして自分が先鋒総督府参謀として事実上の総司令官として来たのだ。
白川から仙台に至る道々では、薩長幹部連が言うとおりではなく、聞く話では悪者は全く西軍ではないか。 会津も皆が言うような反逆者の居るところではなかったではないか。あの必死さは別なところに理由があったのではないか。 結局薩長の圧政だったのであろう。 細谷十太夫への仕打ちを見て退助はそう思った。 細谷十太夫の名前は実は前々から聞いていた。退助にとっては懐かしい名前なのである。 新しい世のはずではないか。 敗者に残酷な仕打ちをする人の心の醜さを退助は嫌っていた。 「縄を解きなさい。籠からも放て」 その言葉に従って出てきた数人の兵士。この一団以外は一瞬退助の言葉の意味が分かっておらず逡巡していて動けなかった。 というかこの一団は最初からそれが目的だったのでさっさと出てきただけだ。 一人やたらに大きい男が居た。 籠をとって、細谷十太夫の縄を外している時に 「やはり猪(い)の字けえ」 と、どこか聞き覚えのある声が退助に向けられた。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/12/29 02:12:27 PM
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