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カテゴリ:【小説】鴉組
すでに13年も前の話だった。
何時ものようにヒデ公が商人を強請っていると・・・最近は江戸の風物詩になっており、もはや誰も止めることもなく微笑んで見ているだけで、商人の方もお布施みたいなものと思っており最初から寸志袋を持っている。ヒデ公が必要な金しか強請っていないのを街中が知っていたし、ただお金を渡すのもヒデ公の気分を害するだろうから、徳の高い商人などは、積極的に侍奴町奴を一網打尽にしたこの若い無宿人街の親分の通るところに出かけたものだった。ヒデ公はまあ何とも物騒な人情話になっていた・・・小さい侍が止めに入ってきた。 「おい止めろ」 「なんでえ、小せえの」 ヒデ公の押し殺した低い声が響いた。 が、 「和坊」 面影がそこはかとなく和坊に似ている少年を見てヒデ公が一瞬怯んだその時、 エイヤ その少年侍が懐に入ってきて、ヒデ公の巨体を投げた 「土佐藩、乾猪之助だ。これに懲りて二度と強請りたかりなどするなよ」 少年侍、猪之助は腰に手をあてて得意げに言った。 周囲は無宿人街の親分が綺麗に投げられたのを初めて見た。 そうして後難を恐れて後ずさりした。 人気ブログランキングへ くる天 人気ブログランキング お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/12/29 02:14:55 PM
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