|
全て
| 徒然奇2
| 【小説】加藤英雄無頼控え
| 【小説】但為君故(完)
| 風来坊の唄
| モリの大冒険~金曜の夜と土曜の朝~(完)
| Jeysomコーナー(旧ギャラリー)
| 【小説】風来坊旅の途中にて
| 【ドキュメント】ハムレット
| 【ドキュメント】細谷十太夫
| 【小説】加藤英雄無頼控え最終章(完)
| 実話控え
| 【小説】恋愛小説?
| 【小説】フィクションアクションハクション
| 【セミフィクション】無頼控え外伝
| 市民Ken
| 【小説】十太夫先生お日向日記
| 片岡さん
| 片岡義男北紀行(北海道2007)
| 嗚呼 先輩
| 片岡義男北紀行(北海道2009)
| 【小説】不動明王
| 【小説】鴉組
| ミステリーハンター
| ちゃーちん
| 武術
カテゴリ:【小説】鴉組
6人に細谷十太夫を足した7人は、西軍兵に囲まれたまま頭を合わせて、ステの持ってきた紙を見ながら何事か打ち合わせをしていた。
「ようし道を作れ、ステさん、ヒロイさん」 不意に十太夫先生が叫んだ。 何て良い笑顔を、と退助思ったほどの笑顔で十太夫先生一行は行動を開始した。 ライフル銃の銃弾を使った二人の礫術はピストルにも匹敵した。甲冑には効かないが西軍のペラペラ軍服には効いた。 「細谷さん、ヒデさん。姉さんを守ってくれ」 「無用じゃ」 そう言って美和姉さんは十太夫先生を追い越すと、神速の居合いを銃把で見舞った。 「あ、あああ、お姉さん」 細谷十太夫、ヒデ公、どちらの声ともなく慌てた声がお姉さんの後ろを追った。 鴉組よろしく7人は闇夜に消えていった。 なにせこの7人にのうち4人は夜目が完全に利くので、西軍兵は全然追いつけなかった。 「追うな追うな」 乾退助は笑って言った。 乾退助、後の板垣退助はこの7人組に時代の新しさをみた。 「皆、ああだったら楽しいのだろうな」 後の自由民権運動の基礎がここでできたのかどうかは・・・なわきゃない。 「おい。混乱を鎮めえ」 退助は副官に言った。そうして、 「本当の日本の維新は、“敗軍”の中から日本の指導者がでた時に完成するのだろうな」 と、誰に言うともなく言った。 後に、 乾改め板垣となった退助が起こした自由民権運動は、原敬という藩閥に属さない宰相を生み出し、江戸幕藩体制を越えた真の日本の維新を完成させたのだった。 日本は慶応から明治に至り、東征から征西、そして最後はアテルイや安部一族、藤原一族など常に日本の歴史では鬼、または反逆者とされる者を出した岩手を包括し真の日本国となった。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2008/12/30 09:30:17 AM
コメント(0) | コメントを書く
[【小説】鴉組] カテゴリの最新記事
|
|