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カテゴリ:起業
私がイタリアに留学したのは、1989年。
1989年当時、まだ携帯電話は一般的ではなかった。 インターネットもまだなかったのだ。 私はせっせと手紙を書いた。 3ヶ月に一度、1,2分の国際電話。 日本の友人の結婚式に「ローマ字」にした電報を出した。 私の異国での感受性は、 「簡単には連絡の出来ない、知り合いのいない異国の地」 で研ぎ澄まされた。 世界的指揮者の小澤征爾氏の、若い頃の自伝、 「ボクの音楽武者修行」を読んだ。 彼は、単身、貨物船に乗り込み、60日もかけてパリにたどり着く。 若い感性は、異国の土地、人々、音楽によって、 素直に、みずみずしく、豊かに、育ってゆく。 彼の芸術家としての美しく穢れのない魂が その後の彼の音楽を作ってゆく。 若い芸術家が、わくわくしながら、刺激を受け、挑戦をし、 世界へ出てゆく姿に、 自分の若い日々を思い、心が洗われた。 不便なことは何もなかった。 便利になると、戻れないと思うのは、 体や、心が、それだけなまってしまった ということかもしれない。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
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