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テーマ:介護・看護・喪失(5285)
カテゴリ:介護医療関係
都下の脳卒中医療に関する講演会があったので行ってみました。
中心となったのはT大学病院の脳卒中センターのドクターたちですが、「予防」と「地域連携」というテーマもあり、市内外の他3病院からのドクターの参加もあり、なかなか興味深い内容もありました。 脳卒中の予防: 血圧が上140以上、下90以上になると脳梗塞発祥リスクが3倍以上に。塩分は8gとかいろいろあるが、最終的に塩分1日6g目標がベスト。(栄養士さんによると「美味しく食べれる」ことも大切ということですが、必要以上の塩分摂取に影響はない。目標値としては低め設定がよさそう。←個人の性格にもよるかも。) 脳卒中救急、tPAなど: 脳梗塞の場合、「発症」から3時間以内だと血栓溶解剤tPAが使える。「発見」ではなく「発症」であることに注意。使用するか否かの判断のための診断、検査等に順調に行って40分はかかるため、tPA使用可能となるには、脳梗塞は発症から2時間までに病院に搬送されなければならない。 しかしtPAを使える病院情報は消防に開示されていないのが実情。H市ではT大学病院やT医科大医療センターでは使用実績があるので、脳梗塞の初期症状(顔や身体の片側の麻痺、痺れ、異常や、言語の異常など)と思われたら、すぐに病院に向かうべし。救急車でも搬送先の病院を指定すること。 急性期と回復期~リハビリの連携: 日本の医療における急性期病院入院日数は、欧米に比べて確かに長い。社会や生活復帰のためには本格的なリハビリ開始を早める必要がある。 回復期リハビリ病床数(人口10万人あたり):東京・神奈川(14-16)、千葉(26)、山梨(88)。ちなみにH市は56とかなりいいレベル。 E病院では、急性期後の患者の早期受入れやボタンの掛け違い防止を図るため、「顔の見える地域連携」としてT大学病院と会合を持ち始めた。回復期リハビリ病棟の担当医2名は脳外科の専門医の経験がある。 ====================================================== 以下は私の感想です。 急性期病院でも患者の容態の安定や、急性期の責任を果たす思いから、しっかり見届けようとするのは分かる気がする。患者や家族もその方が安心するのも事実。回復期リハ病床不足で、すぐには転院できないケースもある。 山梨に回復期リハ病床が多いのは温泉病院などがあるためだが、ここで説明したリハビリ専門医が、「なんというか、ちょっと過剰な…」と笑いながら言ったのには違和感がある。東京で受け入れてもらえなかった患者さん、特に症状の重い方の受入れ病院として機能しているケースも多いからだ。リハビリ専門度の高さでいえば、むしろ蓄積されたものも大きい。 T大学病院からは院長、副院長が来られていましたが、「近寄りがたい偉い先生」と思いきや、とても気さくでユーモアあふれる先生方で、栄養士さんの名前を間違えたときには、ビシッといわれたりしてました。 東京では救急車に病院指定しても、別の病院に搬送されてしまうケースもめずらしくないというのが実情だそうです。生死や予後を分ける場合には、ここに参加されたドクターの「親戚」と言ってでも病院を選ぶべき、という言葉がドクターから出るとは思いませんでした。 お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう
Last updated
2007.10.30 00:22:07
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