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完熟トマトの介護&リハビリ生活

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吾が輩は野良猫である ルキシトさん
2007.11.20
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カテゴリ:介護医療関係
やっと多田富雄先生の「寡黙なる巨人」を読むことができた。

表題は臨死体験の後、リハビリや回復への葛藤の中で、得体の知れない鈍重な巨人が自分の中に生まれてくる感覚を表わしたもの。今は弱々しくも、無限の可能性を秘めて自分の中に胎動する存在であり、新たな自分の誕生とも語っている。

その戦いと内なる萌芽の一方、世界的な免疫学者であり医学部教授として、日本のアカデミックの中枢に携わってきただけに、医療の現状に対する言葉は厳しい。

倒れられたのが2001年5月で、リハビリ医療は今よりも更に発展途上であったと思われ、多田先生ご自身が、リハビリテーション医学が国立大学で重視されてこなかったことを認めている。

患者としてリハビリの療法士に感謝をしながらも、身体機能の知識と確立された方法論を必要とするリハビリ医療の水準については手厳しい。総合的な医療チームとして機能する必要性や、療法士が自己研鑽を積む機会についても触れている。

そして鋭い鑑識眼は、患者の人権や治療環境の質から、日本の民主主義、愛国心にまで及んでいる。不自由な身体になってから使い始めたワープロを駆使して、こうした批評はもとより、新作能までをも創作されるのだから、その内面の奥深さには敬服するばかりだ。

しかし多田先生が、身を挺して抗議を続けるリハビリ打ち切り制度に対する行政の動きは、残念ながらまだ改善が見られないのが現状。

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ここから先は私の個人的コメント。

患者のQOL(生活の質)やリハビリ医療の発展の度合いでは、多田先生も引合いに出されるアメリカが進んでいる。高額な医療保険料を払える人たちは、先端医療を受けることができるというのがアメリカ。

しかしマイケル・ムーア監督の「Sicko」で映し出されたように、そこには医療制度として問題があるのも事実。OECDデータでは対GDP比の総保健医療支出はアメリカが突出して高くて15.3%である一方、一例に過ぎないが、アメリカの平均寿命は決して高くない(77.8歳で24位)。

では保健医療の両極として上げられるイギリスはどうかというと、National Health Service制度があり、原則として全国民がごく限られた負担で医療を受けられると紹介されることが多いようだが、実際にはこの制度で診療する医師は減っており、受診まで長ければ数ヶ月かかるといわれ、崩壊寸前とも…。少し前には自分で抜歯を何本もしたというおばあさんがニュースに出ていた。

理想的に機能する医療保険制度など、きっとないのです。"良いとこ取り"をしながら、日本こそが最高の制度を作ると考えるべきではないだろうか?

問題が多岐にわたっているのだから、いくつかの部会を設けるように、医療保険、リハビリ医療、医師不足、療養病床や介護との連携等、それぞれが個別にあるべき姿を見すえた改良案を作りつつ、全体として機能するための数値的仕組みを構築する作業を別にもつといった手順が必要なんじゃないのかなぁ…。





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Last updated  2007.11.27 01:10:35
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