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完熟トマトの介護&リハビリ生活

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吾が輩は野良猫である ルキシトさん
2011.08.10
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カテゴリ:グリーフケア
トマ女さんはお洒落が大好きだった。でも、定価で買うことは滅多になく、バーゲンで値引きされた時を狙って、少し多めに買いためていた感じだった。だから急に病気で倒れたときには、トマ女さんの好みと一目でわかる、一度も袖を通していない服、一度くらいしか着ていない服も結構あった。

引越しを前に、少しでも整理しようとした時には、お出かけに着る機会がもうないと思われたものを、「長期貸出し」ということにして、姉に早めに持って行ってもらったワンピースもあった。

思い出が一杯浸み込んだ、気に入って長く着ていた服には、トマ女さん自身で「処分」する方に仕分けした形跡があっても、「捨てていい?」と聞くと、首を縦に振ることはなかった。私たちにも懐かしいほどの服には、トマ女さんはじっと見入って、一生懸命記憶をたどっていたのだと思う。

結局そのうち2着は、トマ女さんの棺に入れてあげた。

デイサービスにも、着替えや汚れが気にならない範囲で、できるだけあれこれ着まわして行ってもらったつもりだし、家族との食事会や旅行の時には、お洒落な服を着てもらった。

そして今、主を亡くした服たちは、直ぐに着ることのできる夏物から、姉と少しずつ分けるようにしている。

幸い、好みと体型に違いがあるため、今のところ喧嘩は起きていない。むしろ、姉も母親の形見だからといって、大量に収納するスペースもないというのが正直なところかもしれない。

だから残っているものは、私が姉よりも捨てられない性格なのと、現状ではスペースを急いで空ける必要に迫られていないため、トマ女さんが生きていた頃とあまり変わらない状態にクローゼットや引出に収まっている。

お盆も過ぎて、トマ女さんのいない生活にも慣れてきてはいる。形見として身に着けることで、トマ女さんをもっと近く感じることができるだろうことも分かってはいるつもりだ。それでも私の中にはまだ、トマ女さんの死をどこかで認めたくない気持ちが根強く残っている。

トマ女さんの服を身に着けるには、もう少し時間がかかりそうだ。





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Last updated  2011.08.16 17:43:57
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