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2007.03.11
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カテゴリ:【B】
         バーラット・マーター寺院 / ヴァラナシ


インドの本名はバーラットです。
英語ではジャパンだけど、日本語ではニッポンみたいなものですね。
そしてインドという音は、ヒンドゥーの英語なまりなのです。

ガンガー(ガンジス川)のほとりにあるヒンドゥー教の最も重要な聖地ヴァラナシ(ベナレスの事、これも英語なまり)には、インドという国そのものを御神体にしている寺院があります。
祀られているご本尊がヒンドゥーの神様ではなく、インドの地図であるというユニークなお寺。
寺院の床に広がる巨大な大理石で出来たインド地図には、ヒマラヤ山脈やガンガーなどが立体的に描かれています。

この寺院はインド独立の父、マハトマ・ガンディーによって1932年に建てられました。
つまり独立の15年前です。
インドの独立と国民の団結を目指した人々の願いが、この地図には込められているのでしょうね。
寺院の名前のバーラット・マーターは、母なるインドという意味です。

ヒンドゥー寺院はヒンドゥー教徒しか奥の院まで入れてくれない所も多く、時には異教徒や外人は入り口で門前払いされる事も。
特にヴァラナシのようなバリバリの聖地では、入場するためのハードルがいっそう高かったりします。
外陣や外側から覗き込んでいるとお寺のガードマンに怒られたり、それでも懲りずに眺め続けていると立ち去るまでしつこくストーカーされたり。

ヒンドゥー教徒とはヒンドゥーとして生まれて来た人の事、つまり親がヒンドゥーでなければならず異教徒や外国人がヒンドゥー教徒になる道は開かれていません。
この点に関しては誰もがモスレムになれるイスラム教の方が、太っ腹で心が広いとも言えます。

ヒンドゥー教は信仰をする宗教というよりは民族的な文化や慣習みたいなもので、日本の神道とちょっと似ているのかもしれませんね。
でも嬉しい事にこのバーラット・マーター寺院は、誰でもみんな奥の奥まで入れるオープン・マインドなお寺なのです。

バーラタ族の国がバーラット。
世界の3大叙事詩のひとつとされる『マハーバーラタ』(偉大なるバーラタ族の物語)は、インドの2大叙事詩の『ラーマヤナ』とともにヒンドゥー教の聖典の中でも重視されています。

デーヴァナーガリ(神の言葉)、つまりサンスクリット語で書かれた古代インドの宗教的、哲学的、神話的なこの叙事詩は、全18巻、10万詩節、20万行を超えるといわれ、何と聖書の4倍もの長さ。
普通は一冊の本として発行されている最も重要なヨガ聖典のひとつの『バガヴァッド・ギーター』も、実は『マハ-バーラタ』中の1章を構成するほんの一部に過ぎないのです。

マハーバーラタの中にはインドラの雷という核兵器のようなものや、ヴィーマナという宇宙船みたいなものも登場します。
編纂が成立したのが紀元4、5世紀、紀元前3000年頃の超古代を舞台にした物語なのに不思議ですよね。





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Last updated  2007.04.24 19:02:29
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