■■■ ライカが発表したデジカメの新製品■■■
フォトキナではライカからも多数の新製品が発表されました。いずれも高価な製品ですが、あこがれのライカに敬意を表する意味も込めて紹介したいと思います。 M型ライカでは「ライカM Edition 60」が発表されました。ライカM-Pをベースにボディはステンレススチール製です。最大の特徴はデジタルカメラでありながら液晶モニターを廃したことです。銀塩フィルムカメラのように撮影した画像の確認はすぐにはできず、撮影後にパソコンに読み込んで確認して下さいと言う事でしょうか。 背面には液晶モニタの代わりに感度設定ダイヤルだけがあり、外観はデジカメとは思えないデザインです。バッテリー残量はファインダー内に表示できるようですが、その他の撮影時の様々な設定と言うのはどうやって確認するのでしょう。記録する画像の形式はRAWデータのみなので、ホワイトバランスや画像サイズ、色調の設定等はできないので確認の必要も無いと言うことなのでしょうか。 機能満載の日本のデジカメと較べるとあまりにも潔くて、こんな事が許されるのはライカだけでしょうね。しかし、液晶モニタが無いのは不便だと思いますし、露出計も無いので実際に使用するのは不安ですね(使用する機会はありませんが)。 「ライカM-A(Typ127)」は久々の銀塩フィルムを使用するM型ライカの新製品ですが、こちらも現行機種の「ライカMP」から露出計を外しただけと言うシンプルな構成です。 カメラの歴史というのは、撮影時の失敗を無くすために、距離計が内蔵され、露出計も内蔵され、ピント合わせはオートフォーカスとなり、撮影後の画像がすぐに確認できるようにと、銀塩フィルムからデジタルへと進化してきました。近年はスチル撮影からムービー撮影も可能になり、ドンドン多機能となってきました。 しかし、多機能になればなるほど設定項目が増えて、最近のデジカメは分厚いマニュアルが無いと使いこなせなくなっています。超シンプルな「ライカM Edition 60」と「ライカM-A(Typ127)」は最近のデジカメに対するライカからのアンチテーゼとも言えそうですね。 この他にライカからはライカSシリーズで初めてCMOSセンサーを採用した、中判デジカメの「ライカS(Typ007)」が発表されました。こちらは最近のデジカメのトレンドらしく、ライブビューと4K動画撮影に対応しています。 「ライカS」には有効3,750万画素のCCDセンサー新たにエントリーモデル「ライカS-E」も登場しました。 「ライカT」には広角ズームレンズ「スーパー・バリオ・エルマーT f3.5-4.5/11-23mm ASPH.」(17-35mm相当)と、望遠レンズ「ライカ アポ・バリオ・エルマーT f3.5-4.5/55-135mm ASPH.」(80-200mm相当)が登場しました。どちらのレンズも高そうですね。 「ライカX(Typ113)」は焦点距離が36mm相当なのですが、開放F値がF1.7と明るくなった「ライカ ズミルックスf1.7/23mm ASPH.」を搭載したのが、「Leica X2」と大きな違いみたいです。EVFはライカTと共通となり、他にも「Leica X2」と微妙に違いもあるみたいですね。 その「Leica X2」は「Leica X2」がベースとなった「ライカX-E(Typ102)」が発表されました。シルバーボディにブラウンのレザーの組み合わせは上品な感じがして、女性向きかもしれません。 この他にも「LUMIX DMC-LX100」ベースの「ライカD-LUX」、「LUMIX DMC-FZ1000」ベースの「ライカV-LUX」が発表されております。 ライカは創業の地、ウェッツラーに新社屋が完成し業績も好調のようです。この勢いで魅力的な新製品も順調に発表され、今後の展開も目が離せませんが、ライカのデジカメは高価すぎて、ヒラリーマンには買えないというのが実に残念な点です。