■■■新製品レビュー ライカMモノクロームが掲載■■■
デジカメ Watchに、新製品レビューライカMモノクローム~モノクロ派“やみつき”の異色レンジファインダー機が掲載されています。 以前発表されていた「ライカMモノクローム」が発売になりました。デジカメオンラインでのお値段は税込798,000円(送料込)と、桁が一つ違うのではないかと言う価格です(^_^;)。ヒラリーマンには一生縁が無いデジカメですね。 デザインは「Leica M9-P」 を踏襲していますが、ボディカラーはつや消しのブラッククロームの1種類のみです。そしてこれだけ値段が高いのにもかかわらず、ボディの背面に小さく「Leica」の文字があるだけです。 「Leica M9」や銀塩フィルムカメラの「Leica M7」にもボディ正面に赤丸の「Leica」のバッジと、「Lieca」の刻印があり、軍艦部(ボディ上面)にも機種によっては「Lieca」の刻印と、「Lieca」ブランドがしっかりと刻み込まれています。 しかし、「ライカMモノクローム」はボディの背面に刻印はされていますが、墨入れされていないので「Lieca」の刻印が目立たず、知らない人が見るとどこのブランドのカメラが分からなくなっています。 このため、ブラッククロームのボディと相まって、プロ仕様の目立たない道具という凄みがあります。つや消しのブラッククロームボディは目立ちにくいため、街中でのスナップ撮影には警戒されず撮影しやすいかもしれません。 しかもお値段がこれだけ高いのに撮れる画はモノクロのみと言うことで、アマチュアにはますます縁が遠く感じます。 ボディのみで価格が80万円、マニュアルフォーカスで、カラーが撮影できずモノクロ撮影のみと言うデジカメの企画書を書いたら、日本のカメラメーカーではバカかと確実に言われますね。「ライカMモノクローム」はブランド力の高いライカのみができる商品だと思います。 「ライカMモノクローム」の特徴はカラーフィルターを無くして解像力を高めたことです。基の製品の「Leica M9-P」はローパスフィルターを無くして解像力を高めた機種ですが、カラーフィルターを無くしさらに解像力が上がったようです。 「ライカM9-P」の白黒モードで撮影されている作例と較べますと、「ライカMモノクローム」の作例は薄いベールが剥がされた感じがして、その解像力の高さに驚かされます。 ISO感度を高くした時のノイズも「ライカM9-P」の弱点でしたが、「ライカMモノクローム」は輝度ノイズだけで、カラーノイズは出ませんので、感度を上げると粒子が粗くなります。ISO10000でも高感度の銀塩フィルムカメラの粗い粒子のようで、オリンパスのアートフィルター「ハイコントラストモノクロ」のような表現手法として使えるかもしれません。 他の作例を見ても次元の違う解像感の高さが感じられ、「ライカMモノクローム」解像力の高さが実感できます。この解像力でカラーだったらと思うとちょっと残念です。さらに残念な点は、背面の液晶が未だに旧型の2.5型の23万ドットと言う点です。 オリンパスは、ローパスフィルターを弱めて、ニコンの「D800E」はローバスフィルターが無効化され、解像力を高めました。フォベオン X3イメージセンサーを搭載した「SIGMA SD1」や「SIGMA DP2 Merrill」はローバスフィルターが無く解像力を高めました。富士フイルムの「X-PRO1」はカラーフィルターの配列を見直してローバスフィルターを不要にしました。 このように、画素数を高めずに解像力を高めるのが最近のデジカメのトレンドです。しかし解像力が高くてもモノクロ専用機を購入するというのは、値段が値段だけによっぽどモノクロ好きの方でないと、勇気が要りますね。そしてライカの場合は潤沢な財力も必要です(^_^;)。