一命
関ヶ原の戦いから十数年後。彦根藩・井伊家にひとりの浪人(瑛太)がやってきます。藩がお取りつぶしになって食い詰めた瑛太は・・・「太平の世の中になり、どうしても仕官がかないません。これ以上生きながらえても生き恥をさらすだけです。武士らしく腹を切って死にたいので、どうぞ井伊家の玄関先をお貸しください」※その頃、食い詰めた浪人が死ぬ気もないのに狂言切腹を申し出て、哀れに思った主君に召し抱えてもらったり、いくらかの金を渡されて追い返されることが度々あったらしい。家臣が困って家老の役所広司に相談しに行くと・・・「(狂言切腹がこれ以上横行しては困る)申し出どおり切腹させてやろうじゃないか」と言い出します。さーて、困った瑛太・・・果たしてどうなる?これ以上はネタバレになるので書けませんが、その後、聞くも涙、語るも涙の物語がはじまり、ラストは海老蔵の大立ち回りで〆。どうしてそうなるかは「観てのお楽しみ」ということにしておきましょう。----感想----面白いか、面白くないかは人それぞれかな? でも、物語の構成や細かい伏線の張り方は見事です。あたしの評価は「まあまあ」の B- ですが、たまには時代劇もいいものです。時代劇って意外に金がかかるんですよ。かつらだけでもスゴイ金がかかってますから。年に一度ぐらいは時代劇を観てあげないと日本の伝統文化が滅んでしまいます。水戸黄門や必殺仕置き人が韓流ドラマになったら、気分悪いでしょ。だから、少しでも興味があったら観てやってください。江戸時代と現代を比べることで、いろいろ考えさせられます。この映画は、働く能力があって就職口の斡旋も受けているのに、なんだかんだ文句を言って生活保護を受け続けている人に見せてやりたいですね。現代の日本は甘すぎるんです。