Oxfam Wereldwinkels (Oxfam World Shops)
フェアトレード(公正貿易)のお店。Oxfamは国際NGO(非政府組織)としてイギリス、ドイツ、アメリカ合衆国、オーストラリア、香港、そして日本に広がり、発展途上国の貧困解決のために、さまざまな活動を行っている。 その活動のひとつが「フェアトレード」。ラテンアメリカ、アジア、アフリカに暮らす経済的に貧しい人びとから、正当な労働と収入に見合った条件で商品を輸入し「公正」に貿易する。 現在、ベルギーOXFAMフェアトレードショップはベルギー国内に200店舗。SOLEILが取材したブリュッセル店は大きな4店舗のうちのひとつ。人通りの多いAnspach通りに面している。私にとってはNGOショップがこんな良い場所にあるということが意外だった。ベルギーOXFAMの定番商品はコーヒー、ココア、ワイン、そして果汁100%ジュース。設立1971年、最初に手がけた商品だそう。ココアはベルギーならではの商品。ココアを原材料に、国内でチョコレートを製造し、販売している。また、ワインも多くの人びとに親しまれている。ベルギーではワインとパンとチーズがあれば立派なパーティーメニューとなる。パーティーや知り合いのお家に招待されたときに、私は何度かOXFAMワインを口にする機会があったが、どれもあっさりしていて口当りがよかった。チリワインが主だ。値段は3~6ユーロが相場。その他、米(タイ、インド)、砂糖(コスタリカ、パラグアイなど)、紅茶(スリランカ)、ドライフルーツ(フィリピン)、ジャム(ラオス)、はちみつ(キューバ)、オリーブオイル(パレスチナ)、香辛料などが購入できる。そして食品以外にもたくさんの民芸雑貨が並ぶ。もちろんのことながら全てエスニックテイスト。ベトナム陶器や、アフリカの木雑貨、各国の織物などが店を飾る。 現地で生産する「パートナー団体」に委託し、商品を仕入れる。現在は約80前後のパートナー団体から商品を輸入している。ベルギーOXFAM独自の「基準」があり、それに一致した団体とパートナー関係を結ぶ。この「基準」は例えば、労働条件は適切か、女性の働く権利が整っていて、かつ実行しているか、自然環境にやさしく商品を生産しているか、などである。生産者を考えることは、結果的には質を問うことにもなり、かなり価値ある贅沢商品としてここベルギーに入ってくる。 お店の運営、パートナー選びなど、基本的に全てボランティアで実施する。ブリュッセル店の代表者、フィリップさんもベルギーOXFAMに関わるボランティアの一人だ。普段交替でする店番以外に、月一度「リユニオン」と呼ばれる交流会や、事務的なことを話し合う「work shop」会議の調整役も担う。 そして商品を扱う以外にも、いろんな活動をしていることをフィリップさんは教えてくれた。小学校などに出かけていき、現地で生産する人たちの環境や状況を説明する機会をもったり(教育活動)、集会やデモなどにも参加しているという。 世界の今の貿易のあり方を考えるダイナミックな流れの中に、代替案として成り立つフェアトレードショップ。ときには「意外にオシャレな」OXFAM商品を取り入れ、地球にやさしい、そして世界のことを身近に感じる暮らしをしてみるのはいかがですか? (kux) 営業時間:月-木 10:00-18:00、 金 10:00-18:30、 土11:00-18:00、日曜休みBld. Anspach 137, 1000 Bruxelle / Anspachlaan 137, 1000 BrusselTel: 02 511 7529http://www.oww.be/http://www.madeindignity.be/ (Oxfam Magasins du Monde)最寄駅:地下鉄・トラム Bourse/Beurs